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宿営地

 俺達松高の合宿地は、兵庫県神戸市の都会のど真ん中に決まった。甲子園球場から車で20分程。練習拠点は私立報徳学園高等学校には、車で10分程の快適な場所を、下山監督は選んでくれたと思う。

 「へーキレイで、良いところじゃん。」

 「んな事より、選手宣誓の準備は大丈夫なのかよ?」

 「あーあ。心配には、及ばない。」

 「とか言って、ヘマしたら松高全員が恥をかくことになるんだぜ?」

 「分かってるって。俺が試合でミスした事あるか?」

 「いやぁ、まぁノーエラーで打率七割だがな。」

 「だろ?だから心配は不要なの。こんなのちょちょいのちょいだ。」

 「ガチで心配なんだけどよ。」

 「集合!」

 「うーす!」

 「皆、今日から日本一を取るまでお世話になる浜神荘の御主人、松尾海治さんだ。」

 「よろしくお願いします。」

 「松尾さんには食事と風呂のサポートをして貰う。」

 「高校生だからいつもうちで出すコース料理は出さないよ。若者向けの食事を提供しようと思っているよ。」

 「ここは、過去の松高OBも使った縁起の良い場所なんだ。」

 「洗濯はマネジャーの仕事だ。イトウ、ジョウノウチ頼むぞ。」

 「うす!」

 「風呂は24時間入れる。浜神荘には風呂を洗う番頭がいない。そこで、スズキとコバヤシに風呂番長を任せたい。出来れば昼間に掃除を終わらせて欲しい。良いな?」

 「うす!」

 「それでは、松尾さん選手50人とコーチ2名と監督1名とマネージャー3名、計56名よろしくお願いします。」

 「こちらこそよろしくお願いします。」

 「こりゃ大所帯大変だな。」

 「そういやぁ、報徳学園高等学校って甲子園に出ないの?」

 「第四回山田玄助杯で7位だった明石商業高等学校に破れて、甲子園を逃したんだ。」

 「あ、そういう事ね。」

 「よくこんな良い場所抑えられましたね。」

 「ヤマナコーチのお陰だよ。」

 「ちなみに松高OB会からは、米10俵、牛肉200㎏、豚肉200㎏、鶏肉200㎏が送られた。残す事のないよう、勝ち進む事。これが常勝軍団復活の責務だ。頼むで。」

 「松尾さん、食材には困りませんね?」

 「あーあ。んだな。」

 「野菜畑から野菜持ってくるだけだな。」

 「あざーす。」

 「あ、これ部屋割りな。」

 「セイコちゃんの部屋には絶対入るなよ。」

 「お、当たり前じゃ。」

 「ベンチ外のプレーヤーは掃除やシーツ交換などを積極的にやる事。プレーヤーは、野球に集中する様に。」

 「御意。」

 「そしたら、ベンチ入りしてるメンバーと、ベンチ外のプレーヤー10名は報徳学園高等学校に行って挨拶と、軽いメニューをこなしてこよう。」

 「うーす!」

 「失礼します。」

 「どうもお待ちしておりました。今日からもう練習されますか?」

 「はい。これはつまらないものですが…。」

 「ありがとうございます。それではうちの第二グラウンドに行きましょう。」

 「うーす!」

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