セレクション 結果
廃部寸前だった野球部を救うため、立ち上がったコンドウケイタと親友のホシノトウマ。二人は松高野球部新入生に対してセレクションを行った。
「とりあえず、君で最後だ。グッドラック。」
「ウエハラ、中学生時代から練習してきたドロップカーブ(Dカーブ)投げてみろ!」
「なぜそれを!リサーチはお済みって事ね。」
結局ラストバッターは、外のストレート2球と鋭く曲がるDカーブで撃ち取られた。
「打撃投手のスタミナの関係でおかわりは打ちきりにする。すまん。」
「なぁ、トウマ?肩大丈夫か?」
「ああ、ウエハラが何とか抑えてくれたみたいだからな。」
「ラストバッターの奴はパワーが凄かったな‼」
「ああ。」
「よーし、皆集合してくれ!遅くまで付き合わせてすまなかった。40人→20人に絞るのは現時点でのベンチ入りのプレーヤーだ。ランク外のプレーヤーも、やる気があるなら部に残る事を許可する。セレクションの結果は後日体育館に掲示しておく。2~3日はかかると思う。以上解散!」
「うーす‼」
「なぁ、トウマ?これ結構な量あるぞ?」
「下山監督にも手伝ってもらおう!」
「まぁ、35人分くらい秒で終わらせるわ。」
「タイムの計測やその他諸々のデータはこの人に頼んだ!」
「セイコちゃん!松高に進学してたんだ。よろしくね。」
「よろしく、トウマ君。」
セイコちゃん通称タカハシセイコは、松浜小学校、松浜中学校の軟式野球部のマネージャーをしていた。リトルリーグに行っていたトウマとケイタだが、軟式の試合にも参加したことがあり、顔見知りであった。ケイタのスカウトで、松高の野球部のマネージャーを務める事にした。
「俺とトウマはベンチ入り確定とすると、残りは16人だな?20人は多かったか?」
「部員は、多い方が良いよ。そんな事より点数数えて!」
「はい。…せーの出来た!以外と早かったな。まぁ下山監督にも力を借りたしな…。」
セレクション結果
1位ミナガワ カツノブ
2位カネトモ トモアキ
3位オカダ ダイチ
4位クリバヤシ デン
5位シノダ ユウヤ
6位イトハラ ダイキ
7位ジョウシマ マサアキ
8位トリタニ タケシ
9位ムカイ テルマサ
10位エナツ ショウ
11位タケナカ ハルキ
12位ヤマグチ タケヒコ
13位フクドメ ダイスケ
14位トバシラ ケン
15位ササキ ジョー
16位スズキ ジロー
17位エイクラ サトシ
18位アラガキ ヨウスケ
19位カケフ コウジ
20位コバヤシ シゲオ
「以上だ。ランク外のプレーヤーも練習に参加して、ベンチ入りの機会は与えるつもりだ。」
「現時点でのオーダーを発表する。」
1番ライト オカダ
2番セカンド イトハラ
3番サード シノダ
4番ファースト ミナガワ
5番キャッチャー コンドウ ケイタ(主将)
6番レフト クリバヤシ
7番ショート カネトモ
8番センター ジョウシマ
9番ピッチャー ホシノ トウマ
「って、とこかな。あ、紹介するの忘れてた。マネージャーのタカハシセイコちゃんです!」
セレクションに参加して上位にきたプレーヤー達は、やる気以上に野球に対するひた向きさみたいなものが、プレーに現れてた。
「お前らも負けてらんねーな。」
「下山監督、痛いところ突きますね。」
「下山監督、これとりあえず野球部1年生全員の入部届けです。」
「ランク外のプレーヤーもいるが良いのか?」
「今後の奮起を期待してます。」
「分かった‼」
3年の夏に照準を絞った松高野球部のリスタートであった。