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第四回山田玄助杯開幕

 我等が松高ブルークラッシャーズは、第四回山田玄助杯初日の開幕ゲームで、兵庫県の明石商業高校と、第四試合で北海道の北海高校と対戦する事になった。ハードオフエコスタジアム新潟、新潟市民球場、新発田市五十公野野球場、三条市民球場の計四会場で一日五ゲームが予定されている。

 「集合!」

 「うーす!」

 「よし、皆気合い入ってるな?オーダーを発表する。一番センター、オカダ 二番セカンド、イトハラ 三番ライト、フクドメ 四番キャッチャー、コンドウ 五番ファースト、ミナガワ 六番サード、シノダ 七番レフト、ムカイ 八番ショート、カネトモ 九番ピッチャー、ホシノ 以上だ。」

 「関西の強豪だろうが何だろうが、ゼロゼロエックスゲーム(コールドゲーム)かましたろうぜ。」

 「うーす!」

 「松高ーーファイオシ!!」

 「礼!」

 「うーす!」

 先攻は明石商業高校。コントロールとスピード、球威の全てを強化出来た筈の夏。それを示すかの様な立ち上がり。初回は慎重に変化球も織り交ぜながら、危なげなく三者凡退。

 一方の松高はチームスローガンでもある、「ファーストストライクを打ちに行け!」の名の元にヒットを量産し、四番コンドウ、五番ミナガワの連続ホームラン等で確実に加点し、初回8点を先取。二回、三回と相手ピッチャーは変わるものの、即座に対応。計13点を荒稼ぎし、初回の8点を加えて21-0とした。四回、ホシノのストレートが相手打線につかまり、2点を返されたが、焼け石に水だった。大量リードのある松高ホシノは、焦らず落ち着いて五回2失点にまとめ、大会規定により、21-2で松高が五回コールドゲーム勝ちした。第四回山田玄助杯も白星発進となった。

 続く第四試合でも先発ウエハラが、160㎞に迫る火の玉ストレートで北海高校を零封、五回まで0を並べた。一方の松高打線(ブルークラッシャーズ)は、初回からバンバンヒットを重ねて、五番ミナガワのグランドスラム(満塁ホームラン)等で確実に加点し、初回に7点、二回に2点、三回に3点、四回に4点を追加し、計16点を奪った。大会規定により五回コールドゲーム勝ちとなり、松高は連勝スタートで初日を終えた。

 「なぁ、ケイタ?今日の俺どうだった?」

 「ストレートを続けてしまったのは、俺の凡ミステイクだし、トウマの出来は悪くなかったと思うよ。」

 「俺の真っ直ぐは全国レベルか?」

 「まぁ、大会通して恐れずに、俺の構えた所に投げられれば、結果はついてくると思うぞ。そういう俺も今日は打ち損じが多かったからな…。」

 「何言ってんだよ。3本もホームラン打っといて‼」

 「ヒットもメチャメチャ打ったがな。何言っとんねん。」

 「まぁ、連勝スタートだしよし、としよう。」

 その頃、東京では…。

 「サンスポの独占極秘スクープを取ってきたってヤマオカさん、マジっすか?」

 「見てみろ。」

 「新潟県立松浜高校、非公式ながら全試合コールドゲーム勝ち。地方で各地の強豪を集めてリーグ戦。ヤンキー達の…。」

 「このネタ、俺にも書かせて下さい!」

 「好きにしな。て言ってる間に奴等リーグ戦やってるぞ。はよ、新潟行ってこい。上には俺が掛け合っておくから。」

 「はい!」

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