8. ツバメはツバメでも特異種のツバメ
《上へ下への大騒ぎ?》
up:みんな特異種って覚えてるのかな……?
down:最近出てきていませんでしたからね。忘れている方は第二話を参照してください。
up:最近中の人が手抜きになってきたのでこの辺で本編どうぞ。
「あれ……ここは……?」
どうやら目を覚ましたようだ。それにしてもツバメが喋るのに違和感を感じていない自分がいる。というかワイバーンは喋らなかったよな。何が違うんだろ。
「大丈夫?ぶつかっちゃったみたいだけど。」
「え?あれ?僕を見て逃げないの?」
「?どういうこと?」
「僕は特異種だから大抵の動物は逃げるか攻撃するかしてするんだ。」
「え?私も特異種だよ。」
「っていうことは、特異種なら嫌われないってこと……?」
「……みたい……だね。」
え?そうなの?何その敵の敵は味方みたいな理論。聞いてないんですけど。FAIさん?
A.質問を受諾……解答を作成……事実です。特異種が嫌われる原因となるのは超級能力『特異種』が原因です。これは、「同じスキルを持っていないものから嫌われる」効果があります。そのため、特異種同士では何も起きません。
「ふぇぇぇ……」
ん?どうしたんだ?
「ふぇぇぇぇぇ〜ん!!」
なんか急に泣き出した。え?どゆこと?
「だ、大丈夫?」
「ヒック、やっと、嫌われないヒック、相手が、ヒック居たヒック。びぇぇぇぇ〜ん。」
あ、そんなに辛かったのね。まあ確かにみんなに嫌われたまま生きてりゃそうなるか。
どうやら、この『特異種』はかなりタチが悪いらしく、なんと自殺無効を持っているため自殺しようとしてもできないんだとか。
いじめじゃん。
でも私と会えたことでこのツバメは気が抜けてしまったらしい。……よかったね。私が悪い奴じゃなくて。
そんな姿を見ていると、何だか弟みたいに思えてくるな。そんなことを考えながら、私はひとまず泣き止むまで待った。
☆★☆★☆★☆
「お姉ちゃん、ありがとう!」
やばい。そんな目で見られたら色々どうにかなりそう。
「い、いえいえ。ぶつかっちゃったのもあったから……」
そう照れ隠しみたいにいうと、
「その……僕もついていってもいい?」
あ、これアカン。もう何でも許可しちゃいそう。
「う、うん。いいよ。」
許可しちまったね!まあ1人増えたぐらい問題ないでしょう!
そんなこんなで、2人……2匹の旅が始まった。ツバメくんには名前がつけられていなかったので、私がつけてあげた。
「お姉ちゃんは名前があるの?すごい!」
「え?君はないの?」
「うん。お姉ちゃんは誰に名前をつけてもらったの?」
「えーっとね、なんかこのダンジョンの前のマスターにつけてもらったんだよ。」
「えーっ!!!!ダンジョンマスターぁぁぁぁぁぁ!?」
あ、ツバメくんひっくり返った。
「そんなすごい人だったの?」
「すごいどころじゃやいよ!ダンジョンマスターといえばダンジョンに住む人たちみんなの憧れの存在だよ!」
えぇ……(困惑)死にかけてたけど……。元は強かったということなのかな?
「まさか元とはいえダンジョンマスターに名前をつけてもらったなんて……!」
「あ、そういえばそのダンジョンマスターに言われたんだけど、今のダンジョンマスターは簒奪者なんだってよ。だから倒したらダンジョンマスターになっていいらしいよ。」
「えええええええええー!!!!??」
あ、ひっくり返った。
「おーい。ツバメくん?ツバメくん?」
☆★☆★☆★☆
「ううーん。ここは……?」
「あ、やっと目を覚ました。大丈夫?」
「…………うん。ねえお姉ちゃん。ダンジョンマスターってめちゃくちゃすごい存在なんだよ。この巨大なハルバルを1人で治めてる人なんだよ。」
確かにそう書けばすごいのかも……?
「お姉ちゃんは確かにまだ生まれてから日が浅いと思うけど、色々と知っといたほうがいいよ……」
そうかもしれない。ここは先輩に教えてもらおう。……あれ?私後輩なのに何でお姉ちゃん呼び?
まあいっか!
それから、私はいろいろなことを教わった。まず、ダンジョンマスターはハルバルの最東端にある最深層にいるらしい。あ、中心部じゃなかったんだ。
いわく、このアルメジア大陸東部に広がる海には平均レベル600オーバーの怪物たちが住んでおり、推定レベル2000とされる文句なしの神災級魔獣、海龍王リヴァイアサルが君臨しているとのことで、海側からのダンジョンへの侵攻が全くない。
だからこそ東部に拠点を構えているらしい。
へー。そうだったのか。
なお、私は現在12レベルである。なんか魔物倒してたら上がった。
ツバメくんは28レベルらしい。やっぱり経験の差かな。これは。
「そういえば、いつまでもツバメくんのままにするわけにもいかないし、名前でもつけてあげようと思うんだけど、どんなのがいい?」
「えっ!?いいの!?わーい!!お姉ちゃんがつけてくれる名前なら何でもいいよ!」
うっ。これは期待が辛い。えーっと、えーっと……ツバメ……ツ……ツ……
「ツイミー。君の名前はツイミーだ!」
「ツイミー……うん!ありがとうお姉ちゃん!!」
よ、よし。何とか期待に応えられたぞ。よかった〜。
「で、ツイミー。とりあえず前のダンジョンマスターに今のダンジョンマスターを倒すように頼まれたんだけど、ツイミーはどうしたい?」
「お姉ちゃん。僕はお姉ちゃんについていくよ。ダンジョンマスターになれるかもしれないんでしょ?行かない魔物なんていないよ!」
そんなにすごいんだ。ダンジョンマスターって。
「よし!それじゃあダンジョンマスターのあるところへ向かって、しゅっぱ〜つ!」
「おー!!」
☆★☆★☆★☆
アルメジア大陸、西部。その場所では、大きな混乱が巻き起こっていた。大国同士の戦争が始まったのだ。
躍進しようとするもの
日和見するもの
漁夫の利を狙うもの
様々な国々の動きが世に与える影響は極めて大きい。それは、大陸の反対側にも及ぶのであった……
down:最後のは字数が足りなくなった作者が苦し紛れに伏線を付け加えただけです。まあ2000文字も書いてほとんど進んでないのがすごいんですけどね。
一体どれだけ無駄話書いてるんだか。
up:え?それ内緒にしとけって言われてなかった?
down:……ソウダッケ?
up:……まあいいや。ちなみにツイミーはみなさんご存知赤いお魚からとってきました。
down:相変わらずの適当な名前ですね。確か10分ほど考えてたはずなんですけど。
up:頭の中空っぽなんですよ。
down:そろそろ怒られるので次いきましょう。
up:次回予告!
西方では何が起こっているのか?ちょっくらみてみましょー!
次回 大西方厄争乱
down:次回更新は9月26日です。