第1話:再会と始まり
はじめての投稿です。よろしくお願いします。
隆司はコンビニのバイトを終えて家へと向かって歩いていた。
隆司の唯一の収入源がバイトと親の仕送り。
そう、いわゆるフリーターだ。
趣味もなく、何にも興味がわかない、ダラダラと過ごしてきた隆司が今求めているのは爽快感。快感。そして金。楽して手に入る方法ねいかなぁ。
そんなことを考えていると自分の住む小さな貸家が見えてきた。
家の玄関でカギを探していると急にポケットに入っていた携帯が震え出した。
携帯を取り出し見ると 「阿部卓哉」と表示してある。
卓哉とは高校で知り合ってオレみたいになんでもめんどくさがっていてなんでか気が合って一緒にいた。
しかし高校を卒業してから卓哉は自分の父親の店を継いだらしい。
はじめは何度か電話したりしていたが
「オレ忙しいから」と電話をしなくなってもう5年ほどたっていた。
あまりに急で一緒ためらったが電話にでた。
「あっ、もしもし隆司?オレ、卓哉だけど」
「お…おう。久しぶりだな。どうしたの?いきなりお前から電話してくるなんて」
「仕事が休みなんだ。それで隆司の事思いだしてさぁ。今ひま?久しぶりだし会えないかなぁと思って」
「いいぜ」
隆司はバイトが終わると何もすることがなかったので即答した。
卓哉とは6時に隆司の家の近くの昔、高校の帰りにほとんど毎日卓哉と寄っていたファミレスで会うことを決め電話を切った。
隆司は卓哉と会った時、あまりに変わったいたので驚いた。
昔はめんどくさいと寝癖あったりダラダラとした話し方が印象的だったのが今では髪をしっかり整え、はきはきとしゃべっている。
「隆司は全然昔と変わんないよなぁ」
「お前は変わりすぎだ」
「そうか?そんなことより隆司今、何やってんの?」
その話しになると隆司は黙り込むしかなかった。フリーターなど自慢できるものではない。
「どうした?」
「……今は仕事辞めてバイトで生活してる」 しばらく沈黙が続いた。
すると卓哉が沈黙を破るように言った。
「…まぁなんだ。いろいろあるよな」
「………うん」
すると卓哉はなにかを思い出したように隆司を見た。
「あっ!そうだ。そういえばな、この前うちの店のバイトしてるやつがおかしなこと言ってたんだけどよぉ」
「なんだ?」
「それがさぁ………」
隆司は大きな住宅街の中にある小さなアパートの一室の扉の前に立って昨日の卓哉の話しを思い出していた。
「それがさぁ、実は一つの仕事で大金が手に入る所があるらしいんだよ」
「大金?」
「あぁ。でもその仕事が半端な覚悟でやるとダメらしいんだ」
「…その仕事って」
大金という言葉に反応してしまった。
「わからん。それは自分で見てくださいって言われたんだ」
「へぇ〜。そうなんだ」
隆司は興味がなさそうな顔して聞いていたが心の中では興味津々だった。
「あれ?興味なかったか?」
「いやいや全然!それで」
「あぁ。仕事とか詳しいことはわからないけどその仕事を紹介してくれ場所は知っるぜ。場所は…」
そう言って来た場所がこのアパートだった。
「ここのどこにあるんだよ」といいながらも試しに扉を叩いてみた。
しばらくすると、扉が開いた。奥から40代ほどの作業着をきた男が現れた。
男は隆司を見てから
「どちらさん?」
と言った。
隆司は卓哉の話しを思い出す。
「誰かがでてきたら『闇事をしたい』って言えばいいらしいんだって」
隆司は聞いたとおりに冗談半分で言ってみた。
「闇事をしたい」
すると男は当たり前のように自分の部屋に招き入れた。
隆司はまさかと思いながら部屋に足を踏み入れた。
部屋は中年の男が住むようなごく普通の部屋だった。
ここが?っとア然としていると、男は部屋の真ん中に雑に敷いてある汚い布団をどかし畳みを持ち上げた。
隆司は畳みの下を覗くとそこには深く深く続く階段が続いていた。
隆司は驚いき男を見ると
「いらっしゃい。闇事へようこそ」
それだけ言い隆司を階段に招いた。