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Something

ただただ歩いてきた


薄明かりの中


日の出の瞬間を待っていたんだ



何となく明るく見える方に



一歩一歩を



踏み締めながら




求めていたのは



「ゴール」なんかじゃなかった




何かを掴めれば



何かになれれば



それで良かった





自分にも



何かが出来るはずだと



自分にも



何かをやれるはずだと



夢に手を伸ばしていた





でも



まだ



日は昇ってくれない




ほんの少し




ほんの少しだけ



芽生えた疑惑




このまま夜が明けなかったら?



このまま光が届かなかったら?



目を凝らせても



僕にはもう




明るくなりつつあるのか




暗くなりつつあるのか




それさえ分からないんだ




僕には「何か」なんてなかったのか




僕はやっぱり



何者でもなかったのか




答えてくれる人はない




薄暗い



昼と夜の境




一体どちらに変わるのか







僕の持っている



「何か」




僕の中にある




「何か」




それがなんなのか




まだ分からないけど





とりあえず






太陽が




夜に




闇に





打ち勝った






―――


実のところ、まだ日の出は見れていません。


薄明かりは見えているような気はしているのですが、また少し暗くなったような気もしています。


自分に「Something(何か)」がある。


そんな淡い希望を抱き、西か東かも分からない地平線を見つめ続けている毎日なんですが……。


朝焼けも夕焼けも、綺麗なことには変わりない。


なんて独りで呟いていたりもします。




田中 遼

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