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10.【攻略】引きこもり歴500年の女、オークションの闇に釣られる

 アタシがプレア港で起こした「事件」の真相はこうだ。


 入港審査に並んでいたら、酒に酔った帝国のクソ貴族どもが割り込んできて、

手当たり次第に暴力を振るい始めた。


 挙句の果てにはスキルをブッ放し、一般市民を十人ほど吹き飛ばしやがった。

そこには子供もお年寄りもいた。

ピクリとも動かない彼らを踏みつけ、貴族は笑いながらこう言ったんだ。


「通りたければ通行料を払え。カネか死か、特別に選ばせてやる」



 アタシは警官に奴らを止めるよう頼んだ。

だが、役立たずどもはヘラヘラと笑い、見て見ぬふりを決め込みやがった。


 ……だから、アタシが直々にワンパンで沈めてあげた。

貴族も、そいつを庇う警官も、まとめてタコ殴りの血祭りにした。


「す、すみません。助けてください」


 殴られた貴族が泣きついてきたから、そいつの顔を踏みつけてやったわ。



「この人たちに慰謝料を払いなさい。カネか死か、特別に選ばせてあげるわ」


 結果、アタシは徹底的に管理局からマークされることになったってわけ。



「おかげで、アタイたちは三か月も足止めされたんだよ。

二代目が目立つ確率は99%。被害を被るのはいつもアタイらだね」


 エリカが溜息をつく。


「大丈夫だって! 今回は絶対におとなしくするわよ」


「無理ね」

「絶対やるわ」

「一週間持たないに100ギラ」


仲間たちの冷たい視線が刺さる。


「そうだ、アカネ! あんたが二代目のそばにいてよ。あんたならコントロールできるでしょ」


 エリカの提案に、アカネが眼鏡をクイッと押し上げた。


「……なるほど。サーヤ様の監視、および行動ログの管理ですね。

わたくし、全力を尽くさせていただきます」


「あ、アカネまで!? ……もーーいいわ、勝手にして! 」



まさかアカネが、なんだか嬉々としてアタシの監視役を引き受けるとは思わなかった。


「ところでキャリー。せっかく一年あるんだし、

例の『ウルティマウェポン』を探しに行こうぜ。確かこの時代の学園にあるんだろ? 」


「はい。その部屋の『カギ』が、国立魔導学園の図書館にあるはずです」


「アカネ、よく知ってるわね。……でも、アタシは行かないわよ。

学校って苦手なの。ここでロク爺とお留守番してるから、みんなで行ってきなさい」


アタシがそう宣言した瞬間、三人の顔色がサッと変わった。



「アカネ、あんたは知らないだろうけどね……二代目は一度部屋にこもると、

満足するまで絶対に出てこないんだよ」


「食事やトイレはどうされるのですか? 」


「全部スキルで消去。かつてゲームにハマった時は、500年間一度も出てこなかったんだから」


「ご……500年!? 」


 さすがのアカネも、アタシのニート・スペックの高さに驚愕している。


(ふん、アタシに外を歩かせるなんて、100万年早いのよ)



 鼻を鳴らすアタシに対し、アカネは一瞬で演算を終え、不敵な笑みを浮かべて歩み寄ってきた。


「サーヤ様。……地球には、聖遺物『マンガ』というものが存在します。

かつて多くの若者を虜にし、廃人を生み出し、あまりの依存性の高さに

帝国が禁令を出した伝説の書物です」


「……なによそれ、面白そうじゃない」


「現在、その原典はオークションで億単位の値段がつきます。

それらが学園の『閉架図書』として保管されているのですが……

もしサーヤ様のコピペスキルで複製できれば……」


 アタシの瞳が、ガコンッ!という音を立てて『ギラ』の形に切り替わった。

池の鯉のようにアカネに飛びつく。


「大儲けじゃないの! 誰が留守番なんてするもんですか! 時代は学園よ! 」


(((( チョロすぎる…… ))))


 全員の心が一つになった瞬間だった。



「さらに学園の秘宝である『カギ』を見つけ出し、

ウルティマウェポンを手に入れれば、帝国との交渉カードになります。

海賊ライセンスの再発行も、[4次元]の家も取り戻せるでしょう」


「決まりね! キャリー、学園の座標をちょうだい! アカネ、今すぐ行くわよ! 」


「はい、サーヤ様。

……まずは編入試験のための『地獄の特訓』から始めましょうか(ニッコリ)」


 こうしてアタシは、アカネという名の最強の飼育員メイドに手懐けられ、

未知なる魔法学園へと足を踏み入れることになったのだ。

ご一読いただきありがとうございました!

さぁ、いよいよサーヤが魔法学園へ乗り込んでいきます。


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