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ウェイトトレーニングと屋内練習場

 12月~3月は、新潟は雪の季節になる。降らなくても気温が低い為、屋外で野球は出来ない。そこで、屋内練習場を利用してバッティングマシンや、筋力UPの為のウェイトトレーニングをしたりする。ただ闇雲にやっても意味がない為、投手はマツゾノ投手コーチが、野手はヤマナ打撃コーチが、怪我をしないギリギリの所を見計らってウェイトトレーニングをする。

 また、器具を使用しないマット上で、体幹(インナーマッスル)を鍛えたりもする。寒い県は弱いと昔はよく言われたが、今はトレーニング技術の発達や器具の発達もあり、そのような事はなくなった。また、松高には巨大なブルペンがあり、直接バッターと対戦出来るスペースがある。

 だがここは県立松浜高校。屋内練習場は午後7時で下校せねばならない。その為、屋内練習場は沢山の選手が集まる。ケイタもブルペンキャッチャーの仕事があるため、自分の素振りは寒い屋外で夜遅くまで居残る。

 「監督、そこを何とか!?」

 「決まりは決まりだからなぁ。」

 「バッティングマシンとかブルペンがある屋内練習場は学校の敷地外にあるため、ギリギリ屋外って事で承認を御願いします!」

 「参ったな。まぁ、良しとするか。」

 「流石下山監督‼」

 「まぁ、何時も最期まで残ってるメンバーは決まってますから。」

 「キャプテンには屋内練習場のカギを渡してあるから、ホシノとコンドウが帰らねぇと、キャプテン帰らないんすよね。」

 毎日朝午前6時から来て2時間の朝練。で授業後にノーマル3時間の全体練習。午後7時から午後10時位まで居残り。朝一で来て一番遅くに帰る。勉強してんのか?と疑いたくなるが、ホシノも、コンドウも、ミナガワも、成績優秀だ。

 チャリ通(自転車通学)の俺にとっては、睡眠不足は仕方ない。たまに授業中に寝ている。

 「ミナガワ?俺達まだ遅くなるけど、毎日付き合わなくても、スペアキーあるから何とか戸締り位出来るぞ?」

 「お前らの甲子園優勝に俺も付き合わせろ‼」

 「はい?」

 「お前らの目標は、俺の目標と一致している。だから、このチームのキャプテンとして、ここにいる。」

 「スマホで遊んだり、他の部活の奴とつるんだりとか、一切しないもんな。偉いよ。まぁ、そんな事してたらキャプテン交替だがな。」

 「努力は決して人を裏切らない。だろ?」

 「松高のキャプテンがミナガワでよかったって言って終われるようにしようぜ。」

 「お前も日本一目指してんなら同士だ。そして3人でNPBに行こう!」

 「だったら、今よりもっと授業に集中して、寝る時間を確保する為にやるべき事があるだろう?」

 「ああ、そうたな。」

 「ようやくメディアも松高の強さに気付いてくれてるみたいだしな。」

 「世間様も不祥事から立ち直って来た所だと思ってくれてるしな?」

 「ああ、俺達には勝利しかない。勝つ事で認められるんだ。」

 「そうだな。」


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