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大暴れの卒業パーティーその1

楽しんでいただけますか?それではどうぞ


byエル

「お前との婚約を破棄する!!」


テンプレです、えぇ本当に笑っちゃう位に。


そこから更に笑っちゃいます


私は公爵令嬢なんですけどね!王太子以外身分は上なんですけどね!


はっきり言って意味がわかりません。


ここにいるのは王太子が即位した際、その補佐をする者たちのはずです。


ほんの少し調べれば解かるような大嘘を並べて、あたかも真実に

見えるようにする。


普通であれば誰もが信じていたかもしれません。


しかし私と同じクラスの者たちは、マジかよ、といった顔で彼らを見ています


先ほど説明したように私は一年前から、この学校に来ていません。


父親の命令と母親の命令と、そして何より国王様の命令でプレストライト領に

行っていました


彼らはなぜそれを知らないのでしょうか。


私はそれほど彼らにとって興味の無い者なのでしょうか。


何よりもそこにいるのは私と血を分けた家族、弟もいます。


脳筋と揶揄される国軍の二番隊総隊長の息子ならばしょうがないと思ったのですが。


まさか私の弟まで、そんなふうに思われていたとは、お姉ちゃん地味にショックです


そして違和感が二つ、彼らの後ろにいる男爵令嬢、彼女は怯えています。


そう思い見ていたら王太子は言いました。


「何を見ている、彼女が怯えるだろう、全く性悪な女だ」


そう私に言い放ちます。


いえ、怯えているのは貴方達だけにですよね。


後ろにいる貴族の中では彼らの言ってることを信じて後ろでごちゃごちゃ

言っていますが私はさらに後ろにいる少女を見続けます。


そして思い出しました! 彼女の事を!


合った事はありません、しかし間違いであって欲しいとも、おもいます。


そして彼女は私の視線に気づきました。


そんな私を見て彼らは血気盛んに私の悪口を言い始めました。


彼女は私を見ています。


私も彼女を見ています。


彼女の唇がわずかに動きました。


「タスケテ」


それだけでわかりました、彼女は巻き込まれただけでしょう


言わねばなりません、彼らの為にも。 


そして私は彼らにはっきりと言いました。


「恐れ入ります王太子殿下、私の話聞いていただけませんか?」


「ふーん?なんだ言い訳か?どうせつまらん話だろうが聞いてやろう

どのみちお前は婚約を破棄され、これから罰を言い渡すからな」


そう王太子は言います。


「姉上、往生際が悪いですよ、素直に謝ったらどうですか」


弟もそう言います。


この高校に入る前は、それなりに仲の良かった姉弟だったはずですが

何が、弟を変えてしまったのでしょうか。


それはともかく、言わなくてはいけません。


息を吸い込み吐き出し呼吸を落ち着けます、そして

「婚約破棄の件、王家のお言葉として受け入れてよろしいでしょうか」


対して王太子は「当たり前だ、お前との婚約を破棄する、これは王家の言葉だ」

そう言って、ニヤニヤと笑います。


「解りました、婚約破棄の件、謹んでお受けいたします、それでは・・・・ 」

おっと私としたことが、彼女の名を聞くのを忘れてました


「恐れ入りますが、彼女の名を教えていただけますか」


「何をとぼけたことを言っているのだ。自分がいじめてきた相手の名を

分からぬふりをして、いいから謝罪してさっさと消えろ、お前の罰は

後ほど与えてやる」


王太子はそう言って私に言い放ちました


「忘れたふりをするとはね、全く君の姉ながら、どれほど情けないやら」

そういったのは魔術士協会会長の息子さんです。


言われた瞬間、弟の顔が歪みました、いいようのない感情が渦巻きます。


魔術のテストでは私とメルさんに何度も負けているくせに随分

御立派なことをいっています。


「ふん、芝居で気を引こうってか、まあいいさ、ユウナ.エルバード男爵令嬢さ」

そう教えてくれたのは、この国一番の商会の息子、もう一つの違和感です。


いつも私のことを、ものすごくいやらしい目で品定めをするように見てきたり

話しかけたりしてきます、触れられたときなど、おぞ気が走りました


ですが!!!!!!!!!


その名前を聞いたとき、一瞬、気が吹っ飛びました。


正気か本当に!いや、まさかとは思っていたのですが・・・・・


東の魔物たちを抑えるための役割をもつ家名エルバード、おそらくは、その長女


爆発物とも爆弾娘とも言われてる少女


周りを見渡します、私と同じように絶句している人たち、大勢います


もう一度、彼らを見ます、王太子の補佐役・・・・・エェェェ


「嘘だろー」


「マジか、知らんのか」


「王家は?本当に?」


様々な声が聞こえてきます、もう、どうしようもありません、もう私は言う事を


言って彼女を連れて引き上げましょう。


「私は一年前から学校に来ていません、帰ってきたのが一月前です 」


その一言でまわりはシーンとなりました。


クラスの委員長である少年が発言します。


「王太子殿下、発言失礼します、公爵令嬢エルノオーラ様の

言っていることは事実です」


例の土下座した男の子です、彼のおかげでクラスの有志が集まりました。


それに続いてクラスの先生まで、この先生にも尽力していただきました。


「王太子殿下エルノオーラさんは一年前からプレストライト領へ


視察に行っておりますこれは王の命令と伺っております」と伝えます。


「そ、そんなはずは? 」

皇太子殿下は、うろたえながら周りにいる彼の取り巻きたちを見ます。


「どういうことだ」

「そんなはずは」

などと、うろたえています。


一体どんな風にして調べたんだろうか、甚だ疑問です。


「えーい、やかましい、言い逃れをするな! 」


「貴様と婚約破棄をする、そして私は、このユウナ嬢と結婚する」


「ユウナを国母とする、これは決定だ」


そう言った瞬間、あの男爵令嬢ユウナさんの肩が震えました。


同時に殺気が漏れ出てきます。


これはヤバイです、なんとか落ち着かさせねば、


「わかりました、とりあえず殿下、別の場所で話しませんか、

ここでは他の者の目がありますから」


「ふん、どうせ何やら企んでいるんだろう、どうしようもないな、全く

まぁいい、ユウナを国母にするのは変わらない、お前には国外追放の

刑を与える」


「え、殿下?」


そう驚いた調子で言ったのは私の弟です


「殿下どういうことですか、婚約破棄した後、姉は公爵家に戻されると?」

「国外追放とは、どういうことですか!」


そう言って、同じ仲間である彼らを見ます


「マイヤス、ブランディ、ゴルナ、どういうことだ」


「うるさい、お前には関係ない」


「関係、大アリだ僕の姉様だぞ! 」


いい争っていますが、私にも訳が分かりません、ただ一つ言えるのは

どうやら弟には嫌われてないようです。


よし、ここは一発、お姉ちゃん戦法です。


「エリオ、こちらに来なさい、お姉ちゃんのところに来なさい! 」


語尾を少し強めにして弟を呼びます、以前、何度もいたずらして、

その度にこんなふうに呼び怒って、最後には慰めて、そんな思い出がよぎります。


こんな風に呼ぶのは何年ぶりでしょう。


ふらふらと、こっちによってくるエリオ、かわいい私の弟です

「どうして、こんなことしたの?」優しく問いかけます


「ああ、姉様、ごめんなさい、僕は僕は、姉様が公爵家に戻ってくるって」

「姉様がいないのは殿下と婚約したから、だから婚約破棄すれば」


「そう言われて、だから、殿下の言うことを聞いて!それでそれで、ごめんなさい」


そんなふうに言って泣き出した弟、そおっと抱きしめて頭を撫でてあげます。


「仕方ないですね、後で父様、母様にも謝りましょう、ちゃんと話すんですよ」


そう言った後、殿下のほうに向き直ります、弟を巻き込んで私の父母の悪口を言って


それを笑う他の三人、許せません、もう我慢できません、言ってやります!!


お読みいただきありがとうございます


byタケゾウ

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