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異世界を往く黒い猫〜目指せ猫カフェ開業!〜  作者: up down
第1章 黒猫、名前を手に入れる
4/9

4. 出会いは出会いでも不思議な出会い

《上へ下への大騒ぎ?》

down:本日はupさんが調子が悪いとかで欠席したので、お休みです。いやぁ、ナンデダロウネー(棒)。

たくさんの能力(スキル)を手に入れたと思ったらそれが全てまとめられたっぽい。

ちょっと使ってみよう。


おお……。めちゃくちゃ使いやすい。今までよりさらに魔力の扱いがスムーズになった気がする。


あれ?これなら少ない量でより効率的に動けるんじゃないかしら。


思い立ったら、即実行。早速やってみた。


結論。魔力主(マホウツカイ)めちゃ便利。超位能力(エクストラスキル)の名に恥じないね。


そうしてビュンビュンと飛んで一気にダンジョンからの脱出を目指しておりました。


うん。調子に乗っていると痛い目に合う。(再掲)


>大きな蜘蛛が現れた。


いや、なによ。めっちゃ大きいんですけど。飛んでたら引っかかって捕まったんですけど。なに?私は虫じゃないわよ?


いきなりのピンチである。こんなか弱い私に何ができるとお思いで?


って、うわっ!こっち来た!ひぇぇぇ。ま、まずはこの後から抜け出さなきゃ、ううううううう。と、とれない……ど、ど、ど、どうしようううう。


こんな時こそ、FAIさん!この場を切り抜ける方法を教えてくれ!


A.質問を受諾……解答を作成……全身を魔力に変換して逃げ出すことを推奨します。


あ、そっか。私の体は魔力(非物質)に変えられるんだ。

なーにやってんだか。うっかり忘れてたよ。

それにしてもあれだね。ヴァンパイヤが使う「霧化」ってのもこんな感じなのかもね。


そうして進むこと数時間。先の失敗を持って危害が加えられそうな気配があったらFAIさんに教えてもらっている。


A.自動命令(コマンド)の動作を確認……2時の方角よりハイガゼルの群れが迫っております。高空飛行で回避してください。


ほらね。いやはや便利だ。

方角を12分割しているのは私が頼んだからだ。この方がわかりやすい。

そのうち「3時の方向に島影発見!」とか言ってくれないかな。無理だろうな〜。


そうして真っ直ぐ飛んでいくと、上空から何者かの攻撃を受けた。なんだあいつら?


A.:質問を受諾……解答を作成……ワイバーンの群れです。完全に捕捉されています。


は、はやい!私が全力を出しても逃げ切れないなんて!


はい。誰か助けてください。また死にそうです。なんか私死にかけてばっかじゃないかしら。ねぇ。どうなのよ。


……実はミニマムキャットはこのダンジョンの中では中位に属する魔物である。

小さいからこその素早さと小回りを持つやっかいなやつだとされている。

まあ範囲攻撃で潰されては意味がないのだが。

ところが彼女のように幼体の場合、大人ほどの技術はなくかえって格好の獲物として見られてしまうのだ。

また、彼女は特異種なのでより襲われやすい。


いやいやいや。そんなことない。きっとそうさ、未来は明るいよ。


……そんな風に思っていた自分をぶん殴りたい気持ちでいっぱいです。

運よく狭い洞窟を見つけたので逃げ込んだはいいものの、迷いました。

何が未来は明るいだ!お先真っ暗(洞窟内なので)だよ!


そうして方向もわからず進む私。

FAIさんにも聞いたのだが、どうやら洞窟内での振動から崩落を検知したようである。

方角的に私たちが入った入り口のあたりであり、ワイバーンが無理に攻撃しようとした結果だと考えられるらしい。


……そんなに私を捕まえたかったの?あれかな。特異種だからかな。

こんなに嫌われてちゃ猫カフェ開けないかも……


気にするな私!しっかりしろ!なんとしてでも夢を叶えるという気概をもて!

よし。私はまだやれる。でもそのためにはここを抜け出さねば!


そうしててくてくと歩いていると、声が聞こえた。


【何者だ。矮小なる魔物よ。ここに何故入ってきた。いや、何故入って来れた。】


うわっ!びっくりした。え?だれ?


【ふむ。見慣れない姿だな。新種か?特異種なのは確かだが……】


え、それバレてるの?まじかよ。さっさと逃げようかな。


【それにしても何故ここにやってくることができたのか……封印されてあるはずなのに……】


な、なんかヤバそうなところに来ちゃった感じ?


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