君を救う僕の手、僕を救う君の心
どうも、赤神裕です。今回は初めての感動系恋愛ストーリーです。これを読んでジーンときてしまった方、ありがとうございます!!
それでは、初投稿となる恋愛小説。まだまだ未熟なのですが、宜しくお願いいたします。どうぞ。
運命。それは突然やってきた。僕のクラスに一人の女の子が転校してきた。名前は野坂 由美。君はちょっぴり照れ屋さんで、ちょっぴり気が強くて、そして僕はそんな君にひかれた。席は僕の右斜め後ろで、振り返ればいつもそこに君がいた。
ある日、君が僕に話しかけた。転校してきてからもう2週間もたつのだが、これが初めて君と話した日だ。昔から僕は少し引き気味で、人とコミュニケーションをとるのが一番苦手だった。だけど君はそんな僕の事を分かってくれて、優しく話しかけてくれた。とても嬉しかった。僕は色々と学校の事を教えてあげた。部活の事、勉強の事、地元の面白い話。他にも沢山たくさん教えてあげた。そうして僕と君とは仲良くなったんだよね。
とある日の朝、君はクラスにいなかった。一時限目も二時限目も、お昼の時間になっても君は学校に姿を現さなかった。先生に事情を聴くと、どうやら病気にかかったらしい。僕は慌てた。君の家を先生から聞き出して家に向かった。アパートに住んでいる事が分かった。インターホンを押したけど、誰からも応答はなかった。隣から女性が出てきて僕に話しかけた。
「お隣さんね、娘さんが病気になっちゃったのよ。だからその子、入院してるわ」
どこの病院か聞こうとしたけれど当然のことながら知らなかった。僕は帰り道、君の事で頭がいっぱいになった。笑った顔、困った顔、照れた顔。あ、怒った顔は見たことなかった。そんな事を思いながらとぼとぼ歩いていた。若い女性とすれ違う。泣いていた。僕はその人の顔を見て、あ。と気づく。授業参観があったからその時に君のお母さんの顔は知っていた。僕は必死に病院の場所を聞き出した。僕は君に会いに行った。
病院について病室に案内される。そこにはやつれた顔の君がいた。変わり果てた姿に僕は我が目を疑った。君が僕に気づいて顔を伏せる。僕は君の手をそっと握ろうとすると、君はその手をはたいたね。そして一度も見せなかった、怒った顔を僕に見せた。
「もう私にかかわらないで」
「どうしたの? 話聞くよ」
君は泣きながら話してくれた。君は学校でいじめを受けて転校してきた。でもそこでもいじめを受けて、とうとう精神病になってしまった。僕は話を聞き終わると君の手をも一度握ろうとした。君はまたその手をはたいた。
「もう、死にたいよ」
僕はその言葉を聞いて激怒した。なぜ僕はこんな時に怒ったんだろう。でもその時僕は“死”という言葉に敏感になっていたようだ。
「死にたいなんて簡単に言うなよ。まだ生きてるんだから、最後まであきらめんなよ。あきらめたらそこで終わりなんだよ!!」
僕の言葉に君はハッとなりうつむいて、泣きだした。
「僕がついてるから。僕が君の命綱になってあげるから。だから。だから泣かないで」
僕は君に手を伸ばした。この子は僕と同じなんだ。僕も昔、ずっと虐められていた。だからこそ君の気持が分かる。僕と同じ経験をしている人がここにいる。僕は君を救いたい。君はとても優しかった。その優しい心が、いつも僕を励ましてくれていた。だから、だから僕は君を救いたい。僕には君が必要なんだ。僕がその事を告げると君は謝った。
「ごめんね、ごめんね。もう、死にないなんて言わないから」
君は泣きながら僕にすがりつく。僕は包み込むように君を抱いた。
数ヵ月後。君は元気に学校に来た。僕はホッと胸をなでおろす。そして君はまた元気に僕を救い続けてくれている。
僕はまた君に恩返しをしなくちゃならないね。
いかがでしたか? 先ほどから言っているように恋愛系は初めてなんで、「薄い!!」と感じた方は申し訳ないです。それでも、ここまで読んでいただきありがとうございました。今度は長編の方で恋愛系に挑戦してみようかと思っております。まぁ、まだまだ先の話ですけれど(苦笑)
評価・感想、そのたレビューも受け付けていますので、よろしくお願いいたします。
それでは、また他の小説でお会いしましょう。
赤神 裕