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サバイバルゲーマーズ  作者: 悶ちゃん
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あぶないあそび

悶ちゃんダヨ!投稿ペースはまちまちですがよろしくダヨ!誤字脱字、ここをこうしたらいいとか教えてくれると嬉しいヨ!!!

SR25を持ってはしゃいでいるのは、銃の持ち主、裕也である。そして、心底楽しそうに使い方をレクチャーしているのは、コワモテでゴツいおっさんである。


「銃口は人に向けない。向けていいのは撃つぞと決めたときだけだ。」

「え?サバゲーなら撃つじゃないですか。」

「そういう時はいい。でも、撮影会とかコスプレイベントなんかで人に向けるとな、怖いとか、ムカッとくる人がほとんどだ。」

「何でですか?」

「そりゃおめぇ、元々銃ってのは人を殺す為の道具なんだぞ?こればっかりはどうしようもない。明確な殺意を相手に向けてるのと一緒さ。面と向かって「殺すぞ!」なんて言われたら、だいたいの人は怒るだろう。いい気はしないはずだ。」

「まぁ、そうですね。」

「それに加えて、もしかしたら弾が出るかもしれない銃を向けられてみろ、不快感はうなぎ登りだろ?」

「なるほど。」


確かにそうか。レストランでシェフに包丁を突き付けられてるのと一緒だもんな。


「あとは、必要な時以外は引き金に指をかけないこと。まさかマガジンがないのに弾なんて出るはずないだろうって思わないか?そのまさかさ。だいたいの銃はな、チャンバーってところに、何発か弾を保持する機構が付いてる。ないと思っても、もしかしたら一発だけ残ってるかもしれない。もし残ってて、ゴーグルを付けてない人の目に入ったら失明ものだ。引き金に指をかけるとき、全員がゴーグルをしていることを確認してから撃つんだぞ?」

「ここみたいな、シューティングレンジでもですか?」

「そうだ。例えば酒を飲みながら撃てるシューティングバーなんて場所もあるが、そういう場所も弾が飛ぶ可能性のあるすべての場所でゴーグルの着用が絶対だ。」

「へぇー。なんか大変ですね。」

「ところがどっこい、サバゲーしてみたらわかるぞ?あの小さくてクソ早い弾が目に入る怖さが。一回ゴーグルに被弾したことがあったが、その日はセーフティでもゴーグルしてたなぁ。」

「やりすぎじゃ…」

「でもルールを守らずにセーフティで空撃ちする阿呆もいるんだから、怖いったらありゃしない。まぁ、最近はフィールド側も徹底してて、見回りなんかもやってるからあまりないけどな。」

「じゃあしっかりしてるフィールドなら大丈夫なんですね。」

「逆に個人で持ってる土地をフィールドにしたような、ルールなんてあってないような場所じゃあ外さない方がいいよ。そのチームの隊長や管理人にもよるがな。」

「なんかごちゃごちゃしてきた…」

「分かりやすくいうとだな、

その一、フィールドに入ったらゴーグルは絶対しよう。フィールドで曇ったからってゴーグルを外すなんてもってのほかだぞ?

その二、マガジンはフィールドに入ってから銃に装着すること。セーフティで突っ込んで暴発したら出禁確定かもな。周りはまだゴーグルをしていないんだし、気を付けろよ?

その三、セーフティに出る前にマガジンを抜くこと。マガジンに弾がなくても他人には見分けがつかないからな。

その四、マガジンを抜いたらチャンバーの弾を抜くこと。これは空撃ちをして出すんだ。もし銃が動いても弾が出なくて済む。大体出口の近くに専用の弾抜き場所があるから、そこで出すんだ。

その五、セーフティでは引き金に指をかけないこと。空撃ちも厳禁だ。弾抜きをしてもあと一発残ることがあるかもしれない。そんなときに怖いし、ゴーグルをしてないから音に敏感になる。ばれないと思っても分かるもんだ。」


俺は必死にメモを取っていた。学生時代にもこんなに必死になった事はないってくらい、頑張って書き留めた。


「そう考えると、サバゲーって思ったより安全なんですね。」

「安全じゃなきゃイマドキ遊べんだろう。」

「それもそうか。」


確かに、怪我をする人が続出していたら、今頃危険な遊びとして法律で禁止されていたかもしれない。そこで僕は決心した。


「俺、ゴーグル買うためにロードバイク売ります。あとカメラも。」


正直かなり悩んでいた。だが、ここで買わずに遊んでいたら、いつか問題が起きるかもしれない。それにそんなに楽しそうで、スリリングなのに安全が保証されている遊びはほかにないかもしれない。


「ハッハッハ!では坊や、サバゲーの沼にご招待致しましょう。」


おっさんの見た目と相まって、危ない場所に連れていかれる雰囲気しか醸していないが、俺は即答した。


「頼みますよ、おっさん?」



「…」



「…」



「…おっ、おっさん!?」

「えぇ!?」

「俺まだ25…」

「うそぉ…たった二個上じゃないですか…」


そこにたまたまもう一人入ってきた。なんと女性である。


「あら、何やってるのよあなた達。」

「あ、隊長…おれおっさんだって…」

「えぇ!?この人が隊長!?」


裕也は、本日二度目の大声をあげた。




やめて!隊長のVSR-10の能力で、レンジの的を撃ち抜かれたら、彼の精神まで燃え尽きちゃう!


お願い、死なないで城之内!


あんたが今ここで倒れたら、あいつやこいつとの約束はどうなっちゃうの?


的はまだ残ってる。ここを耐えれば、隊長に勝てるんだから!



次回「城之内死す」デュエルスタンバイ!

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