第三回山田玄助杯二次ラウンド
二次ラウンド第二グループは、プールCを1位で勝ち上がったのは新潟南高校と2位の東京学館新潟高校である。この2校とプールDの1位松高と2位の村上桜ヶ丘高校で二次ラウンドを戦う。
一方二次ラウンド第一グループは、プールA1位の日本文理高校と2位の新潟商業。それからプールBの1位北越高校と2位の開志国際高校。この4チームで二次ラウンドそれぞれ上位2校が決勝リーグ進出となる。土日の2日で3試合をこなすという強行日程だが、若い高校生には大した問題ではなさそうだ。
二次ラウンド第一グループ結果。日本文理高校VS北越高校は12-1で日本文理高校の五回コールドゲーム勝ち。新潟商業高校VS開志国際高校7-5で新潟商業高校の勝ち。日本文理高校VS新潟商業高校6-5で日本文理高校の勝ち。北越高校VS開志国際高校6-4で北越高校の勝ち。日本文理高校VS開志国際高校16-2(日本文理高校の五回コールドゲーム勝ち)。北越高校VS新潟商業高校11-4(七回コールドゲーム)北越高校の勝ち。結果二次ラウンド第一グループ1位日本文理高校。2位北越高校。3位新潟商業高校。4位開志国際高校。以上の結果により、日本文理高校と北越高校が決勝リーグ進出となった。
二次ラウンド第二グループ全試合結果。松高VS東京学館新潟高校14-0(松高の五回コールドゲーム勝ち)新潟南高校VS村上桜ヶ丘13-1(新潟南高校の五回コールドゲーム勝ち)松高VS村上桜ヶ丘21-0(松高の五回コールドゲーム勝ち)新潟南高校VS東京学館新潟高校8-4で新潟南高校の勝ち。村上桜ヶ丘高校VS東京学館新潟高校は9-4で村上桜ヶ丘高校の勝ち。とここまでを終えて、新潟南高校と松高が2戦2勝として、二次ラウンド突破を確定させて松高は新潟南高校との首位攻防戦に臨もうとしていた。
新潟南高校との試合は6月初旬の日曜日。二次ラウンド最終戦となり、勝った方が1位通過という大切な試合だった。新潟南高校の先発は一年生エースのモテギだ。左の本格派でストレートの球速はアベレージで145㎞前後。変化球も多彩で、カーブ、スライダー、フォーク、ナックルカーブ、スクリューと広く浅く様々な球を投げて来る。
「けっ、2年のエースはファイナルラウンドまで温存って事か?俺達松高も舐められたもんだな。」
「でもこの左腕かなり厄介だぜ?捕らえたと思ったらゴロアウトになる。それに打線も中々だぞ。破壊力抜群だ。」
「なーに一人でゴッチャとビビってんだよ。こちらとら天下の松高だぞ?楽勝だよ。」
「集合!」
「うーす!」
「よし、この試合に快勝して気持ち良く決勝ラウンドに進もう。もう進出が決まってるからと言って鷹をくくると痛い目にあうぞ。いいな。」
「うーす!」
「よっしゃあ、行こうぜ!」
「松高ーーファイオシ!!」
「右打者の多いうちは苦戦するかもな。」
「マツゾノさんは…?休み?」
「強力な左ピッチャーが出てきたら使えってさ。」
「MATっていうらしいんだが、おうコンドウちょっと来い。」
「うす!」
「このバットで、ホームラン一発頼む。」
「なんか微妙に思いっすね。でもバットに限らずホームランかっ飛ばしますよ。」
初回、二死ランナー二塁でコンドウに回ってきた第一打席。初球のカーブを見逃しストライク。二球目ストレートを待っていたコンドウはMATを力の限り振り抜いた。ジャストミートした打球はエコスタの場外へと消えて行った。
「うおお!ミナガワお前もMAT使え。」
「あ?俺はいつものバットでいく。」
結局、MATを使った選手全てがヒットかホームランを放ち、15-0で五回コールドゲーム勝ちを納め二次ラウンド第二グループを1位通過した。




