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プロローグ
……目が覚めれば、またいつもの天井。
右に寝返りを打てば、散乱したゴミ袋の間から小さなテレビが顔を覗かせ、
左に寝返りを打てば、剥がれかけた自慢のポスターたちがこちらを見ている。
…でも、いつもと変わらないのはそれだけだった。
誰もいない、あまりに静かすぎる朝。
こうなるはずじゃなかった。
こうなってはいけなかった。
どれだけ叫んでみても、誰も答えることはない。
----この世界から、人が消えた----
「プロジェクト」が成功した、たった2日後の朝、今日。
まるで最初から存在しなかったかのように、死体すら残らず人は姿を消した。
全てが変わってしまった。
何もできなかった。
みんな、本当にごめん。
…でも、まだ終われない。
俺は何度でも立ち向かうつもりだ。
行こう、今日も、あの場所へー。