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全国高校野球選手権大会(一年時)

 「凄い決勝戦だったな。」

 「ああ、でもあの調子じゃあ甲子園でブレイクするのは難しいな。あ、そういやぁ今日夏の甲子園の抽選会の日だよな?」

 「おい!?マジか。NB、横浜高校とだってよ。御臨終様コースだな。まぁ、俺達なら大した相手じゃねーがな。」

 「おい、コンドウにホシノお前らまだTV見てんのか?今はスマホやタブレットっていうデジタルデバイスがあるのに?俺達が出る訳じゃねーんだから練習、練習!」

 「マツゾノさんにゃ敵わねぇな。」

 「どこが優勝すると思う?」

 「まぁ、選抜を制してる大阪桐蔭か横浜のどちらかだろう。」

 「じゃあ、NBが一回戦で下克上して横浜に勝てば良いところまで、行けるって事?」

 「そうだ。俺達の野球も全国レベルって事が証明される。」

 「でも、全国のレベルは俺達が思ってるより低くないぞ?」

 「ショウジ?お前、ショウジテツヤだろ?」

 「だとしたら、あのセレクション以来だな。」

 「どうした?何か用事か?」

 「野球部に入れてくれ!」

 「ほう。どういう風の吹き回しだ?」

 「入学から夏まで家庭の事情で野球が出来なかった。」

 「そうなのか?」

 「詳しい事は話したくないけど、山田玄助杯を見てて、このチーム松高なら甲子園目指せると思ったんだ。」

 「ちょっと2、3球投げてみろよ?」

 「セレクションの時もコンドウに受けてもらったしな。全球ストレートで行くぞ!」

 ズバーン!!

 「スゲェ。セレクションの時よりはるかに進化してる。」

 ズキューン!!

 「体幹を鍛えまくり、毎日20㎞走った。」

 「トウマ、こりゃあエースの座も危ういかもな。」

 「バカ言え。そういう事言うか普通?」

 「冗談だよ。でも、ショウジが入ってくれればブルペンはもっと厚くなるのは事実だな。」

 「あ、でも入部に当たって条件があるんだけど良いかな?」

 「良いけど、普通条件てのは受け入れる側が設定するもんじゃねーの?ま、俺は良いけど。で、条件て何?」

 「18:00迄に帰宅させて欲しいんだ。バイトやっててさ、居酒屋の。それでも良ければ入部したい。」

 「この高レベルなピッチングを維持できるなら俺は構わない。」

 「後はミナガワキャプテンに聞いてこいよ。」

 「キャプテンも良いって。」

 「良かったな‼これで中継ぎ不足という問題が解決した。しかも喉から手が出る程欲しかったサウスポーと来たもんだ。これはありがてぇ。」

 「でも、バイトやりながらって大変じゃねぇか?勉強もしなくちゃならねーし?」

 「お前らだって夜遅くまで練習してるじゃねーか?心配には及ばねーよ。」

 「確かにそこは重要だ。俺達の照準は二年後の夏の甲子園優勝が目標だからな。」

 「当たり前だけど、チームに迷惑はかけないよ。」

 「マツゾノ投手コーチやヤマナ打撃コーチ、それに下山監督には直接自分の口で挨拶しとけよ?」

 「分かった。あ、やべぇ。もうこんな時間。そんじゃまた、明日!」

 「おう気を付けてな‼」

 「おい!ケイタ!NBが横浜に勝利したらしいぞ?」

 「スコアは?」

 「8-4だってさ。」

 「やるじゃんNB。」

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