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47.(前編)ダンジョン飯は自販機に限る? 略奪者と6500年後のコイン

 第3階層では、マリの意外な能力が開花し、

トウマも新しい武器を手に入れ、戦力が飛躍的にUPした。


 第4階層に入っても、アタシ達パーティは順調な快進撃が続けた。


 ダンジョンには、ゴブリンの他に、スライム、スケルトンが徘徊している。


 このクラスは、魔力100もあれば、余裕で勝てる。

そのため、マリにはもう少し休んでもらって、

セシリア、トウマで単純作業のように魔物を狩っていった。



 アタシは、もっぱらコインを拾う専門の役割だ。

1枚でも広い漏れがあったはならない、この役だけは譲れない。



 第4階層のエリアボスは、ケンタウロスだった。

体格5メートルの巨体を揺らし、攻撃してくるケンタウロスは、

物理攻撃を得意とする魔獣だ。


 だが、物理 対 物理 であれば、トウマに分がある。

猛烈なスピードで突進してくる、ケンタウロスを

トウマの剣が、1撃で真っ二つにしてしまったのだ。


 ダンジョンに入って、トウマのレベルが

怖ろしいスピードで上がっているのを、アタシは肌で感じる。

これも四次元海賊の血が引き起こしているレアスキルなのであろう。



 エリア・ボス戦が終わり、アタシがコインを拾い切った時に、

トウマが一言漏らした。


「そろそろお腹が空いてきたんですけど」


 言われてみれば、アタシも空腹だ。

すでに階層的には4階層は降りてきている。

外の世界では6時間ぐらい過ぎているはずだ。



「そうしたら、そろそろ食事を考えましょう」


 アカネがそっと答えた。

多分、アカネのことだ、ポケットからキャンプセットを出して、

バーベキューでもしてくれるのだろう。


「やきにく、やきにく、らんらんらーん」


 アタシが小躍りをしていると、

アカネはそっと学食で買ったカレーパンを出した。


 アタシはカレーパンが大好物なので、飛びついたが

他の3人の反応は悪い。



「カレーパンを食べたら喉が渇くだろ。

みんな水筒を持っていないし、ここには川も流れていないから

干からびちゃうよ」


 トウマが決死の形相で訴えた。

そういえば、アタシも長い間水分を補給していないので、喉が渇いた。

流石にダンジョンじゃ、水道はないわね。



「あれ?こっちにトイレがありますわよ。

しかも、男女で分かれている。なんだかデパートのトイレみたい」


 少し先を歩いていたセシリアが、ダンジョンでトイレらしき場所を発見した。

中も覗きに行ったが、とても清潔で新しいようだ。


 するとトウマも何かを見つけたようだ。


「こっちには、飲み物の自動販売機がある。

なんでダンジョンに自販機があるんだ? 」


(な、なぬ?自販機だと、欲しい、リンゴジュースが飲みたい)


 アタシは自販機に駆け寄り、かぶりいた。


「お金入れるところあるの?」


「使えるコインが書いてあるぞ」


「アカネ、あんたなら分かるんじゃない?」


「はい、これは6500年後に使われている貨幣のようです。

先ほどからサーヤ様が集めているコインと同じものかと 」


 アタシは慌てて、拾ったコインを自販機に入れてみた。

アカネの言う通り、商品が出て来た。


 きっとこれは、博士が作ったダンジョンで、

ご丁寧にトイレや自販機まで作っているのだ。

さすがマッドサイエンティスト。細部までのこだわりが半端ない。


 

 自販機は合計5台あり、ジュース、パスタ、ハンバーガー、

アイスクリーム、そしてワインが売られていた。


 アタシはジュースとハンバーガーを購入し、むさぼりついた。

ハンバーガーの香りにつられて、マリが目を覚ました。


 アカネはマザーシステムだから何も食べないし、マリは睡眠中。

残りの3人が、物欲しそうにアタシの方を見ていた。



「なぁ、サーヤ、ジュース奢ってくれよ」

「サーヤ、私たちお友達よね」

「シェンカーさん、口移しでいいので飲ませてください」


「ふふふ、そろそろみんなおカネってものが、わかってきたようね。

分かったわよ。ここからの報酬は山分けにしましょう。

でも、ここの分は『貸し』ておいてあげるわ」


 アタシは四次元海賊サーヤ。何よりも仲間を大事にするが、

おカネのけじめは、しっかり管理する9歳児なのだ。

第47話(前編)をお読みいただき、ありがとうございます!


 順調にレベルアップを果たすトウマと、着々と落ちている小銭を拾い集めるサーヤ。  

このコンビ、戦闘と経理の役割分担が完璧すぎますね(笑)。


 ダンジョンの中に「自販機」や「綺麗なトイレ」を完備しているあたり、

マッドサイエンティスト・博士の「おもてなしの心(?)」が、逆に不気味さを引き立てています。  


 さて、お腹を満たした一行。  この「快適なダンジョン」は、さらなる深層でどんな牙を剥くのか?  

次話は、再びマリの身に起きる異変、そして最終ダンジョンに向けて物語が加速します!  

引き続き、お楽しみください!


面白いと思ってくださったら、ぜひ星(★)やいいねで応援をお願いします!

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