僕は皆に愛される男でありたいんだと言って、直ぐに浮気する男!
私のバカ彼氏は、浮気するたびに私にこう言うの!
“僕は皆に愛される男でありたいんだ”ってね。
でも、それって? “女の子限定でしょ!”
ただ可愛い自分好みの女の子を口説いて浮気したいだけじゃない!
ほんと馬鹿じゃないの! 絶対に私は彼氏を許さないと決めている。
彼へのお仕置きは? “私が彼の目の前で私好みの男と仲良くして
いるところを見せつけてやることよ!”
勿論! これは浮気ではない、彼公認の遊びなだけ。
『今日は、めちゃめちゃ飲むわよ~』
『いいねぇ~俺が君をお持ち帰りしようかな。』
『“ダメよ! 今日はあそこに私の彼氏も来てるから~!
でもね、彼が浮気したから彼公認で今日は飲み明かすわよ~”』
『“えぇ!? 何? 彼氏、罰ゲームとか?”』
『そう、彼氏の目の前でイケメン男子とイチャイチャしちゃっても
いい日なのよ~』
『楽しそうだな、じゃあー俺とイチャイチャしちゃう?』
『しちゃうーしちゃうー!』
『・・・さ、最悪だ、』
『久寿美ちゃんは何飲みたい?』
『先ずは生ビールかな。』
『よし頼むか!』
【カンパーイ】
彼氏はイライラしながら私が居る方を見て、別のテーブルで一人で
お酒を飲んでいる。
一応! 私に何かあってはいけないと思って目を光らして見ていた
のかもしれない。
私は彼氏の目など気にせず、イケメン男子と飲みまくる!
はじめは、私の彼に遠慮して私に話しかけてこなかったイケメン男子も
お酒が入ると? ガンガン私に絡みだしてきた。
それでも彼氏は黙って見ていただけ。
私もお酒に随分と酔って、フラフラとしてきたわ。
・・・そして、いつの間のか意識を失い。
私が目を覚ますと? 私は彼氏におんぶされ、家に向かっていた。
そう彼がおんぶして家まで私を連れて帰っている途中だったのだ!
『・・・あぁ、起きたか?』
『ううん、』
『随分とお酒飲んでたな?』
『・・・そ、そうかな、』
『酔いつぶれてたし。』
『・・・そ、そうみたいだね、でも皆は、』
『和加ちゃんには、先に帰るって言ったよ。』
『・・・ふーん、そっか、』
『久寿美が酔いつぶれて眠った後、お前の事、連れて行こうとしていた
男がいたから、ぶん殴ったけど良かったのかな、』
『えぇ!? 殴ったの?』
『アイツも随分と酔ってたから、殴られた事も分かってないよ。』
『もし、後でなんか言われたらどうすんのよ。』
『その時は言い返すよ!』
『・・・な、なんて?』
『“僕の彼女に手を出そうとしたからぶん殴ったって!”』
『・・・バカ!』
『ごめん、もう浮気はしない、もうこんなのコリゴリだよ。』
『“約束だからね!”』
『あぁ、約束だ!』
・・・こうして、私は彼と仲直りをしたわ。
勿論! “彼の浮気癖はこの先も治らないと思う。”
それに、彼が本当に私の結婚相手に相応しいとは到底思えない!
だけど? 今はただ彼と一緒に居る時間が楽しい。
結婚はまだ先でも、“彼との楽しい時間は今しかない!”
いずれ、本当に結婚したいと私が本気で思った時に相手を考えればいいわ!
ただ今の私は、“彼が私の結婚相手ではない事は、間違いないと思うの。”
最後まで読んでいただいてありがとうございます。