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第四話下水道探索④



◇◇◇◇◇



暗く、奥が見通せない

下水道の様子を見て、

堪らずイルがボヤきだす。



「…やっぱり

お化け出そう…僕、先頭やだようぅ…」


どんよりと、

何かが蠢くような暗闇を感じ、

ぐちぐちと弱音を吐くイルに…

呆れつつ、リーンは…

こう、切り返す。


「攻撃手段を持たない術士に

先頭行かせる剣士がどこにいる?

皆が聞けば笑い者だぞ?」


そう容赦なく言い、剣士の矜持を突く。


「うぐぐ…そ、それは嫌だ…

うぅ…

僕がしっかりしないとだよね」


「うむ、

ちゃんとランタンで前も照らすのだぞ?」


あっさり絆されるイル。


おっかなびっくり、

僅かに声も震えながら

それでも先頭を行くイルは、

珍しく重装備だった。

利き手で剣を持ち、

もう片方はランタン。

背中には、ネズミ捕獲器(幾つか設置する為の)

を数個負い、

腰には最低限の薬草や万一に備えての

非常食を下げていた。


(あれ…?もしかしてだけど…

僕ってただの

荷物持ちなんじゃ…)


と、後方のリーンの軽装っぷりを

恨めしく見やる。

リーンは涼しい顔で受け流すのだ。


(なんて…リーン様に文句なんて

言える訳もないんだよな)


色んな意味でリーンに頭の上がらない

イルだった。



さて、

下水道兼、かつての地下牢は…


中心の、幾つかの檻を巡るように、

下水が流れていて、

更にその下水から放射線状に

人の背丈の半分ほどしかないような、

下水道が続いていた。


「今回の依頼は、

牢を巡る歩道上にだけ捕獲器を

設置すればいいだけだ。

…あとは狭い方の入り口の方は、

網が壊されてないか、

確認だな…」


狭い方の下水道(放射線状に張り巡らされてる)の入り口付近はネズミの侵入を防ぐために、

網で塞がれていた。

数年に一度は齧られて壊されていないか…

チェックが必要なのだ。


「暗いし臭いし…足元に何かいる気がするし…

ねぇ?もう一時間は下水道歩いてるよね?」


「ふむ…枝分かれした小さい方の

下水道は四ヶ所あるみたいだが…

既に三ヶ所は点検済みだし…

大丈夫だ、もう少しで終わりそうだぞ」


「そ、そっか…もう少しの我慢か…」


イルはほっとして、やや足取りも軽くなる。


メインの下水道を、

円に沿って巡るように、

ぐるっと一周しながら、

捕獲器を設置していき、

塞がれた網の点検も順当にこなしていった。


あと一ヶ所到達すれば、出口に戻れる…



と、そんな時に…



バァァン!!



けたたましい音が

下水道内に響き渡る。



◇◇◇◇◇



(第四話⑤へ続く)

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