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プラクティスゲーム その②

 「皆、良い内容だったぞ。」

 「Bマシンの方が速かったっす。」

 「ホシノもウエハラもナイスピッチングだったぞ。」

 「相手は俺達松高を舐めてたからな。」

 「いや、そうでも無かったみたいだぞ。」

 「え?そうなんすか?」

 「明訓の4番朝山と先発した木村は一軍入りするレベルのプレイヤーだった。」

 「何はともあれ、初陣を勝利で飾ったんだ!次はガチの一軍と試合したいな。」

 「だな。」

 「おーい!」

 「お前らまだ居たのか?まぁ、んな事より次の練習試合決まったぞ。」

 「何処の二軍とやるんですか?」

 「日本文理高校(NB)だ。」

 「マジすか?監督、2戦目でNBはちょっと、焦りすぎとちゃいますか?」

「強い私立の二軍、三軍とやる方が将来的にお前らの為になると思ってな。」

 「まぁ今日はもう帰れ。夜9時だぞ‼」

 「うーす。」

 「ケイタ、マック行かねぇ?」

 「おうタマには行くか。」

 「ケイタ、ポテトだけで良いのか?」

 「ああ。」

 「金無いのか?」

 「いや。次の相手の事が気になって…。」

 「次の相手?ああ、NBがどうしたの?」

 「実はスカウト受けてたんだ。トウマには言って無かったけれど。」

 「何でしょうもない松高に来たんだ?」

 「日本文理高校みたいな強豪私立じゃあスタメンとる自信が無かっただけさ。」

 「松高なら楽勝だもんな?スタメン位。」

 「ああ。事実スタメンで4番の正捕手。願ってもねぇ、ベストポジションだ。」

 「そんな過去の事より今はお前らと甲子園に行くのが今の俺の目標だ‼」

 「俺達な!」

 「ああ。やっぱ何時来てもマックのポテト旨いわ。もう一個Lサイズで頼んで来る‼」(しかし、あいつがNBのスカウト受けてたなんてな。初耳だぜ。)

 「次もゼロゼロエックスゲームよろしくな!」

 「ああ。俺のポテト食え!」

 「あんがと。」

 翌日…。

 「おうし、今日は新潟県最強の私立日本文理高校と対戦だ。しかも、相手の二軍‼で迎えうってくれるそうだ。会場は、向さんのグラウンド。お前らと甲子園を争う事になる世代が多いぞ。いいか?上には上がいるって事を忘れるな!」

 「うーす!」

 「集合!」

 「今日も明訓高校戦と同じオーダーで行く‼良いな?」

 「うーす!」

 「松高ーーファイオシ!!」

 「ミナガワ気合い入れろ!」

 「うす。」

 「今日は表攻めだ。負けて当然と思ってやれ!」

 「トウマ…。今日はあんまり、まっすぐ走ってないな。よし、変化球主体で行こう!」

 「オカダ、出ろ!」(うわ、相手の先発S中のエースじゃん?もう二軍まで上がったのか?)

 「よし、フォアボール‼ナイス選球眼。イトハラ送れ、バント、バント。」

 「マツゾノ?そう言うのって予めチーム内で決めとくやつだろ?恥ずかしいし、自重してくれ。」

 「了解。現役の血がまだ抜けてねーみたい。」

 「ナイスバント、イトハラ!」

 (相手の先発本気出してないな。こういう時に畳み掛けるのが俺らのスタイル‼)

 「ワンボールワンストライクからの3球目、甘く入ったまっすぐをゴキーン‼」(あ~あこりゃあ行ったな‼)

 「センターオーバーフェンス!」

 「よし‼ナイスバッティング!先制の二点本塁打‼流石キャプテン。頼れるぜ。」

 (次は俺か。一応4番張ってるけど、ミナガワキャプテンがランナー全部帰しちゃうから、打点稼げないんだよね。そんな雑念より俺も続く‼NBの先発、中学の時と配球が変わってねー。こりゃ打てる‼)

 「カキーンと上がったフライはNBの美術部の窓ガラスを直撃した様だ。これは?」

 「ホームラン!?、っしやあみたか!」

 二者連続本塁打で、3-0とした。その裏。松高の守備。(トウマは立ち上がりムラがあるんだよな。まずはボール気味のスライダーから。)

 (ケイタ、ここはまっすぐで行かせてくれよ。) (駄目だ‼スライダーをアウトコースに。)

 「ブーン。ストライック!ワン。」

 (だから言ったじゃねーか!アリャストレート待ちのスイングだ。)

 (アブねー‼スライダーで良かった。)

 練習試合はまだ1回を終えたばかりだが、貴重な2本の本塁打で3点をリードしている。

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