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一章 二月二十二日 月曜日

 事件だった。アイツらしき女はクラス中の注目を浴びている。僕もこれが本人だと思う。でも、でも、ちょっと自信が無い。それというのも……。



「も、諸星?」

「ああ、おはよう、渡月」



 そのコは教室に入るなり、僕に向かって真っ直ぐ歩いてきて目の前で言うんだ。



「……お、お、……」



 コイツ、確かにアイツだ。諸星叶望。

 このコの正体は他ならぬアイツに間違いない。

 だが、それにしても綺麗過ぎる。反則だ。ダメだろう、こういうのは。



「なんとか言えよ、委員長」



 ちょっとムッとしたような拗ねたコイツの声。

 とんでもなく可愛いと思った僕は既に敗北していたに違いないのだ。



「綺麗、だ」

「……っ!」



 艶やかな黒髪が眩しい。


 コイツは髪を染めてきた。

 凶悪なヤンキーの象徴とも言えた血の色をした赤髪は、今や真っ黒になっていたのだった。

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