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烏籠の蔦
私は、鳥籠の烏。
黒い鳥。
私は、捕われた鳥。
蔦の絡む籠の中で、過ごしている。
そこに全てがあるので、暇な時間は一握り。
私は、飛ばない鳥。
もともと羽はない。
たとえ空を望むとも、そこに哀愁一つ感じない。
私は、気ままに歌う鳥。
本当はあなたの方が、囚われる。
それは愛ですか。それは恋ですか。それは憧れですか。
それは狂喜ですか。
狂おしいほどに依存する。
強く強く求めているが届かない。
小さなあなたはすべてで、世界のすべてはあなたなのです。
烏籠はウーロンではないよ。烏籠はカラスのカゴ。