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異世界を往く黒い猫〜目指せ猫カフェ開業!〜  作者: up down
第1章 黒猫、名前を手に入れる
3/9

3. 空腹は空腹でもやばそうな空腹

《上へ下への大騒ぎ?》

up:ということで今回のゲストはミームさんです。どうぞ!

ミ:よろしくお願いします。

down:ところでミームさん。早速ですが、「世界」について教えていただけませんか?

ミ:ええ。そのためにきましたからね。

まず、「世界」についてですが、私たち【キョウ運】勢での話をしますと、我々高次生命体が自分たちでいくつかの世界を管理しているので、その世界間での転生や転移は「異世界転生」として処理されます。

これらは自分の世界での話ですので特に何もありません。

ところがしかし、管理者が別である場合。例えば井上さん、(またはクルトさん)の場合ですが、このような時は便宜上「界」が違うと呼んでいます。「世界」の上位的枠組みとして「界」があるんですね。つまり彼は「異界転生者」なのです。

up:ほほう。難しいですね。

down:「正方形」という枠組みの上に「四角形」という枠組みがあるようなものでしょうか。

ミ:あ、それわかりやすいですね。そんな感じです。

up:さて、そろそろ読者に怒られそうなので本編行きましょう。

ミ:え?ちょま……

あ〜あ。こんな右も左も分からない生まれたての子供にどうやって生きていけっていうのよ。

そもそもここはどこなの?


A.質問を受諾……解答を作成……アルメジア大陸東部、ハール半島端部に位置する世界最大の地上型ダンジョン、『ハルバル』の南端部です。奥に行けば行くほどほど強力なモンスターが生息しています。


はい?ダンジョンですって?……マジですか。いや、大丈夫だ。ここは南端部。だからまっすぐ外に出て街の近くへ行って、信頼できそうな人を見つけて、その人を裏から操って今度こそ猫カフェを……ぐふふふ。


あ、でも私今特異種だから嫌われてるよねぇ。むむむ。これだと私以外の猫を呼べない……まあそういうことは明日にでも考えればいいか。


秘技、『明日がある』である。なお、前世で猫カフェ開業資金の溜まりが遅かったのはそういう性格のせいではない。ないったらない。


そうしててくてくと歩いていったのだが……

私の大きさ、全長約10センチ。手乗りのサイズである。当然歩幅もたかが知れており、全然進まない。なんとかならないかなぁ。ねえFAIさん。


A.質問を受諾……解答を作成……技能(スキル)を使えば移動は可能です。


まじっすか。ど、どうやって?


A.質問を受諾……解答を作成……まずは該当のスキルを習得する必要があります。自身の魔力を用いて移動するイメージをしてください。


魔力で移動……ジェット噴射みたいな感じかな?


えいっ!

……なんかでた。これが魔力ってことか。


《獲得を確認……秘宝能力(ファンタズマスキル)『魔力噴射』希少能力(レアスキル)『魔力制御』をそれぞれ獲得しました。》


え、もう?ひょっとして私天才?


☆★☆★☆★☆


うわっ。これ楽しいな!


『魔力噴射』を使いこなした私は空を自由に飛べた。錐揉み回転に宙返り、猫の輪郭を描くような軌道でも飛べるんだからね!


体が魔力出てきているということは、身体中にブースターがついているのと同じである。『魔力制御』とも合わせて縦横無尽であった。



ところで、世の中とはバランスよくできている。何か一つが突出して得意な人は、何かとんでもなくダメなところがある。歴史上の偉人にも、とても人には知られたくないようなことがあるのだ。


何が言いたいのかって?調子に乗っているとしっぺ返しを喰らうということだよ。ちくせう。


はい。私、現在魔力切れでぶっ倒れております。ことの次第は、ビュンビュンと飛び回っていると、急に体から力が抜けて落下。ほとんど動けなくなったのだ。


……なんか私よく落ちるな。そういう星の元に生まれてるのか?いやいやいや。大学は一発で受かったし!


それにしてもなんでこんなことに?


A.質問を受諾……解答を作成……噴射による魔力はマスター自身の魔力を用いたものです。よって、マスターの肉体を用いたものと同義です。そのため、使いすぎると身を削ることになります。


早く言えやオラ!死にかけじゃねえか!……はぁ。お腹空いた。魔力切れってこんな感じなのか。やばい。餓死するかも……


どうすればいいの?


A.質問を受諾……解答を作成……その場で待機しておいてください。ダンジョン内で生まれた魔物はダンジョン内でしか活動できませんが、ダンジョン内では魔力の供給が行われるため、自動で回復します。


それならよかった。あ、そうか。回復量と釣り合うように消費すればいいんだ。あとは何もしないときは貯めておけばいいんだ。できるかな?魔力の感覚はすでに覚えているからやってみよう。


内側に溜め込むみたいに深呼吸……スウーハァースゥーハァー。


《獲得を確認しました。個体名・なしは秘宝能力(ファンタズマスキル)『魔力吸収』、希少能力(レアスキル)『魔力貯蓄』を獲得しました。

 『魔力感知』『魔力操作』『魔力制御』『魔力噴射』『魔力吸収』『魔力貯蓄』が揃いました。

 条件を満たしました。各能力(スキル)が廃統合されました。

 超位能力(エクストラスキル)魔力主(マホウツカイ)』を獲得……成功しました。》


ワオ。なんか一気に能力をゲットしたみたいだよ。

ミ:勝手に切らないでくださいよ!

down:あれ?なんかデジャヴ……

up:と、ともかく続きをお願いします。

ミ:【キョウ運】に対して、こっちの世界は「界」の概念がなく、世界が「世」の中に浮かんでいると考えられます。

down:「世」とはなんぞや?

ミ:「界」のさらに上です。メタくなりますが要は私の管轄という「界」やミームの管轄である「界」をさらにまとめる作者の管轄である【キョウ運】という「世」があります。この「黒カフェ」も「世」の一つです。

up:興味深いですね。

down:そうですね。あ、作者からのストップが来ました。これ以上喋らせたらいけないらしいです。

up:えー。もっときこうよー

down:終わりにしますよ。

up:えー。やだやだー。もっともっとー。

down:うるさいですね(ニコーッ)

up:(ヤバい!笑いながら青筋浮かんでる!)

ミ:あ、そうですか。それではここで話すのはこれくらいにしておきましょう。みなさんさようなら。

up:次回予告!

調子に乗っていると、痛い目に合う。(え?それupにも言えてる?)


次回 出会いは出会いでも不思議な出会い


down:次回投稿は8月22日です。

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