テスト返し
どうも!お久しぶりの投稿となりました!相田です!
いやまあ曖昧スクエアからはたいして経ってないんですけどね(笑)
ただこの作品で考えてみると2、3か月経ってますからね~。
いやまあ書いていたんですけど、テスト返しっていうおおまかな話を思いつくまではよかったんですけど、細かい話が意外に難しくて…。進学校という設定上、そこそこ難しい問題を作らなくちゃ!と思いつつ、相田の貧相な頭では到底思いつくはずもなく、結構苦労しました。(笑)
まあ長くなりそうなので前書きもこの辺にしまして、どうしてこうも俺の妹はおかしいのだろうか、第二話、どうぞご覧ください!
Part2~テスト返し~
今日の三時間目は、なんかのテストの結果が返ってくる。
三時間目だけで返されるから、いつか受けていた模試の結果とかだろう。
この学校、進学校だけあって模試の数が異常に多い。月に三つは確実なのである。これでも、さらに上の学年よりはだいぶましらしい。
今の発言に疑問を持った人もいるかもしれないので一応言っておくが、進学校なのにあいつが入れたのは裏口入学ではない。まあ、そのうち事情は説明しよう。
「あ、兄様聞きました?今日テスト返しなんですってね!雪芽さっき友達に聞いてびっくりして、それでもって雪芽テンション上がっちゃいました!」
そう、こいつ。テスト返しがなんでか知らんが大好きなのである。毎度ハイテンションになるのだ。しかも、HRほとんど聞いてないから毎度その当日に。それでもって学校の二時間分の授業なんてあっという間に終わってしまうので、割とすぐやってきた。テスト返しというか模試返しの時間が。俺は出席番号一番だから、一番最初に返される。もう慣れたが昔は結構じろじろ見られるから緊張したんだよな。ただ、俺の後のこいつのテストの点にたいていの人がびっくりしてそっちに気がいくんだけどな。
「天崎君。」
呼ばれた、俺の名前。ちっ。今回模試返し担当倉場先生だよ。あの先生、結果見て一言ずつコメント言ってくるから順位が全員分だいたいわかっちゃうって訳で、みんなに毛嫌いされてるんだよな。面倒くさい。
「いつも通り、上のほうで安定してるわ。さすがね、お兄ちゃんは。」
わざわざ、「お兄ちゃんは」なんて言葉つけたってことは、雪芽今回相当よろしくないみたいだな。
まあ、割といつもそうなんだが。
「次、天崎さん。」
「は~い!雪芽はいかがですか?先生?」
「相変わらず数学と理科はよくできるんですけど、他がひどくて、過去最低順位です。もうすこし他の教科にも力をそそぎなさい。分かったわね?」
「はい!分かりました!雪芽理科と数学を極めます!」
今の言葉をどう解釈したらその返事ができるんだよバカ野郎。
そんなこんなでなんとか全部返し終わり、休み時間になった。当然のごとく、あいつは俺の席に来た。
「あーにさまっ!さて、テストはいかほどでしたか?」
「いかほどもなにも、順位は5位。」
「さすがですね...。280人のうち、275人を打ち倒したなんて...。ちなみに点数配分はどうだったんですか?」
別に打ち倒してはいないのだが、な。
「国語93点、数学94点、英語91点、理科94点、社会92点。全教科90点は越えたからな。」
俺的に総合順位とかは、2桁にならない限り割と何位でもいい。問題は数学と理科。一度もあいつに勝ったことのないこの2つのことである。
今回の模試は、過去最大級と言ってもいいほどの難しさだった。特に、数学の最終問題なんかは格別だった。そもそも、最終問題は、全国、いや、万国共通で、先生たちが全てをかけて作る問題だ。今回、最終問題の配点は10点。どんなに頑張ったって、6点程度しか取れないだろう。しかし、雪芽なら、もしかしたら満点を取るかもしれない。なんせ、今まで満点以外は取っていないからな。ただ、今回、一時間あるテスト時間の中で奴が問題を解いていた時間は四十分。解き終わっていたのか、終わっていなかったのかは分からないが、あの数の問題を四十分で解き終るのはさすがに不可能だと思う。分からなくて解けなかったという選択肢もあるんだが、あいつは分からなくても、最後まで自分で考える奴だから、それもない。つまりあの行為は謎なのだ。まあ、本人に聞けばいい話なんだがな。
「ちょっと、兄様?完全に思考回路がどこか異世界か何かにぶっ飛んでましたよね?大丈夫ですか?疲れでもたまってるんですか?」
「疲れてるとしたら、お前のせいだな、絶対。」
「そりゃどうも~。」
「ほめてないからな。で、お前はどうだったんだよ、テスト。」
「あ~。テストですか~。え~っと数学と理科は…。」
ごくりと唾をのんだ。
「どっちも満点でしたよ。いつも通り。」
けろっと末恐ろしこと言いやがって。
「え、いや。え!?四十分しか解いてなかっただろ、お前。」
「はい。四十分あれば解けますよ今回のは結構簡単でしたし。」
さて、国内最難関模試とも呼ばれるこの模試で、簡単と言い切るなんて。
本当にこいつの基準がよくわからん。
国内最難関と言われても、いまいち問題の想像がつかないだろうから、軽く今回の模試の問題を説明しよう。
まずは大問1の⑴。本来ならただの計算問題。まあ、これも計算問題なんだが、ちょっと内容がややこしい。普通の模試の計算問題なら、どんなにややこしくても、4桁の数字が10個出てくるとかその程度だろう。しかし、この模試、1問めから頭が痛くなってくる。まずは位。6桁の数字が出てくる。次に数、なんと100個だ。つまり、6桁の数字100個を、足したり、引いたり、かけたり、割ったりしないといけない。普通の人ならさて何分かかるのか。よくわからないが、とりあえず雪芽に聞いてみるか。
「おい、雪芽。大問1の⑴、どんくらいで解いたか覚えてるか?」
「あ~。1番初めのやつですよね。三十秒位ですかね?」
どうやったら数字100個の処理を三十秒で終わらせられるのか。もはやよくわからない。
まあ、雪芽の計算能力は、電卓の約三倍だからな。それくらいはできるのかもしれない。
まあ、最初の問題はおいといて、最終問題の内容を説明しよう。
最終問題。それは、全国、いや、万国共通で、教師が全力を尽くして作るものである。その問題で生徒に求められる解答は満点ではない。どれだけ多くの部分点を勝ち取るかだ。二回言うということはそういうことである。それほど最終問題とは恐ろしいのだ。
さてそんな今回の問題。
ちなみにこの問題の俺の点数は、10点中7点。まあ俺の解答を書いても正解にはならんし、かといって模範解答もつまらない。こうなったらあいつのをみてみたいよな。
「おい、雪芽。数学の解答用紙、ちょっと貸してくれよ。」
「え、まあいいですけど…。間違いの荒探しとかはやめてくださいよ。」
「いや、しねえよ。そんな往生際の悪い。」
「え、兄様は往生際悪いですよ、かなり。」
まったくもって俺自身に往生際が悪いという自覚はないのだが。まあ、こいつの言うことだし、実際多分そこまでではないだろう。しかし、こいつは俺をどんなお兄ちゃんだと思っているのやら。
「わかった。だからまあともかくその解答用紙を貸してくれ。」
こいつと話すとすぐに論点がずれるからな。気をつけんと。
「はいはい、分かりました。どうぞ。持っていってください。」
と、つまんなそうに言いながら俺に一枚の紙きれを渡してきた。
さて、最初のほうの問題はまたいつか見るとして、今日は最終問題の解答を見よう。
えっと…。
まあ圧巻というか…。
模範解答より端的ではあるが綺麗にまとまっている。さすがとしか言いようのない答えだ。
今回は完敗、だな。
まあ、次も頑張るしかないな。
と、俺が素直に負けを認めようとしたときに…
「あれれ?兄様雪芽の解答見てから黙りこくって、どうしたんですか?ふっ、やっぱ雪芽には勝てないな…。とかカッコつけてたりしたんですか?それだったら雪芽面白すぎておなか壊して保健室行きますよぷっぷっぷ~。」
ああ、一瞬でもこいつを認めようかと思ったこいつがばかだった。うかつだな、俺も。
これが家だったらストレートの腹パンを数千回くらわして病院送りにでもしていたがここ一応学校だしな。
まあ、この後英国社が全部10点と聞いて、その気も収まったがな。多分。
どうしてこうも俺の妹はおかしいのだろうか、第二話ご覧いただき、ありがとうございました!
今回、実は新キャラを出す予定でしたが、出てきたのは、学校に一人はいるであろう面倒くさい先生でした。(笑)
もちろん、この倉場先生が新キャラではないですよ!(笑)
次回作では新キャラを二人だします!今度こそは絶対に!
ではまた次回作もしくは次話で!