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四章四話イルの変化①




◇◇◇◇◇



ダンジョンの帰路は、リーンの所持していた

ドワーフ製、便利アイテム

"ダンジョンからカエレル君"

…で、瞬時に外へワープができた。


イルからは、

『最初からコレ使ってたら、

普通に楽だったんじゃないですか〜』


など、

修行してる身で腑抜けた事を

言っていたので、

リーンから反省を促す鉄拳を喰らったが。


実際、ドワーフから譲り受けたアイテムは

数量が限られている希少な物だったり、

一日一度しか使えない等…

効果時間にも限りがあり、

そこまでチートでもないのだ。


ダンジョンの外に出る。


じきに夜明けが訪れるだろう。

ふと、シルフが風に紛れながら…

まるで、

自分らを心配してたかのように、

近くを一周し、消えて行った。


「あれ?あのシルフ…」


イルは何かを思い出しそうになったが…

疲労で思考が回らない。


「一旦、宿屋でゆっくり休もう」


リーンもさすがに疲労困憊で、

ベッドへ直行したい気持ちで

いっぱいだった。


『だが…

最悪な事態を回避できて

本当に良かった…

イルも失わず、且つ、

イルのお陰で封印も確実に貼り直せたし…』


明日、起きたらイルと改めて

ちゃんと話しをしよう。


イルは、不安定だった今世と前世との…

己のあり方に…

今回の件で、整理が付いたようだった。


初心者冒険者として過ごした数ヶ月間を、

子犬のようなヘタレなイルを…

リーンは何故か惜しむような…

仄かな寂しさを少しだけ感じた。



◇◇◇◇◇


(イルの変化②へ続く)

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