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俺とチートと性転換!?~Me and cheat and a sex change~  作者: 邪魔者P
第一章 非日常は日常へ
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第一話 俺は神に選ばれた?2

部屋に入ると、親の大声が響いてきた。


俺は慌てて部屋から飛び出し、親のところへ駆けつけた。


「何があったんだよ?」


優希ゆうきくん、紗季ちゃんが、紗季ちゃんが帰ってきたのよ!!」


母に言われて玄関を見ると、確かに紗季がいた。

だが、正直俺は喜べなかった、今日の学校で起きたことが、どうしても頭をよぎる。


「紗季、お前さっき学校、てか、変な空間にいたよな?そもそもお前は本当に紗季なのか?」


「何言ってるの?学校?異空間?お兄ちゃん、もしかして寝ぼけてるの?」


とぼけているわけではない、そもそもが俺の勘違いだったのか、ほんとに俺は変な夢を見て、尚且つ同じことを繰り返すような、そう、デジャヴを感じていたのか?


「紗季、今までどこいっていたんだ?心配させやがって!!お父さん泣いちゃうぞ!!」


いや、父さんみたいな厳つい人に泣かれても紗季としても困るだけだと思うが…


「紗季、とりあえずお前は本物なんだな?」


「ホントに大丈夫?部屋で寝てたほうがいいよ?」


…どうやら俺は本当に疲れてるみたいだ、紗季を疑うなんて、そりゃああんなことがあったからというのもあるだろうが、今ここにいる紗季はどうやら本物らしい、言われた通り寝る事にしよう。


「そうだな、どうやら俺も相当疲れてるらしいし、寝るよ、おやすみ」


「うん、おやすみ、お兄ちゃん」


△▼△▼△▼△▼△▼


兄が寝静まった頃、リビングで家族会議が行われた。


「さて、紗季、5年間の修行、お疲れ様だった。優希ゆうきは多分、お前に言われたことが信じられないという感じだったな」


お父さんは神妙な顔つきで話し出してきた。


「うん、でも、タイムリミットは迫ってる、お姉ちゃんに再開できるのは嬉しいけど、お兄ちゃんの存在が消えちゃったらと思うと」


「大丈夫よ、優希ゆうき優希ゆきも、魔力が弱いわけではないわ、あら?でも優希ゆうきの存在は霊力で保たれているんでしたっけ?」


そう、私たちは偽っていた、お兄ちゃんにとっての日常を。5年前に起きたとある事件によって、お姉ちゃんは男になった。

そしてあすの明け方、お姉ちゃんとお兄ちゃん、ふたりの存在が一定以上に調和される。一体どうなるかは予想が付いてるけど、問題はそこじゃない、一体どうやって打ち明けるかだ。

お兄ちゃんは大切な兄で、私たちの勝手でお兄ちゃんを騙していた。お兄ちゃんは許してくれるのだろうか?それとも…


「いずれにせよ、存在が安定したとしても優希ゆうき自身の魔力を上げるしかない、でないと優希ゆきともコンタクトを取れないし、後が不便だろう」


「でも問題は、どうやって真実を伝えるかよ?算段はあるの?」


「それは…」


父が悩んでいるとき何かが聞こえた。聞き覚えのある声、だけど知らない声、私の声に似てるけど。


『お父さん、お母さん、それに紗季、安心してください、優希ゆうきさんが睡眠中の今なら、私の魔力で優希ゆうきさんとコンタクトを取れますから』


お姉ちゃん?お姉ちゃんなの?でも、どうやって?


「紗季、これは魔法だ、どうやら修行の成果は出ているようだぞ?」


「それじゃあ」


『大丈夫です、何とかしてみせますから、今はまだ優希ゆうきさんの方からコンタクトすることはできなくても、きっとできるようになりますから』


お姉ちゃんの魔力はそれ以上流れてくることはなかった。


△▼△▼△▼△▼△▼


夢を見た、いや、寝てるから当たり前だとは思うが、妙に現実味のある夢だ、最初は紗季の部屋かと思ってた、だが違う、俺の部屋だ。俺の部屋なんだが、色々と違う、まず俺はこんなに女の子っぽい趣味はないし

そしてそんな女の子っぽい俺の部屋には俺以外にもうひとりいた。

紗季にそっくりな女の子、だけど、紗季じゃない。

誰だ?と思ったとき、その子は話しかけてきた。


「初めまして、優希ゆうきさん」


「え?ああ、初めまして?」


なんとなく、なんとなくだが俺はこの子を知ってる、そんな気がした。


「私は、あなたの中にいる、もうひとりのあなたです、と、言われても意味わからないですよね?」


まあ、意味は分からないが、夢の中?だしな、それに今日のことがあったから、きっと、それに関してなんだろう。


優希ゆうきさん、率直に言います、貴方は現実を知る時が来ました。この夢から覚めたらきっとありえないことになってるでしょうが、大丈夫です、私や、紗季がいますから」


今回で2回目の警告だった。一体何の警告かは分からないが、きっとこれはこの先の俺の人生に関わることなんだろうな、不思議と前回みたいな恐怖感はなかった。

だがひとつだけ、気になることがある。


「なあ、ひとつ聞いていいか?」


「なんでしょう?」


「お前は、誰なんだ?」


「すみません、挨拶が遅れましたね、私の名前は山田やまだ優希ゆき、もうひとりのあなたです」



△▼△▼△▼△▼△▼


朝、なんだか変な夢を見た気がする。山田やまだ優希ゆき、もうひとりの自分、俺は多重人格なのか?いや、それはないか

いつものようにベットから降り、寝巻きを脱ぐ、上のボタンに手をかけたとき、違和感を感じた。

胸がある。たったそれだけだが、男の俺にこんなにふくよかな胸があるのはおかしい、俺は慌てて姿見の前に立つ。


「なんだよ、これ…」


鏡の中には夢の中に出てきた優希ゆきに瓜二つな、しかしもうちょっとボーイッシュな美少女が立っていた。

俺が動くと鏡の中の少女も同じ動きをする。間違いない、これは俺だ。

こんなところ、家族に見られたらどうする?

誰も信じてはくれないだろう。


「そうだ!紗季なら!」


あのことが現実ならきっと、紗季は力を貸してくれる。でも、夢だったら…

俺の中で不安が渦巻く。


「お兄ちゃん、朝だよ?早く起きないと」


紗季が部屋のドアをノックする。バレる。言い訳を、なにか言わないと!


「お兄ちゃん?どうしたの?そんなあたふたして?」


ドアを開けられたときすべてが終わった、そう思った、だが、妹は冷静で、特に驚いた様子もない。俺は思わず紗季を”突き飛ばしてしまった”というのに。


「お兄ちゃん、びっくりするのはいいけど、妹をいきなり突き飛ばしちゃダメだよ?」


まるで小突かれた程度の反応だった。しかし、明らかに廊下の壁は大きく凹んでいる。

そもそも、女の力?いや、男の力でも人をあそこまで吹っ飛ばすことは無理だ、それに紗季も無傷、まったくダメージを受けていないのだ。俺はあまりのことに意識を失った。


△▼△▼△▼△▼△▼


目が覚めると、ベットの上だった。一応体を確認する。

…もちろん女だった。


「お兄ちゃん、大丈夫?」


紗季が覗き込む。廊下の壁は何事もなかったかのように直っていた。


「紗季、お前は、紗季だよな?」


「そうだよ、学校であったのも私、だから安心して、私がなんとかするから」


やはり、あれは現実だった。


「何が、起こってるんだ?なんで俺は女になった?」


「お兄ちゃん、まずは一ついいかな?」


「お、おう」


「お兄ちゃん、私たちはね、神様に選ばれたんだよ」


続く

次回予告


優希は女になった!!男に戻るために提示した父の試練とは一体!?


次回、俺達は旅に出た1


4月5日もしくは6日更新予定

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