表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編006『どん、どん、どん』

作者: 綾野祐介

『どん、どん、どん。』綾野祐介


「どん、どん、どん。」


 壁を叩く音がする。

 叩く音、というよりは足音のようにも聞こ

える。子供が走っているかのようだ。


「響いてますよ、少し静かにしてもらえませ

んか?」と隣に向かって少し大きめの声をか

けた。


「すいません、大人しくさせます。」


 女の人の声で返事があった。壁は薄い。結

構声が通るみたいだ。


「どん、どん、どん。」


 また音がする。


「●●ちゃん、大人しくしなさい。」


 さっきの女の人の声がする。


『どん、どん、どん。』


 上から下へ、若しくは下から上へ、右から

左へ、若しくは左から右へ、壁を叩く音。


「どん、どん、どん。」


「どんどんと走り回らないで、お隣さんにご

迷惑でしょ。」子供を叱る声。


「どん、どん、どん。」


 どう聞いても子供が壁を走り回る音だった。 




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ