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大暴れの卒業パーティーその2

はい三話目です、よろしくです


byエル

「殿下、このようなことで、弟を勝手に使わないで頂きたいのですが、それと

先ほどから、私の父母のことを言っているようですが、関係ありませんよね!

あと何やら大きな勘違いをされているようですが、私はあなたのことが、

嫌いではありません、好きでもありません、私にとって単なる石ころです

醜い嫉妬しているとか、言っておりましたけど、確かに私はあなたの婚約者です。

ですが、あなたは今まで何をしておりましたか、いろいろ私は注意を

してきましたけど当たり前のことを当たり前に言っただけです

自分より成績が良いから気に入らない。

自分より背が高いから気に入らない。

自分より政務をやっているから気に入らない。

だったら勉強してください。

だったら背を伸ばすために運動してください。

だったら生徒会室でだべってないで仕事してください。

あなた方が馬鹿にしている平民の方達が、他の貴族の方たちが

貴方達の代わりに仕事してるんです!夜遅くまで!

このパーティーのセッティングは誰がしたと思ってるんですか!

あなた方がなんかやったんですか、殿下の取り柄って顔だけですよね。

ですが、だらだらしてるからブクブク太ってきてるじゃないですか!

今日顔を見て驚きましたよ!それだけじゃありません。

私が殿下の誕生日祝いに贈り物を準備していたとき、

夜会のために準備していたとき、お茶会のために準備したときに、

あなたは何をしてくれました」


さらに続けます!


「王妃教育を受けていた時も、辛い時も、他のみなさんからやっかみを受けたり

嫌がらせを受け、泣いていた時も、あなたはそれを見て逆に煽ったりしていましたよね。

笑っていましたよね、そこの三人と一緒に、そこの三人あなた方もです、

そんな教育を受けたのですか、そんなふうにされれば、心は冷えていてきます。

特に帰ってきてからの一ヶ月は最悪でした、教育を受け直しさせると言っておりましたが

何も変わっていないのですね、もう私の殿下への感情は冷え切っておりますよ。 

私はあなたを思ったりもしません、ええ、これからもです。

はっきり言って殿下との婚約なんて、そこらの令嬢に二束三文で

売りたいぐらいです、そんなわけで

婚約破棄、謹んで、お受けします、ハイ喜んで!!」


最後に某居酒屋さん風に言って、にっこりと笑って殿下に手を振ります。


殿下たちは呆然としています、いえ事実なんですけどね、と言うか

殿下は私に好かれてると思っていたのでしょうか。


王妃様から、殿下のあまりのひどさに嘆き

一年間休暇をもらえるくらいには頑張ったんですけどね。


その間に教育し直すとまで言われていたのですが、何も意味がなかったようです


まあいいでしょう、もう私には関係ありません、私は殿下の

婚約者ではなく、ただの公爵令嬢です。


あとは、公爵家の跡取りである弟のことですから、お姉ちゃん頑張りますよ。


周りを見渡すと奥に入る令嬢たちが一斉に目をそらしました。


あ、何人かはこちらを見て笑っています。


最初は多少のやっかみを受けたんですが、殿下のひどさに

同情すらもらえるようになったものです。


おかげで、友誼を結び、お茶会など呼ばれたりされるように

なりました、まぁ通称を内輪で愚痴のこぼし会と言われていますが。


あースッキリしました、とうとう言ってやりました。


あとは父様になんて説明したらいいかを考えなくては。


ここからは私のターンです、なんとしてでもプレストライト領に


行くことを考えねばなりません。


あの場所こそ、私のいる場所だと確信しています。


今までは、その夢を諦めなければ、ならないと考えていましたが。


でも、まだ幼い弟と妹がいます、そのことも考えねばなりません。


やるべき事は多いです、ひとつひとつクリアして、そして必ず船に乗ります。


まぁそれはともかく、うむ、我ながら良い仕事しました、弟のシスコンぶりには

ちょっと驚きましたけど、後はこのパーティーでの最後の仕事です。


殿下たちを誘導しましょう、殿下たちの方に向き、言葉をかけようとして

そう思って、そう思って、そう思って、いい知れぬ恐怖が体を駆け巡りました。


凄まじいほどの殺気が会場内を駆け巡っています、その発信源は、あの男爵令嬢。


しかし、殿下たちは、その殺気の中で平然とまだ私と弟の悪口を言っています。


すごいです、この殺気の中で、平然としてるなんて、それだけは尊敬に値すると

思いましたが、あれはただ単に、私の悪口を言って気づかないだけですね。


件の男爵令嬢は手に何かを持っています、読みながらブルブル震えています

何かの書類のようですが商会の息子さんであるゴルナ君が持っていた物のようです。


彼女は、きっちりとしまった自分の胸元を、破きました、胸元が丸見えです。


乙女の秘密であるピンクの布地、 二つの膨らみが、さらけ出されています。


それなりのものをお持ちのようです、おっといけないいけない。


ちょっと彼女の色気に当てられてしまったようです。


周りの男性も、チラチラと見ていますが、周りの女性達に睨まれています。


開いた胸元とドレスの間に何かの書類を差し込みました。


そんなことを見ていたら何の反応もしない私に業を煮やしたのか


殿下は周りにいる護衛の兵士たちに命令を下します。


「何をやっているお前達、さっさと、その女を捕まえろ、牢屋に放り込んでおけ! 」


そう命令を下します。


しかし兵士たちは全く動きません、殿下はさらに怒り狂って命令を出します。


それでも兵士たちは動きません、兵士の一人が私を見ました、コクリと頷きます。


大きく息を吸います、最大の声を上げるために。


後ろを向いて叫びます「そぉ、お、い、ん、た、い、ひ、------- ! ! 」 


私が声を上げるや否や、私の後ろにいる人たちは、あっという間に後ろに下がりました。


もちろん弟も下がらせます。


ここで私は下がるわけにはいきませんが、と言うより

後は見ませんが気配が一つあります。


今、私は少し大きめのドレスを着ています、 肌は余り見せていません

ドレスの上には大きめのコートを羽織っています。


だからでしょうか、私より背の低い人の姿は見えないのでしょう。


などと思っていても、事態は動きます。


兵士の一人が殿下に声をかけました、「国王より命を仰せつかっております」

「 「息子の言うことを聞かなくて良い、危なくなったら動け」

そう承っております」


「な、なんだと、そんな事は良い! さっさとあの女を捕縛しろ」


まるで焦ってるかのような、そんな風に必死になって兵士を動かそうとします。


ですが兵士はどこ吹く風で、全く動きません。 


そして恐ろしい声が響き渡りました、このパーティー会場に。


「このクサレ外道ども、ふざけるんじゃねーーー! 」


その声を上げたのは男爵令嬢ユウナさんです。


ゆうが早いか、彼女は手にリンゴを持ち、足を思いっきりあげました。


私が日本で生きていた頃、巷ではi字バランスなるものが流行っていました。


それを見事に体現しています、分度器で測ったら右足〇度、頭九十度、

左足百八十度と見事に測れるでしょう


ですが、彼女の裾は膝小僧まで、その丈で足を思いっきりあげたら

どうなるでしょうか。


ピンク色の綺麗な靴から踝、太もも、足の付け根、お尻、そして

乙女を守るピンクの薄い布まで丸見えです。


男性たちは「おーぅおおぉ」と声を上げ女性に睨まれています。


そして私は思わず言いそうになりました。


いえ後ろで呟かれましたけど「ピッチャー第一球モーション投げました!」


はい、投げました!豪速球です、ものの見事に、殿下の額にぶち当たりました。


リンゴは砕け散りました、もったいないです、食べ物を粗末にしてはいけないのに。


殿下がノックダウンしました。そして次はゴルナ君です。


「この女の敵がぁぁァぁ」


そう言いながら、股間を蹴り上げました、彼の体は、その衝撃で軽く浮かび上がります。


周囲の男性からは、うわぁぁぁぁぁぁぁと言う声が聞こえます。


それから拳で顔面、腹、右肩に左肩、最後に回し蹴りを決めて吹っ飛ばします。


吹っ飛ばされた、ゴルナ君はゴロゴロと転がりながら、最後に仰向けに倒れました

完全に気絶しています。


股間からは血が流れているようです、多分もう…男性としては再起不能でしょう。


ですが、会場内から。黄色いが上がりました、彼はあまり女生徒に好かれてなかったようです。


そして男爵令嬢たるユウナ嬢が吠えました、正しく吠えたのです、魔獣のごとく


「うおおおおぉぉああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」



お読みいただき、ありがとございます。


byタケゾウ

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