表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/22

【地獄へ道連れ】って、すごいタイトルですね

オリンピックが盛り上がっています!


 どうしても欲しいものだったり、コレクションとして欲しいもの等は、拘りを持って手に入れたいものです。


 1980年当時というと、もちろんのこと楽曲のデジタル配信なんてされていないし、 CDレンタルなんてのもないし、レンタルビデオ店の元祖ともいえる貸レコード店さえも見かけない時代です。


 レコードをお得に入手する方法は先の説明通り、輸入盤を買うしかなかった時代です。

 中学生としては、少ない小遣いのやりくりで2500以上するレコードを買うわけですから、いつもお得な方法で買えないものかと思っていました。そんな中、ラジオからだと思うのですが、栄の商業ビルの催事場で、期間限定の中古レコードの販売が行われるとの情報を得たのです。


「ヤス、どうしようかしゃん。 【QUEENⅡ】はやっぱ新品が欲しいんだわ。でも中古って安いんだろ」

「ほんなん中古でいいがや。輸入盤とちゃうでライナーノーツも入っとるでよ。傷が入ったのはさすがに売っとらんのとちゃうか」

「それは分かっとるんだけどよ」

「聞くと新品一枚分で二枚か三枚ぐらい買えるらしいがや。俺は絶対に中古を選ぶけどな。つて、ヨッシーも中古を買えよ。ほうすりゃ、全部揃えるのが早くなるんだで」

「でもよ、【QUEENⅡ】だでよ。新品が欲しいんだて」

「中古にしとけって、そっちの方が安いだろうて」

「確かに。俺の小遣いだと安いのが良いに決まっとるけど、【QUEENⅡ】は新品が欲しいんだよなぁ」

「なんでそんなに【QUEENⅡ】ばっかりに拘っとるんだて

「お前、【QUEENⅡ】の良さが分からんのかて」

「はりゃあ、好きだけど、でも他のアルバムの方が好きだけどな」


 人それぞれ好みがあるようです。

 私は【QUEENⅡ】が最高だと思っていましたけど、ヤスにしてみたら【オペラ座の夜】が最高のアルバムだと思っているようでしたし。

 当時も今も【QUEENⅡ】が最高のアルバムっていう人は少数派なんでしょうかね。


 それはさておき、他人からしたら中古か新品かなんて選択はどうでも良いことかもしれませんが、私にしたら究極の選択でしたので非常に悩みました。

 とはいえ中学二年なりにですけどね。

 で、結局、中古を買うことにした私は【QUEENⅡ】と【シアー・ハート・アタック】の二枚を購入しました。

 そこは結構大きな催事場で、何の区別もなくアルバム3 0枚ぐらいが入った段ボールが長机にいくつも並べてあったため、そこからお目当てを探すというのは大変苦労しました。でも探すと【QUEEN】のアルバムは何枚かありましたので、ヤスが【華麗なるレース】と【ジャズ】を買えたことで、二人してなんとか全アルバムを揃えれることが出来たのです。


 それが確か夏休み前の出来事だった気がします。


 と、ちょっと私のことばかりの話が続いてしまいましたので、その頃の私の周りの音楽状況を説明したいと思います。


 あ、私の頭の中の記憶で書いていますので、少々時代考察が違ったりもしますが、もし違っていたら教えてください。


 1970年代、ロックは男の物という常識の中、ロックバンドである【QUEEN】の人気が女性中心に盛り上がり、男性が【QUEEN】のファンですとは言い難い状況があったとのことですが、私が【QUEEN】にはまった80年前後はそんな風潮はなく、男性でも堂々と【QUEEN】が好きと言える時代でした。

 ですがロック、ことハードロックはやはり男のものであり、泥臭くワイルドなのがロックだと、そんな風潮も続いてはいました。

 70年代後半に発売された【世界に捧ぐ】も【ジャズ】も、そういった風潮に合わせたものだったのですかね。【QUEEN】の解説本にはその辺り詳しく載ってますので、興味のある方はそちらの方をどうぞ。


 と、そんなところへ現れたのが、ヘビメタなるジャンルです。


 1980年、私が中二になり【QUEEN】を中心に洋楽全般を聴いていた頃、ヘビメタという言葉が現れ始めました。

 ロックの中のハードロックというジャンルの、またその中にあるヘヴィ・メタルという狭いジャンルです。反体制の中の反体制ってイメージがヘビメタにはありました。

 まあ、中学生というと反体制に憧れを持つ多感な時期ですから、興味がヘビメタというジャンルに傾いて行っても仕方がないと思うのですが、本当に多くの友人がヘビメタに飛びついていていました。

 その頃の私はロックとハードロックとヘビメタの定義っていうのを理解してはいませんでしたが、ポップスが【ビリー・ジョエル】で、ロックが【ロッド・スチュワート】で、ハードロックが【ディープ・パープル】で、ヘビメタが【アイアン・メイデン】と、そんあ感じなのかと思っていました。

 でもハードロックとヘビメタの境はあいまいで、【レインボー】 をヘビメタと言ったりハードロックと言ったりとしていましたので、そんなに明確な区別はしていなかったのではないでしょうか。

 

 で、ロックに限らず洋楽全般はといいますと、【ノーランズ】 【シーナ・イーストン】などの洋楽女性アイドル的なのが良くラジオから流れていました。


 さてそんな中での【QUEEN】の扱われ方ですけど……やはり人気は凄く、雑誌やラジオでは何回も特集されていました。ただ、ロックバンドという扱われ方では無かったような気もします。

 ちょうどアメリカで大ヒットしたアルバム【ザ・ゲーム】が出たころだったからでしょうか。夏頃にはシングルカットされた 【プレイ・ザ・ゲーム】をラジオから良く耳にしました。


 相変わらずロック少年らからはあまり興味のあるバンドではなかったようでしたが、まぁ、確かにそうですよね、だって【QUEEN】の曲をコピーしたって、誰が歌うんかいと、そうなりますもんね。バンドで演奏できる曲が、ロック少年にとっては良い曲なんですから。

 例えば【地獄へ道連れ】というビックヒットナンバーがありますよね。べース、ギター、ドラム、個々のテクニックはそれほど難しいものではありません。が、【地獄へ道連れ】をコピーしようとしたアマチュアバンドってあるのでしょうか?って、誰が歌うんですか?

 

 話がどんどんそれてしまいましたが、当時は【QUEEN】に固執するロック少年は少数派だったのだと思います。

 あ、私は【QUEEN】に固執していました。けど、邦楽ですが【ジョニー・ルイス&チャー】や【AC/DC】なんかも良く聴いていまして、生まれて初めて行ったコンサートは……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ