天災屋の過去(番外編)
気分転換に番外編です
テストも終わるし投稿ペースもあげるので、良かったら読んで下さい
山田…主人公
書木佰…殺し屋
矢田鞠奈…仲介人
詩縫楓火…策士
葬儀愛果…始末屋
矢蕨安永…級友
話をしよう 内容は過去僕の過去だ
僕の唯一無二の級友 矢蕨安永との、たわいもないエピソードだ
「山田くんってさ、私以外に友達いないんだ」
中学校の放課となった教室、そこで、半強制的に押し付けられた仕事をさばきつつ
彼女の、失礼かつデリカシーのない質問の相手をする
「矢蕨さん、日本語が変だよ それだと、僕に友達がいない事がまるで確定しているみたいではないか」
「確定してるじゃない」
「失礼な」
「なら、今すぐここで友達の人数を答えて 早々に答えて」
「えーと…………」
「遅いなぁ」
「仕方ないだろ、片手が埋まるんだから」
「ごめん、直視できない」
「矢蕨さん…涙が瀑布の様に流れてて、教室が水没しそうなのですが…」
「あー、こんな侘しい思いしたの初めてだわー 恐ろしわー」
「失礼すぎて、こっちが泣けてくるわ」
「ごめんキラッ☆」
「殺意を煽ってどうするんですか」
そんなたわいもない会話をしている時間が、僕にとって多分幸せ だったんだろうと思う
しかし、幸せは続かない
当たり前の様に崩壊する
そういえばさ と彼女は話を切り出した
「ねじれ木の怪って知ってる?」
「また、センスのないネーミングを」
「私が付けたんじゃないもん!」
ねじれ木の怪 それは、最近学校で流行っている 怪談いわゆる七不思議の一介にあたる
学校の校舎裏にある、不自然なまでに捻れた大樹 通称『ねじれ木』(本当になん捻りもない)
ねじれ木にまつわる怪談は、数多にあるその中で代表的と言えるのが
ねじれ木の中には、扉があり中は異界と繋がっているという物だ
ありがちで平凡な噂だった
生徒達は面白半分に、空想の体験談を語り共に恐怖を共有した
それで十分だった
少なくとも彼以外は
ねじれ木の実地調査という名目で、ねじれ木に近ずいた生徒が失踪するという事件が起きた
当然、警察が動き、捜査が行われたが 彼は見つからなかった
「異世界に落とされた」
「皆んなそう言ってるよ」
淡々とした口調で、安永さんは言う
「と、言う事でぇ 私達で彼 いや苦艾雲母くんを見つけ出そうと思います!」
バンと机を叩き、立ち上がる
「へぇ、頑張って下さい」
「ちょっと、チミチミ 日本語ワーカリマスカ?私は『達』と言ったんだが?」
「君の事だから、サーバントを仲間にしてても不思議はない」
「え〜、そう?」
「褒めてない」
「しかし、なぜ急に 苦艾くんを探そうと思いたったんだ?」
「え、!?そそそそそそ、それは、だな!…………そうだ!!単純にクラスメイトを助けたいという良心
だよ!っっっ!」
「金か」
「ふぁっ!!!!!??!?」
「やだ!山田くんたら!私のこころなら何でもお見通しDAZO!愛で万事解決!!みたいな!」
「うざ」
「バレてしまったら仕様がない!ソウデス 雲母くんのご両親から見つけてくれたらに謝礼金を渡すと言われました」
「なるほど」
「しかし、私はか弱い乙女、訳も分からない木に一人で近づくのはやるせない」
「とてもじゃないが、君にか弱いは似合わなすぎる」
「そこで、死んでも絵面的にセーフな山田くんを連れて行こうと思い立ったのです!」
「思いたつな」
「勿論報酬は、山分けね」
「うーむ」
「探すと言っても、山田くんには主に付き添いをやってもらうよ」
「乗ろう」
「そう言うと思った!」
ニッコリと微笑みながら、彼女は手を差し出し握手を求めてきた
「じゃ、よろしくね 山田くん」
彼女の握手に応じ、手を握る
「お互い、死なない様に頑張ろう!」
散々投稿ペース遅らせて置きながら見てくださって読者の皆様には感謝です
ありがとうございます!
次回、天災屋の過去Ⅱ
安永さんの以外な能力が披露されるぞ!
ご拝読ありがとうございます!