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十六夜の月
【十六夜〜白の月】
夜の香り
いざないいて
心のふちに
夢の花
しばしの時を
まどろみて
心に映るは
きみの色
頬つたう
ひとしずくに
眠りを解いて
ためいき
ひとつ
ゆらりとゆれた
ほのかに甘い
せつなさを抱きしめて
あおぎし夜空に
白くほほえむ
十六夜の月
【十六夜〜蒼の月】
波打つ表に
映りしは
色
あせることなき
ほほえみの面影
心に受ける
光に
おもい満たした
蒼き夜
静寂のままに
時を染め
ひとつ数えて
今宵の空に
なに想う
少しだけ
傾いて
結びし影に
ためいき隠す
十六夜の月