第四十七話 家庭訪問【R15タグ設置】
今回からやっぱりR15タグ設置させていただきましたことをご了承ください。
のちほど展開が展開なので……。
たぶんあと2、3話ほどでちゅどーんします。
「あらいらっしゃい。杏子のお友達?」
「……は?」
伊巫さんお母さん登場──玄関。
「え、え? あれ、伊巫先輩『土曜は誰もいない』って……」
「ん? 杏子は今寝てるわよ。つうかあんた誰?」
「え。伊巫さんのお母様ですか?」
「うん……まあ。そんな感じね」
「おお……」
この渋り方というか、躊躇い方はまさしく伊巫さんのそれだ。それに、顔立ちもどことなく似ているような似てないような気がするし、でも声はやっぱり似ている。というより、ほぼ同一。中の人が同じみたいに。
伊巫さんの自宅。
土曜日になって、俺はそこへ訪ねた。彼女に教えられた住所と、それが書かれたヘッタクソな地図を頼りに、なんとか頑張って自力で一人で。
俺の足はウキウキルンルンだった。スキップしながらここまで来た。なんてったって、伊巫さんハウスだ。初めてお目にかかる。
それにそれに、家族が出払っている。と、きたもんだみ○もんた。
これは健全な一男子高校生として、浮足立たぬわけにはいかない。先輩女子の家庭訪問。「今日家に誰もいないの」発言。
コン○ームを大量に買い占めたのは言わずもがなである。あと一応十発くらい朝抜いてきた。今だって割とヘロヘロで下半身おぼつかない状態。
けど、伊巫さんの家に二人きりシチュエーションを脳裏に描いただけで、スキップもできるほどに足も下半身もワックワクバッキバキだった。のに。
……だったのに。
「まー、杏子の友達ならたぶん結界入れるでしょ? いらっしゃい靴脱いでね」
「え」
「なに? 入らないの? じゃあ不審者? 通報する?」
「お邪魔しまーーーーーすッ」
ピッポッパと110番を打ち込むお母様を尻目に、俺は元気よく伊巫家へと突入。靴を脱いで瞬足で居間へとgo。
あっぶねー。『ピッポッパ』で済んで良かった。『トゥルル……』までいかなくて。
というかこの破天荒で無遠慮で荒唐無稽な感じ、やっぱり伊巫さんだ。彼女の血脈をひしひしと感じる。
居室空間へとスライディングした俺の身体。は、その頭部が謎のふわふわ物体へとシュートした。
……ん? ふわふわ?
見る。と、
「……」
──伊巫さんがいた。
「……おはようございます」
「……い、幾太くん?」
「はい幾太くんです」
「「!?」」
挨拶俺。
疑問符、目覚めの姫伊巫さん。
そして最後はお母様。なぜか俺の返答を代理。
驚愕し、振り向く高校生男女二人。
腕を組みながら壁に凭れ掛かるお母様。二人のやり取りを無表情で普通に見守る。
やり取り──俺と伊巫さん。
スライディングしたことで、6畳1Rの居間区間に、玄関からそのまま直行したらしき俺の体躯。
は、その先の居間で拡げられたせんべい布団。
に、寝ていた伊巫さん。
の、掛け布団。
も、かけていない。
で、無防備に晒されたパジャマ。
が、異様に似合った可愛いお胸。
へ、ダイビング。
を、敢行する俺。
と、目覚めた彼女。
から、火が出るように真っ赤。
──な、女子の顔。
寝起きらしい。完全にすっぴん。まあ元々化粧もしてないだろうけど。全く普段と変わんない。
強いて言うならば、こう……羞恥心? みたいなのが、その満面を紅に美しく彩っているというところだろうか?
しかし、寝起きの顔か。ボンテージとか顔面ぶっかけとか視聴済みの俺からしたら、いやなに、大したことはない。たぶんこれは本人の意識的な問題なのだろう。
全校生徒の前で露出ダッシュした女性がなに気にしとるんか、って感じもするが。
まあ、伊巫さんも女の子だからね。寝起きの顔を学校の人に見られるのもね。そんなに変とは思わないけれど。よだれがちょろっと可愛く付いてるよん? ってくらいなだけだけど。
「はっ」
ゴシゴシと拭う伊巫さん。ピンク色の花柄のパジャマの袖で、その可愛らしいお口周りを丁寧に。よだれに気付いたみたい。ああ、俺への読心術か。
そんなに慌てなくてもいいよ?
むしろもっとドジっ娘見せてプリーズ?
「サッ」
「ゥビクウ! ……うん?」
「……はっ」
キョロキョロと腰回りを探索伊巫さん。
首を傾げる俺。
……乗馬鞭が飛んでこない?
俺は警戒を解く。なぜだろう、完全に構えの姿勢だったのに。今まで、こんなことがあったか? 彼女が構えて、鞭が不発だったなんてことが。
伊巫さんはもう上体を起こして、起床のスタイルである。その動揺っぷりから見ても、脳ミソもある程度活性化されている頃だろう。
なのに、鞭が飛んでこない。これ如何に?
そのこころは? 何ゆえに? 意図は?
た、ただのドジじゃああるまいに。
……ないよな?
「杏子。制服じゃないわよ」
「あ」
お母様の助け舟が入った。小さく口を開けた伊巫さん。ただのドジっ娘だったらしい。どうやら、制服じゃないと鞭は出せないみたいな制約があるのかな?
そういえば、今まで鞭が飛んできたのは、制服のスカートからだった気がする。
あれ? でもボンテージの時でもあったっけ? あんましハッキリ覚えてないけど。
まあいずれにせよ結果的には、今の彼女は鞭を取り出せなかったみたいで。叩かれずに済んだ。
置いてけぼり俺。未だ寝起きJKの傍ら。布団の横で、犬みたいに次の展開を待機。
と、お母様が伊巫さんへと話しかける。
「朝ご飯……というか、もう昼ご飯だけど。杏子食べる?」
「あ、食べる」
「その前に歯磨き」
「うん……あっ」
そしてつまずく伊巫杏子。
何に? ──俺に。
突如出現したお母様のメシ情報によって脳内を占められ、完全に忘却の彼方へと転送されていた俺の存在感。は、彼女がその身体に置物みたいにつまずいて転んだことにより、認知された。
キュートなお花のお胸は、俺の顔面へとダイブ。
「「!?」」
「あら」
あら、とか言っちゃってるお母様。俺と伊巫さんのおちゃめハプニングを、ちゃっかりしっかり達観し傍観。
ちなみに彼女は見るからに若く、下手したら二十代後半に捉えられるほどに。でも、その可能性は限りなく低いだろう。だってお母様だから。十七歳のお子さんをもつ経産婦だから。
「あ……」
「伊巫さんノーブラですか?」
「……!」
うっかり口が滑った。完璧に余計なことを口走った俺。でもなんか、言わずにはいられなかった。この感動を言葉にして誰かに確認を取らないと気がすまない衝動に駆られた。
だって、ノーブラだよ?
それが俺の顔面にぽふっと、だよ?
すごいよね。今朝十発抜いたのに、もうバッキバキ☆エクストリーム。
「〜〜〜〜ッ」
パンッ。
頬を叩かれた。
これは順当な理由だから、疑問は浮かばない。素直にひっぱたかれた俺。逃げるように立ち去る伊巫さん。二メートルすぐ先のトイレットルーム兼洗面台へgo。
バタン、がちゃり。
「……」
そういえば、いつかどこかで伊巫さんのノーブラパジャマおっぱいを、既に触ってた気がするな。
だから俺の反応が薄いのか。エクストリームはバッキバキだけど。
「ごめんなさいね。いつもあんな感じなの」
「いつもあんな感じなんですか……」
見目麗しい若お母様が謝罪する。謝罪を受け流す、開始早々伊巫さんにおっぱいダイブ×2した&された俺。
先ほどまでの体勢を詳しく言うと、まず俺は彼女の横であぐらをかいていて。その脛につま先でつまずいた伊巫さん。つまり、俺の弁慶は少々痛かった。
そのまま倒れるように覆いかぶさる。で、ちょうど位置的にすっぽりと彼女の胸が俺の顔面に収まった。
よって、俺の鼻頭は重力を付加した(まあ一応腕で受け身も取っていたらしいけど)女の胸骨をしたたかに食らったわけで。
そこそこカップ数はあるけれど、純粋に胸だけではないこと。これが現実だ。つまり、俺の鼻頭はそこそこ痛かった。たぶん今伊巫さんも胸が痛いだろう。二重の意味で。
俺はあらゆるこの世の痛みを緩和させるように、伊巫さんの胸の感触をその顔面で想起する。想起でも、ぼ○起は鎮めさせる方向で。
……うん、無理☆ バッキバキ♡
ど、どうしよ?




