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奴隷娘の大逆転  作者: 逆辻 可愛
奴隷娘が暗殺組織に拾われるまで
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番外編 闇の国の総統的なやつpart2

お久しぶです作者です。

眠い…眠い…

でも眠ることができない。

闇が自分を覆い隠す。

そんなことを感じるようになったのはいつからだろうか。

君は闇と対話することができる。

とある先生はそう言った。

しかし…と自分の過去に想いを馳せる。

親に評価をされないことで嫌気の差した自分。

自分を怖がり常に親の顔色を伺う弟。

自分は生まれてくるべきではなかったのかもしれない。

天才と呼ばれる、天災と呼ばれる自分を周りに見せながら心の中にはいつも弱々しい自分がいた。


お前は自分の好きなように生きなさい。

お前は他人を導いていきなさい。

そこにわしたち家族がいなかったとしてもいい。

そう言ってくれたのは親族の中でただ1人隔離され、迫害されていた祖父だった。


「じじい…これで…これでいいんだよな?」



そして俺は目の前に広がる惨状に再び目を移した。



それは、ガナブノが12の頃であった。

闇の国では当時、教育施設が大変不足し、平民たちの中には教育を受けることが難しい人もいた。

そんな中、12のガナブノは下級とはいえ貴族なため学校へ通っているはずである。

しかし彼はスラム街の中でスラムのリーダーである少女と対面していた。


「あなた、貴族様よね?どういう了見でここに来ているのかしら?ここは見ての通りあなたのような人が来るところではないわ。大人たちはあなたたちに対して恨みを抱いているし、私たちだってあなたをただで返すつもりは無いのだから。もしかして慰み者で私を追ってきたかもだけど、残念だったわね」


そう言って女の子のそばの子供たちがパイプなどの武器を持って並ぶ。


「…はあ…俺には、お前らと戦うつもりは毛頭無いし。今日ここに来たのもじじいから見てこいと言われたからだ。それとお前らでは俺を掴めることもできんと思うが?」


そう言ってガナブノはこれもまた1つの社会勉強だという風に周りに視線を移す。


ガナブノは中等部での生徒同士の問題に、それを圧力と保身のため不当な審判を下そうとした教師に対して真っ当なことを言ったため、学校、そして両親両方からしばらくの停学を申し付けられていたのだった。


そんなガナブノを半隠居してる祖父が屋敷に呼びつけ、


「せっかくの休みなんだ、上だけじゃ無い。下の世界も見てみろよ。お前の世界はガラッと変わるぜ」


自分の唯一の味方と言っても過言ではないがナブノはそれを半分嫌に思いながらも1人で街へと出たのだった。

市井の様子、予想外に活気のある街にガナブノは不審に思いながらも突き進む、その中で1人の少女をみたのだった。

身につけているものは汚く、市場の人々からは貶される。しかしその眼には強い光が宿っているのを感じたのです。


そしてその少女を追いかけてきたのがここだった。それは市場とは段違いの場所だ。酒、タバコ、薬物、昼間から肌を重ねる人や廃人のように座る人。

それがこの国の半数以上を占めるスラムの人々の実態であった。


ガナブノの言葉にムッとした表情をみせる女の子は言い返そうとしますが、それよりも早くガナブノが言葉を続ける。


「俺は今まで上のやつらに負けねえように生きてきた。だけどもそれは上しか見てねえことでもあった。頼む!俺に一ヶ月いやそれ以上でもいい!ここでのルールを学ばせてくれ!」


そしてガナブノは頭を下げる。


「っ!?」


少女たちはたじろいだ。なぜなら彼らが今まで見たことのある貴族というのは上の者には頭を下げても下の者には頭を下げるどころか頭を踏みつける、そんな存在だと思っていた。


子供たちはどうすればいいのか決めあぐねていた。貴族は許せない、目の前の奴も貴族の1人である。所詮貴族の遊び事としか思えない。しかし、奴の姿からはそのような汚い理由が見当たらない。子供たちの視線は自然とリーダーである女の子へと注がれた。


「…いいわ、じゃあ面倒見てあげる!」


しょうじょの返しにざわめく子供たち


「ほんとか!?」


「ええ、本当よ。ただし少しでも逃げようとすればバレないようにあなたを消すぐらいこのスラムでは余裕だから、忘れずにね」


そう言って笑いかける女の子にガナブノは一瞬で間合いをつめ手を握る。あまりの早さに少女は驚きの声をあげる。


「俺の名はガナブノだ!これからしばらくよろしくな!」


「…私の名前はウノよ、よろしくね」


これがガナブノの運命を変え、いまの闇の国の礎となる出会いであり…


















…ガナブノが現在のガナブノとなる悲しみのはじまりであった。


お読みいただきましてありがとうございます。

長期の休載をお詫び申し上げます。


さて、かなり久々の投稿となってしまい申し上げございません。意欲が湧いてこなかったり、リアルが忙しかったりと小説から逃げていました。

久しぶりに執筆して、あれ?どんな話だっけと考え込んでしまった作者です。おそらく読者の皆様も同じ思い、いやそれ以上だと思います。すみませんでした。

とりあえず早めにこの番外編を抜けてミズキちゃんやアッシュさんを出していければなぁ〜と思います。

次回投稿は一ヶ月以内を目標に!


感想、批評など大歓迎です。よろしくお願いしますm(_ _)m

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