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街の姿はどこまでも

道端に倒れ込んで黄昏色の空を眺めてた。

顔の横を通り過ぎる雑踏の軽やかなステップサウンド。

疲れ知らずの欲望に夜のささやかな休息を求めるのだろう。

街の喧騒も柔んで社会に薄らんだしかめっ面も次第に柔んでいく。

真面目なフィールドワーカーもちゃらけたチンドン屋も等しく笑顔に誘われて。

幸せの形をあやふやな夜に写し出すのだろうか。

涙を堪えたような顔をしている彼女も、儚げな笑みを浮かべている彼女も。

売れ残りのアルコールで今日という日をおぼろげな残月に残し得るのだろうか。

誰もが自分の明日を生きながらえている。

今日がさながら最後のように寂しさを抱いてるのだ。

微かに漂う煮干しラーメンのにおいが空きっ腹に追い打ちをかける。

揺らめく空の色明かりに今夜もネオンが灯るのだろう。

止まぬ欲望に愛を求めるけれど残り香にさんざめく記憶の欠片が眠りさえも必要としないでいる。

そんなしみったれた街の流れをいつまでも眺めていた。

君の世話焼きな微笑みを探して。

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