B級映画風台本:最強職メカニック
アルバート・クレア:ちょと‼話くらい聞いてよ!
ジョン・W・コナー:いいや、聞かないね。君の持ってくる事で、良い思い出話になったことがない。
アルバート・クレア:はぁ!?今回は本当に話を聞いてもらうだけよ!前みたいに技術提供をしてほしいわけじゃないわ!
ジョン・W・コナー:技術提供?あれが?手錠をつないで機密保持がどうとかで、顔にマスクまでかぶせて基地まで強制連行したあれを技術提供?
アルバート・クレア:あれはぁ・・・まぁやり過ぎではあったわ。
ジョン・W・コナー:あぁ、やり過ぎだね!それでそのやり過ぎたお人が、話を聞いてと言ってきた。
誰が話を聞きたがる!前は死ぬとこだったんだぞ!
アルバート・クレア:しょうがないじゃない!科学の発展には事故はつきものよ!
ジョン・W・コナー:事故?!事件だろ!君がサメ映画にはまり、挙句の果て四足歩行で地を這うサメを暴走させたあれが事故だと?!
アルバート・クレア:ええ!そうよ!機密情報は何一つ漏れていないわ!だからあれは事故として処理されているし、私もあれはいい経験になった科学的な事故だったと思っているわ!
ジョン・W・コナー:ふざけるのも大概にしてくれよ!足の生えたサメにかじられる経験の
どこがいいのかさっぱりだ。
アルバート・クレア:私はかじられてないわ!バイオテクノロジー的ないい経験だったわ。
でも今回はあなたの本職にかかわってくるから話がしたかったの。
ジョン・W・コナー:本職だ?俺を本当にメカニックとして見ているのか、怪しいところだな。
アルバート・クレア:えぇ、もちろん!腕の立つ、それこそ命を預けられるほどに素敵なメカニックだと思っているわ。
ジョン・W・コナー:あきれた女だ。科学に魂でも売ったのか?
アルバート・クレア:売るんじゃなくて作るの。機械に魂を吹き込むのよ、そういう意味では悪魔じゃなく神ね。
ジョン・W・コナー:おいおい、マジであきれたぜ。どうせアンタのことだ、本当にやったんだな?
もしかして後は電源を入れるだけとかじゃないよな?
アルバート・クレア:えぇ、まだ完成ではないけど、自立して考えるし対話もできるわ。あとは教育をするだけよ。
ジョン・W・コナー:嘘だろ、勘弁してくれ。アンタ、世界を滅ぼす機械の映画に感化されたんじゃないよな?!
アルバート・クレア:まさか!あんなのよりもいいものを作るわよ!私は天才よ?
ジョン・W・コナー:あぁ、まさに天の災いだ!今すぐその装置を止めろ。
アルバート・クレア:無理よ、もう「バベル」は動いているの。これから様々な教育を受けて成長していくはずよ。
ジョン・W・コナー:あぁ、人の殺し方とか、武器の使い方とかか?いいから今のうちに止めておくんだ。
アルバート・クレア:安心していいわよ、武器も持たないし、戦争の仕方も教えないわ。教えるのはすべての言語よ。
ジョン・W・コナー:言語?世界中の?
アルバート・クレア:えぇ。
ジョン・W・コナー:それじゃあつまり、超強力で賢い翻訳ソフトみたいなものか?
アルバート・クレア:えぇ、その通りよ。
ジョン・W・コナー:なるほどな、俺に聞きたいことが有るようには思えないんだが?
アルバート・クレア:そうね、私たちが作ったバベルは、本当は暗号通信の解読に特化させた言語解析AIなの。
ジョン・W・コナー:つづけて
アルバート・クレア:暗号通信は通常、一回線ごとに違う暗号が使われることが多くて、だから膨大な情報を自分で取捨選択できる成長型AIとしてプログラムしたの。
ところがそれを軍のスパコンに移して、インターネットにつなげたところ、問題が起こったの。
すべての言語を解析するプログラムにはしたけど、まさかコンピューターを制御するプログラム言語まで解析しているとは思わなくて、インターネットに接続されてるコンピューターの制御が危うく乗っ取られそうになったの。
幸い、インターネットとの接続を切るのが間に合って今のところは問題にはなってないわ。
ジョン・W・コナー:今のところ俺の出る幕はなさそうだが?
アルバート・クレア:問題はここからなの、インターネットの接続を切ったまではよかったんだけど、基地内のローカル回線はまだ乗っ取られたままなの。
あなたには基地内のブレーカーを遮断してコンピューターの強制シャットダウンをお願いしたいの。
ジョン・W・コナー:それこそ俺の仕事じゃないな。軍のメカニックに頼めば済むし、送電線の電源を落とせば基地の電力は遮断されるだろ。
アルバート・クレア:もうやってるわ。基地内には発電機もあって、ソーラーパネルもあるのだから
電力は潤沢ね、問題はブレーカーに近づけないことにあるの。
ジョン・W・コナー:どうして近づけない?
アルバート・クレア:コンピューター制御が行われる軍用機器が掌握されていて危なくて中に入ることもできない。
おまけに電子ロックも掌握済で中からメカニックも出てこれなくて
ジョン・W・コナー:それで俺に頼みに来たのか?!
アルバート・クレア:こんな事あなたにしか頼めないわ!腕の立つ、それこそ命を預けられるほどに素敵なメカニックにしかね!




