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春期新潟県大会(3年時春)一回戦、二回戦

 公式戦解禁となった松高の初戦の相手は新潟北高校である。

 「集合!」

 「うーす!」

 「よし、みんな。二年かけてここまでなんとか漕ぎ着けた。今日は気持ち良く勝とう。オーダーは番号通りスタメン一番から九番までベストメンバーで行く。勝とう!」

 「おう!松高ーーファイオシ!!」

 「礼!」

 「うーす!」

 先攻は新潟北高校。松高の先発はなんと一年のキタジマ。

 「下山監督、良いんですかキタジマで?」

 「今日の試合は、色んな想いがつまってる。3年や2年は、無駄に力むと考えた。その為、リラックスして投げられるのは、キタジマしかいないと考えた。それにエースのホシノには2回戦の中越高校戦で投げてもらわなあかんと思ったからな。まぁ、そんな経緯があった訳だ。」

 「キタジマ!打たれたら承知しねぇぞ。」

 「うす。」

 バシーン!「ストライク、バッターアウト!」

 「やるじゃねぇか。なら、打線で援護してやらねーとな。」

 松高打線(ブルークラッシャーズ)は、初回から爆発し、初回に10点、二回に5点、三回には25点、四回に12点、計52点を取った。投げてはキタジマが五回を零封し、五回コールドゲーム勝ちを収めた。

 「キタジマ、ナイスピッチングだったぜ!」

 「うす。」

 翌日…。

 「集合!」

 「うーす!」

 「今日の相手は第二シードの中越高校だ。だが、臆する事は無い。お前等がやって来た事を信じて野球をすれば、必ず勝てるだろう。よし、行って来い!オーダーは一回戦と同じだ。先発はホシノで行く。」

 「うーす!」

 「松高ーーファイオシ!!」

 「礼!」

 「うーす!」

 先攻は松高。先発はエース、ホシノ。初回、松高打線(ブルークラッシャーズ)は、ツーアウトランナー二塁とチャンスを作り、四番コンドウに回すと、中越高校先発ウガジンの速球をスタンドに運んで先制のツーランホームラン。続く五番ミナガワも続き、ソロホームランで、3-0とする。

 「トウマ?3点ありゃあ充分だろ?」

 「余裕だな。」

 ホシノは、中越高校打線を手玉にとり、四回迄パーフェクトピッチング。松高打線(ブルークラッシャーズ)も、遺憾無くその強さを発揮して、一回戦の勢いそのままに、二回に7点。三回に12点、四回に15点、五回に11点をとり、最後はクローザーのツチムラが三者三振で、ゲームセット。48-0(五回コールドゲーム勝ち)で、強豪中越高校に圧勝して、三回戦進出となった。

 「まずは第一関門突破だな!ナイスピッチング。トウマ。」

 「点取りすぎだろ?二試合で100点って(笑)まぁ、すげぇ感謝してんだけどさ。」

 「全球スローボールに見えた。」

 「嘘だろ?おい。」

 「次の三回戦、相手は村上桜ヶ丘高校だ。」

 「その次が、準々決勝で相手は恐らく新潟高校。準決勝が新潟明訓高校で、決勝は勿論日本文理高校だな。順当に行けば。」

 「まぁ、ベストエイトが出揃う迄はどこが来るか、分からない。」

 「とりあえず、中越高校に勝って一安心したよ。」

 「もっと苦戦するかと思ったけど、案外大したこと無かったな。」

 「日本文理高校を圧倒した松高打線(ブルークラッシャーズ)だぞ?このくらいはしないと。」

 翌日の新潟日報の朝刊には、ジャイアントキリング松浜高校、第二シード中越高校敗れる。最速152㎞エースの意地。

 「だってよ。遂にメディアに注目され始めたな。」

 「実感まるでないけどな。」

 

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