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四章二話ブレイブダンジョンのラスボス③【挿絵付き】




◇◇◇◇◇



"ラスボス"の無慈悲な攻撃により

戦闘できる状態ではなくなった

宮廷魔術士は…

四肢を損傷し、

もはや息も絶え絶えになる。


戦闘すら…

魔法すら唱える事が敵わない

圧倒的な格の差だった。


「うわぁ…

全然ダメだったみたいだよ!

どうする?リーン様?

…僕達もヤバいよ⁈」


「… … …」


いつもは冷静に対処を言う

リーンだったが、

イルの呼びかけに応答しなかった。


「ねぇ、リーン様?」


イルはリーンの袖を掴もうとするが…


「このままにしていたら…

奴の強大な妖気で魔物が溢れかえる」


"ラスボス"の無差別なエネルギー弾を

警戒しながら、

リーンは真っ直ぐに水晶を見る。


「溢れかえった魔物は

ダンジョン内に停まれず、

町を襲い、地域全体に影響を及ぼす…」


「それは…ダメだよ…ね?…」


「それだけじゃない。

一部欠けた封印から、"ラスボス"は

いずれ結界を破る事になる」


「で、でも!

どうするんだよ⁈


こんな…顔半分だけ…

こんな、一部分だけ封印解除しただけで…

これだけ強い魔物なんだ!

あの宮廷魔術士だって、

何もできなかったじゃないか!」


涙声になったイルに

リーンは目をやり、


そして、微笑む。

まるで天女のように…花が綻ぶように


そして…



「止めるのだよ!キサマが!」



「…… ええぇぇ⁈

僕が⁈…って、痛ぁぁ!」


もはや恒例になっている、

リーンの杖の一撃が

イルの頭上に炸裂する。


そして、微笑みながら怒るリーン…


「…キサマ…!!

さっきから黙っていれば…

しゃあ、しゃあと、とぼけた事ばかり

言いおって!」


リーンの怒りは止まらない、

更に追加で杖の一撃をお見舞いする。


「う、うわぁ!痛いよう!

やめてよぅ、リーン様〜!

…だ、だって、だって

僕はただの田舎出身の気弱な

坊ちゃんで…駆け出しヘタレ剣士で…」


「もう、いい加減…

演じるのはやめろ!」



「…… …… 」



泣き顔だったイルは、ふと、

表情を変えた。

杖の攻撃を手で止め…


そして…


「…だけど、

僕の中のヘタレが存在するのもまた…

本当なんですよ?」


凪いだ海のように

静かで落ち着いた口調へと変化した。


挿絵(By みてみん)


◇◇◇◇◇


(ブレイブダンジョンのラスボス④へ続く

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