表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奴隷娘の大逆転  作者: 逆辻 可愛
少年が少女に慣れるまで
9/45

8、VS朱龍的なやつその1

さて、本日二回目の投稿です

グルルゥルァアアァァ




まるで地の底から響くような雄叫びととともにそいつは現れた。ドラゴン、どんなアニメとかゲームでもお決まりの強ボス1つである。この世界でもその例に従い、その危険度は俺が初めて襲われた熊など足元にも及ばない。ただし、住処は山の国付近の火山や闇の国付近の谷であり、人里にやってくることは滅多にないはずだ。また、自分の主君と認めたものには真の忠誠を誓うという、義理堅い一面もある魔獣である。つまり、ふだん滅多に人里に降りてこないはずのドラゴンが龍の生息地から離れているこの場所に現れたということは、つまりそういうこと(使役されている)である確率が高い。


「なんで、こんなところに朱龍バームドラゴンが!?」


朱龍バームドラゴン、龍種の中でも特に凶暴な部類に入る魔獣である。全身が赤銅色の硬い鱗に覆われており、口からは魔素を変換した炎魔法と同じような火炎を吐く。また、飛翔能力に長けており、空中からの突進、火炎攻撃、そして、棘がついた体の半分がある尻尾を振り回す、などが基本攻撃である。ハースさんの魔獣講座では山に行ったときにもし、龍の影を見つけたら絶対に逃げなさいと言われていた。


そもそも一般的に魔獣は魔獣の肉よりも人間や普通の動物達の肉を好む傾向にあるらしい。理由は分かってはいないが、魔獣達の肉は魔素に侵されており、あまり美味しくない。人間や普通の動物、特に人間の肉は、魔力よって魔素の侵入を防ぐ力が強いため、魔獣達にとって特に絶品であるようなのだ。



俺とアッシュさんが、突然のドラゴンの来訪に訪れに驚いているのも束の間、朱龍バームドラゴン火炎攻撃ブレスを撃ってきた。



「くっ!ミズキちゃん!下がって!"我らを強固に守れ"防御壁シールド!!」


アッシュさんの詠唱と同時に俺たちの目の前に半透明な壁が浮かび上がり火炎をを弾く。


「ミズキちゃん!とりあえず僕がこいつを止めておくから、急いで村のみんなにこれを知らせて!村の方でも何らかの異常が起きるかもしれないから!ってミズキちゃん!?」


アッシュさんが俺にここから逃げ、村に伝達に行くように言っているようだ。しかし、俺の体はびびってしまい全く動かない。


言い訳を重ねるようだが理由だってちゃんとある。つい、一月前まで、決して殺人事件や事故が無いとは言わないが、それでもかなりの安全大国である、日本に住み、猛獣に出会うのは動物園の檻に入ったのを見るくらい。それが今、自分の数倍もの体躯をしたドラゴンが明らかな敵意を自分に向け、攻撃してきているのである。そして、俺も今までこういった状況にはなってはいなかったがこの世界きた序盤に熊によって殺されそうになっているのである。これが知らず知らずのうちに自分のトラウマとなっていたらしい。


「…あっ、アッシュさん…離れるなんて無理、やだ、怖い…」


身体が震える。男だったときの心はとっくに少女の心に移り変わったってしまったのか。


(いや、違う、俺は元々こういう性格だ、アッシュさん、迷惑かな?迷惑だろうな…俺がいると、はっきり言って邪魔だし、それよりもこのことを村のみんなに知らせにいくことが大事なことだ…でも、今、このアッシュさんっていう安全地帯・・・・から離れたくない)


そんなことを考え俯きながら、アッシュさんの服の裾を掴み震えていると、頭の上に暖かい大きな手が乗せられた。そしてその手はゆっくりと俺を撫ではじめる。


「…?」


涙をいっぱい貯めた目でアッシュさんを見上げると、アッシュさんは笑っていて


「ごめんな、そりゃ怖いよな、良かった良かった、ミズキちゃんも普通の女の子だもんな、怖いのは当然だよ、ほらそんな不安そうな目するなよ、僕の首都でのあだ名覚えてるだろ?"絶刀の魔剣士"だぜ!今はいつも見たいな大剣は無いけど、こんなドラゴン1匹くらい朝飯前だよ!だから、いつもみたいに笑いながら僕を応援していてよ、ね?」


(…なんだよ、この生粋のイケメンは…惚れちゃうじゃんか…)


恥ずかしくなり少し顔を逸らし、そしてワンピースの生地で目を拭くと、無理やり笑顔を作って、アッシュさんに見せてやる。アッシュさんはそんな俺の頭をもう一度撫でると、龍の方に向き直り、顔色をガラリと変え


「さて、龍っころ、かわいい妹分とさっさとてめーを倒すって約束しちまったんだ、さっさと消えな!!」


龍にそう言い放った。いつものおちゃらけたいじられキャラのような姿でもなく、騎士ように作り上げた硬派なキャラとも違う、俺だけに見せてくれるかっこいい姿に少し嬉しく思いながら、俺もドラゴンの方に視線を移した。アッシュさんが必ず勝つことを信じながら。



お読みいただきありがとうございます!


作者です!ついに初のバトルですよ!バトル!

自分の頭の中のイメージをどれだけ文章で表せれるのか、

元々作者自体あんまりゲームとかしないくせに、魔法の物語なんかにしてしまい、英語力もしょもないのに、ごめんなさい…たぶん拙くなります。


さて、主人公の心情がちょろっと滲み出ましたね、このあとの主人公の心情の変化はまたのちに書くつもりです。


誤字脱字がありましたら厳しい叱責とともに報告してくれたら嬉しいです。

また、感想がいただければもっとうれしいです!


※3月2日表現などの加筆・修正をしました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ