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1人の魔法剣士とその家族達  作者: 化原優介
4/5

1-3 初仕事①

サブタイトル。まぁ、あんまり関係ないです。

結局、俺は8階級になった。レイラより上になったために、レイラは機嫌を悪くした。

それと、師匠の体に修正を行った。

構造......というか、人間を想像して修正したから普通の人の体と遜色なくなった。

ジジイが家を用意してくれて、寮をでてその家に師匠と住むことになった。


「師匠〜?学校行きますよー。転校初日なんですから遅れないようにしましょうよー」


「うん。そうだね。下君、愛してるから朝ごはんの準備して?」


「自分でやってくださいね。制服やカバンの準備はしときますから」


本当に適当な事をよく喋る人だ。苦手な部類の人の筈なのに嫌いになれないんだよなぁ。


そうこうして、家を出る。

さほど離れてる訳でもなし。5分も歩けば学校に着くだろう。


「まぁ、無理言って隣の席にしてもらったんですから大人しくしてて下さいね。帰国子女さん?」


「わかってるわよ、お兄さん。......どっちかと言うと弟だけどね」


こうでもしないと教師陣が許可を出さないからな。

いやそもそも師匠が学校に行きたいと言ったのが悪い。おかげで俺と主のジジイは貴重な時間をかなり使ってしまった。


「さぁ、早く食べて学校に行きましょう。俺はーーーーーーーーーーーー」


ピーンポーン............


「ん?隣の家の人でも来たのか?ちょっと見てきます」


隣の家の人にはもう挨拶はしたし、用は無いはずだが。

そう思いながら、ドアを開けると


「おい、迎えに来てやった。さっさと、行くぞ!」


開口1番何なんだこいつ。

........................いや待てよ。

この声、最近よく聞いてる気がする。

だが、茶髪ショートの髪型、顔はかなり可愛い方、背はおよそ160cmのやつ?

あ、同じ学年にいたな。名前は知らんが。

それにしてもこの声......どこかで......


「おい、どうした?自分の階級より下の奴は例えパートナーでも忘れるのか?それは流石に酷いよ......あ、ひ、酷いだろう!」


パートナー......まさか!


「レイラか!?本当に、お前か!?だとしたら何でいつも顔を隠してるんだよ。もったいなくないか?」


「なんのことを言っているんだ?」


「顔。あの支部ではそういうキャラなのか?お、付きまとわれて鬱陶しいからとかだったら謝るがーーー」


俺の言葉は、最後まで言い切ることは出来なかった。


「ななな、な、何を言う!どういう意味だ!まさか私の顔が、その......可愛いとか言ってるんじゃないだろうな!」


「ん?それ以外に何がある?というか、学校でもそんなのだったか?」


「か、可愛い......私が......可愛ぃ......」


レイラのやつ、聞く耳をもってないな。


「どうしたのー?......ねぇ、この赤面してる娘は誰?」


「レイラだよ。何で赤面してるのかは知らないけど」


「ふ〜ん?下君の朴念仁が直れば結構良いところまで行きそうなのにねぇ」


俺って朴念仁なのか?

まぁいい。それにしても、レイラも同じ学校だったとは。しかも同じ学年。


「あ、師匠。朝食、食べ終わりましたか?」


「うん。終わったよー。制服もよし!キャラ設定もよし!あとはレイラちゃんだけ」


「はぁ〜。よ、よし。私も......キャラ設定よしです。ニギさん......いえ、下平しもひら 寛刀ひろとさん」


「おー。猫被ってたんだ。というか、よく俺の名前知ってたな?」


「パートナーの名前ですよ?その言い方だと、下平さんは私の名前を知らないようですね?」


全くその通りだ。というか、友達の少ない俺は情報が入りにくいからな。


「パートナーの名前位は覚えておいて下さいね。私は水切みずきり 炎華ほのかです。これから、宜しくお願い致します」


そう言って、頭を下げた。

本当に演技上手いな。内心かなり荒れていそうだけど。

水切 炎華ね〜。それであの魔法か。


「それと、下平さん。私達は、人ならざる者達が見えます。場合によっては、学校を早退して戦わなければならなくなります。覚悟は?」


「ある。元々、暇だからあそこに行ったんだからな」


「わたしの事を忘れてないかな............」


何か言っている師匠はスルーして話を進める。


「よろしくな。俺は経験が浅いからフォローを頼む」


「任せて下さい。さて、時間が無くなってしまいますので行きましょうか」


完全に存在が消えかけてた師匠の手を引っ張りながら、学校へ歩いて行った。



甘かった。


少し考えればわかることだ。


師匠の元の顔は、結構可愛い方だ。その転校生は俺と仲が良い。

そして、学校の中で付き合いたいランキングトップ10に入っている水切りが俺と話をするようになった。

ここから導き出される答え。すなわち、


男子生徒からの嫉妬の視線である。


まぁ、これはこれで面白いからいいが、これから何日かこの視線は厳しいものがある。

まだ5時間目。授業中でも視線が消える事は無い。

どうにかなってしまいそうになった時、レイラからメールが届いた。


《主より連絡があった。学校から南西へ約3000m付近からここに向かって敵が来ている。迎え撃つ。早退だ。以上》


朝に話したばかりだったのにな。あ、フラグとかいうやつか?まぁいい。


「先生。親からメールが届いて、そいつ関係で急ぎの話があるそうなので早退します。あ、残っててもいいぞ?」


「お兄さん。私の事なんでしょ?だったら行くよ」


「よーし、2人とも家の都合で早退っと。気を付けて帰れよー」


ふぅ。ノリの軽い社会の教師で良かった。


「じゃあ、行くぞ」


「うん」


2人で教室を出ると、調度レイラも教室を出る所だった。


「行くぞ。予想では、あと4分で着くらしい。何としても止めるぞ」


水切 炎華ではなく、レイラになっていた。

なら、俺もニギだな。


「言ってなかったが、私達は能力を使うと能力使用をやめるまで普通の人間には見えなくなる。そして能力を使用した時に、敵が見えるようになる。学校を出て適当な所で能力を使うぞ」


本当に聞いて無かったな。こんな重要な事を。


「あれ、師匠はどうするんだ?」


「鈴木百合殿も能力の一端のはずだから、見えなくするようにも出切るだろう」


「そっか」


この能力を使いこなせたら、自在に姿を消せるのか。早く使いこなせるようにならないとな。

さて、靴を履き替えたし、あと少しだな。


「敵の情報とかは?」


「わからないわ。ただ、そこに現れたっていうことしかね。会ってみてからのお楽しみだ」


情報無しって......。

にしてもレイラの奴.........口調が少しおかしくなる程楽しみなのか?笑顔で答えて。まぁ、門番ばっかりしてたんだから仕方ないか。


「............よし、人はいないな。能力を使え」


そういって、炎を出す。

確かに見えなくなった。

それを見て、俺も刀を2つ作る。そうするとレイラが見えるようになった。


「よし、成功だな。師匠も、一応持ってて下さい」


「了解。2人とも、無理は禁物だよ」


「師匠殿も、危険だと感じたら離れて下さいね。私達は能力を使うと身体強化されている状態になりますが、師匠殿はわかりませんから............。

来るぞ!」


レイラが言った直後、全身を真っ黒のフルプレートで包んだ奴が、空から跳んできた。


「っ!?......初の仕事相手が、私達の天敵だとはな。あいつは、最近私達の同業を数多く殺してきた奴だ。あいつは、上級悪魔に分類されている。私達で倒せれば奇跡だぞ」


「あぁ、主が言ってたのはこいつか。散々嘆いてたな」


主のジジイは、どこそこの仲間が殺られた。次はこの支部だー!とか言っていたが、フラグとかいうやつか?


「あいつ、魔法は使わないらしいな。純粋な剣士。............レイラは、主に連絡を。その時間位は稼いでやる」


まぁ、8階級でも倒せたら奇跡なんだったら主が来た所でどうにもならないだろうがな。


「信頼して、良いんだな?」


「勿論。師匠は、レイラについてやってください。それじゃ、行ってきます」


.........................と、言ったのはいいが。こいつ、かなり強い。

調子がいい時でも1分持ち堪えれたらいい方か?その道の達人じゃないからわからないが。


「貴様、も、敵、だな。いい、だろう。1対、1で、やってやろう」


もうちょっとスムーズに喋れないものかねぇ。まぁ、ありがたいがな。

もうレイラは主に連絡を始めている。

あとは、時間稼ぎだ。


「いくぞ」


「来るが、いい」


こればっかりは、剣術云々言ってられないな。

殺すか殺されるか。その二択だな。

主は間に合わないだろう。せめて、レイラ達を逃がさなきゃな。


「師匠!レイラ!全力で逃げろ!俺が守りきれずに殺されるのは嫌だ!行け!」


そう言って、俺は壁を造りこっちへ来れないようにした。


そして、俺は1人敵へ斬りかかった。

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