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モザイク

昔々


僕の思い描いた未来図は



目の前にある絵のように はっきりと見えていた




誰よりも成功した あの偉人よりも



伝説となった あの戦士よりも



高く昇ってやると 意気込んでいた


僕は自信に溢れてた



ところが心が大人に近づくと 夢を諦める手段を覚えた



“無理だ”とか“真面目に考えろ”とか言う 周りの雑音が気になってしまった



しまいには自分が自分を信じなくなっていた



“俺には無理”が口癖になってしまっていた




夢を見ろというくせに


僕らの夢を否定する奴らに 迷わされていたんだ


僕は僕の人生を歩くのが 僕であることを 忘れて生きていた




モザイクのかかった未来図は よく見えないけど これだけは分かる そこに立っているのは




僕だ





昔々


僕の思い描いた未来図に



誰かが入り込むことは けっしてないことだった



誰かを誰より信じるということが



誰かを誰より愛するということが



不思議でしょうがなくて 一生縁のない物だと思っていた



ところが心が大人に近づくと



段々とその意味が分かりかけて そしてまた分からなくなってしまった



縁のない物ではなくなったけれども



不思議はいつまでも不思議なんだと



今 気付いた




理解出来ない だけど どこかで知っていること



僕は君を愛してる ただそれが言えたなら



きっと何か変えられたはずなのに



僕は僕自身の気持ちに 気づくことが出来ず ただ首を傾げてた




モザイクのかかった未来図は よく見えないけど これだけは分かる 僕はけっして独りじゃない




モザイクのかかった未来図に 映っているのが



成功を手にした僕とは



君と一緒にいる僕とは




限らないけど




そこにいるのは




そこに立っているのは





僕だ






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