翼と脚
誰でもいい 誰でもいいから 助けて下さい
誰にも届かない場所の記憶 誰より自由だった頃 僕は空にいた
だけど今 僕は地上にうずくまってる
都会の真ん中 四角い空の下
立ちすくむ僕 泣くことすら出来ず 狭い空を見ていた
傷つき血を流す僕は 誰が見ても負け犬
かつて空に羽ばたいた翼は折られちまった
地面がこんなに冷たいなんて あの青空がこんなに遠いなんて 知らなかった
この翼 傷つけたのは俺の弱さか
それとも世界の闇か はたまたその両方か
どちらにせよ
もう空は飛べない
ずっと昔 僕は助けなど いらなかったのに
誰よりも疾く走った記憶 負けたことがなかった頃 僕は王だった
だけど今 僕はこんなとこに倒れてる
行く場所もなくて 帰ることも出来ず 俯いた僕
痛みだけがここに 胸に残っちまった
痛みにうずくまる僕は 誰が見ても負け犬
かつて地の果てまで駆けた脚はくじけちまった
世界がこんなに冷たいなんて 走れないのがこんなに辛いなんて 知らなかった
この脚をくじかせたのは俺の弱さか
それとも世界の闇か はたまたその両方か
どちらにせよ
逃げ道は断たれた
なくしたのは 自由 手に入れた 数多の敗北
折れた翼を動かしながら くじけた脚を引きずって 僕は進んでる
この先に 何があるのかすら分からずに
希望は見えない 先には闇ばかり 立ちすくむ僕
今までの全てが 無意味にみえちまった
絶望におびえる僕は 誰が見ても負け犬
かつて過ごした栄光の日々はただの幻
翼は折られ脚はくじかれた 傷だらけ 満身創痍で掴んだ 答えがそれ・・・・・
せめて それを変えるため 折れた翼で羽ばたくよ くじけた脚で歩き出すよ
折れた翼を動かしながら
くじけた脚を引きずって 僕は進んでる
一歩ずつ 一歩ずつ・・・・・・
見上げた空は
雲ひとつない
青い空・・・・・・・