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奴隷娘の大逆転  作者: 逆辻 可愛
少女が奴隷に変わるまで
27/45

24、動き出す闇的なやつ

こんな微妙な時間に投稿することをお詫びさせていただきます。


私がご主人様に連れ去られ闇の国に来てからおそらく一ヶ月と半月ぐらいが過ぎた。当初、たった1日にして落ちてしまった私はその後もきっと厳しい調教や奴隷生活が待っていると予想していた。しかしご主人様は私に対して優しく接してくれ、壊れてしまった私の心はご主人様の優しさで満たされ、よりご主人様に依存していった。今ではご主人様と離れることなんて考えられないほどだ。もし、ご主人様が少しでも目に入らないと私は急激に不安に押しつぶされそうになった。しかし、この生活も今日で終わりを迎えるようだ。理由はご主人様の謹慎が解けるからである。


ご主人様は闇の国でもかなりの上級らしい。ズマナ村の襲撃の際も形だけは長髪の男の部下を装っていたが、実際は彼の暴走の歯止め役ともしもの際の戦力として派遣されたらしい。しかし、アッシュさんの活躍でズマナ村の襲撃は失敗に終わったためご主人様はしばらくの謹慎を受けていた。しかしこれが正式に解けることが発表され、今日はそんなご主人様のためのお祝い会を開くらしい。


この一ヶ月私は寝食のほとんどをご主人様と過ごしてきた。夜は初日のご主人様の罰のせいで暗闇がトラウマとなりご主人様がいないと怖くて眠れない。そんな私をご主人様は無下に扱わず一緒に寝てくれる。ただし私は一応ご主人様の奴隷だ。一ヶ月お世話になったお礼も兼ねご主人様を助ける。それが勤めと考えた私は屋敷で働いていたご主人様の使用人の方々の仕事を手伝うことを決めた。使用人の方々も私に対してとても優しく接してくれる。いろいろなことを教えてくれた。私はまだご主人様無しで外の世界に出ることは怖くてできないので私は会場の設営などを手伝った。


会の時間が近づくにつれお客さんがご主人様の屋敷に集まってくる。そのほとんどが国の要人達であるらしい。私も給仕役として働くこととなった。そもそも給仕役ではないとご主人様の側にいることはできないからだ。メイド服と言うのは日本にいたころ萌え萌えキュンなイメージしかなく少し着ることに覚悟が必要であり、恥ずかしかったが、この姿を見たご主人様が似合っていると言ってくれたのでどうでもよくなった。




「「「クロノ様!謹慎解除おめでとうございます!」」」


「やあ、みんなありがとう。私もこのような会を開くことができ嬉しいよ」


そして会が始まった。お客さん達も盛大な拍手でご主人様を祝福する。ご主人様は全員に感謝を伝えている。その言葉は使用人達にもかけられ使用人全員が嬉しそうだ。ご主人様は私が来る前はうちのものにはとても厳しかったらしい。また、奴隷についてはもっと厳しく、奴隷を壊すなんてことは日常茶飯事だったようだ。最初使用人の方々も私が連れてこられた時は「あの様な年齢で…おいたわしい…」などと思われていたらしい。しかし、この一ヶ月でご主人様は生まれ変わったかのようにみんなに優しく接するようになった。これも私のおかげだとみんなは言うが、私はご主人様に生かしてもらってる人間だからそんなことはないと笑っていた。



会も滞りなく進んだ。ただ、来客として1人の商人が来た時一悶着があった。そいつはご主人様が懇意にしている奴隷商の人らしく、私を見て目を丸くすると、私を売ってくれないかとご主人様に言ったのだ。私はご主人様以外の奴隷となるなんて考えられず、ご主人様がなんて答えるのか気が気でなかった。


「すまないねノイラー。彼女は私のお気に入りの奴隷でね。売る…なんてことは考えられないんだ。」


「ほう…あの壊し屋の貴方様がそこまで彼女に惹かれるとは余計に興味が湧きますね。どうです?私の持つ奴隷と交換していただけるというのは?いえいえ、代金は入りませんよ。我が商会が誇るそこの奴隷娘なんかとは比べ物にならないくらいの奴隷と交換致します。お得だと思いますがね?」


「ノイラー…何度も言うが私はこの娘を気に入っているからね。私は彼女は君たちの育てている奴隷達とは比べ物にならないと思っているからね。」


「ふむ…そこまで言うのなら引き下がりましょう。しかし、貴方様をそこまでにするとは…なんという亜人種いぬですかね。では、失礼ですが私は先に失礼致します…ただ売りたいと思った時は是非我々の商会へ。お待ちしております。」


そう言ってその怪しげな奴隷商の男は帰っていった。その後は特に何事もなく、会は閉会となり、招かれたお客さんたちも全員が帰宅し、使用人達によって片付けも大体が終了した。そして、私は入浴を済ますといつも通りご主人様と一緒に布団にはいる。私は目が冴えて眠れない。


「どうしたんだい?ミズキさん。眠れないのかい?まだ闇が怖いかい?」


そう言ってご主人様は尋ねてくる私はふるふると首を横に振り答える。


「怖いのは怖いですがそれほどじゃないです。だってご主人様がいるから。ただ少し考えごとをしてたんです。今日が本当に楽しくて、ズマナ村にいた時も楽しかったですが、最初ここに連れてこられた時はきっと凄い悲惨な目にあうのだろうなと思ってたんです。案の定最初のお仕置きは酷かったですし…でも、それからご主人様は私を可愛がってくれました。こんな他人に頼ることしかできない生きる価値のないダメ人間な私に生きる希望を見させてくれました。私、もうご主人様無しでは生きていけないかもです。」


私は素直な気持ちを、ご主人様に依存している胸の内を告白する。ご主人様は静かに聴いている。


「だからこそ怖かったんです。あの商人の方がご主人様に私を売ってくれと頼んだ時に、ご主人様がどう答えるのか。私は売りに出されてしまうのか。そんなのやだ。そう思ってたんです。でも、ご主人様が私を売らないとおっしゃってくれたことが本当に嬉しくて。でも、明日からはそんな優しいご主人様が一日中いるわけではない。そう思うと不安で…そんな気持ちがごちゃまぜで…」


すると、ご主人様が突然頭を撫でてくる。


「くくく、何を悩んでるかと、思えばそんなことですか。いいですか?貴女は私の奴隷なんです。それに貴女は私のお気に入りです。私に調教テイムされる前に勝手に調教テイムされてしまった哀れな仔犬ペットです。そんな貴女を私がみすみす手放すと思いますか?それに仕事の方もしばらくは遠出する予定も無いですし、この屋敷の中なら安全です。だから貴女は何も心配する必要ないですよ。今のように弱く儚く怖がって、私に引っ付いて、私の帰りを待ってればいいのです。」


ご主人様に撫でられると次第に不安が消えてゆく。そして私は眠りについた。














ークロノsideー



「工作?ですか?」


「そうだ。」


私が再び登城するようになってから数日、私は総統に呼ばれそして一つの任務を言いつけられた。ついに闇の国が全面的に動き出すらしい。そこでまずは隣の森の国から闇の国へ同盟を申し込むという状況が欲しいようだ。しかし、そのことに対して森の国の中では二大勢力が生まれ、そのうちの反対派が闇の国の反抗勢力と手を結ぼうとしているようだ。


「そこでお前にはこの森の国の勢力を完膚なきまでに潰してきてほしい。これは、この前の失敗の返上になると思うしな。」


そう言って総統は私に命令を下す。総統が言うように私がズマナ村の件を失敗しながらも謹慎で済んだことを良しとしない奴らもいる。特に闇の国の二大勢力の一つで現在政権を握っている兎派とは逆の烏派の奴らがそうだ。私は正直言って断る理由もないし、何より総統には恩義を感じている。


「分かりました。その命令お受けいたします。」


「そうか、それは助かる。」


そうして私の森の国行きが決まった。すぐに私は準備をして森の国へとむかう。屋敷の使用人達には特に話さないがしばらく出かけることを伝える。使用人達は頼もしそうに返事をする。しかし、1人だけ不安そうにこっちを見つめる少女がいる、私は彼女に


「前も言いましたがこの屋敷の中は安全です。私はまた一ヶ月後くらいに戻ってきますので安心してください」


そう言って彼女の涙を手で払う。彼女は頑張って笑顔を作りいってらっしゃいと言ってくれた。私はいってくるよと言って屋敷を後にし城へとむかうのだった。













とある商館、1人の男が部屋に入り報告をする


「申し上げます。クロノ様は今夜からしばらくは森の国へとお出かけになるようです。」


報告を受けた男がその男の方を向く。その男は先日クロノの屋敷でミズキを欲しがった商人の男である。


「ふふふふ…そうか、報告ご苦労だった。」


そういって報告に来た男に褒美をやり帰す。そして息を吐くと下卑た笑みを浮かべ


「あの、男が気にいる奴隷だ。きっと何か秘密がある。それにあの容貌…とある趣味の金持ち達には高値で売れるに違いない。私自らが礼儀を叩き込んでやろうではないか。なあに一ヶ月もあれば商品へと早変わりだよふふふははは…」




商館の一室に男の笑い声が響き渡った




お読みいただきありがとうございます!


更新するする詐欺ですか?とは聞かないでください作者です。


本当にすみません!0時に投稿できそうだったんですが色々とありまして…色々の内容は内緒ですよ。べつにゲームなんてしてな…いやなんでもないです。


ということで、この程度の調教かよ〜と思ってた皆さん!クロノさんがいなくなる今からが本番ですよ!お楽しみに!


次回は…内緒です!投稿時間は0時か12時を予定しています!


感想などもよろしくお願いします!


では、


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