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Trans Sexual Online~のんびりほのぼのTS生活~  作者: an℟anju
第五章 ストーカー魔王とヅラと魔法少女とニート主婦
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076 身だしなみは重要です

 ハルくんのお店、グラーティアを再開してからちょうど一週間が経過しました。

 クロアの家でくつろいでいると、九尾が私の頭を鼻でツンツンして呼びかけてきます。


「なーにー、九尾ー。昨日の素材収集のクエストで疲れてるんだから、もう少し寝かせてー」


 ハルくんと一緒に料理素材の収集と私のレベル上げも兼ねたクエストに出掛けたのは良いんだけど……。

 いやー、もう全身筋肉痛です。痛い。腰痛い。死ぬ。

 四年のブランク、まじでしんどい。追い付かない。ハルくんと私の強さが桁違い過ぎます……。


『訓練も良いが、そろそろダンナが戻ってくる頃だぞ。そんなだらしない格好で寝ていてもいいのか』


「クロア……? ふーん、そろそろ帰ってくるのかぁ……」


 ……。

 …………。

 なにーーーー!? クロアが帰ってくる!?


「ちょ、それを早く言ってよ! すっぴんのままクロアの布団の匂いを嗅ぎつつパジャマ姿で寝転がってたら流石に恥ずかしいじゃないかぁぁぁーー!」


 慌てて飛び起きた私は神の如き素早さでお布団を片付けます。

 時刻はまだ朝の五時半。

 こうなったらもう腰が痛いとか言っていられません。


「ええと、昨日疲れ果ててお風呂にも入っていないから先に入って、それから化粧をして、あああ! シャンプー切らしてるの忘れてた! ハルくんのとこに行って借りてこないと……!」


『もう……なあに? 朝っぱらから大きな声で騒いで……。ったく、何時だと思ってるのよ……』


 部屋の隣の襖が開き、目を擦りつつ現れたのはうぃっちだ。

 私以上に乱れたパジャマ姿で、そりゃあもう豊満なボディがほぼポロリ状態で、うん。みっともない。無視。


『今からハルのところに行ったら迷惑だろう。常識を考えろマナ。シャンプーくらい一日しなくたってそんなに変わらんだろう』


「変わるの! だってめっちゃ汗臭いよ私! 昨日のクエストやばかったんだから!」


 ハルくんは上達が早いってすごく褒めてくれたけど、動きを目で追うのもやっとなんだから!

 確かに徐々に強くなっている感じはするけど、魔王とまともに戦える日が来るなんてこれっぽっちも実感が湧かないんですけど!


『あー、なるほど。シャンプーのことで騒いでいるのね。確かに昨日、空になってたし……。良かったらわたしのを貸してあげても良いわよ』


「本当!? ぜひ貸して下さい!」


 藁をも掴む思いでうぃっちの足元にひれ伏します。

 そしたら何やらニヤリと不敵な笑みになったうぃっち。

 ……うん。めっちゃ嫌な予感がします。


『そうね……。そういえばこの街に凄くセンスの良い洋裁店があったわよねぇ……。ええと、何ていう店だったかしら……ああそうそう、メリル洋裁店』


「……何でしょう。その含んだ言い方は」


『ふふ、そろそろこの洋服にも飽きてきたし、新しいものを新調しようとしていたところなのよ。貴女、ここ最近ハル様と一緒にクエストで荒稼ぎしているみたいだし、お金、けっこう貯まっているんでしょう?』


「…………」


 うぃっちがすごーい悪い顔で私を見下ろしています。

 仕方なく私は小さく溜息を吐いた後に、ウインドウを出現させました。

 そして所持金の欄を空間に表示させます。



 所持金 【546955G】



『いち、じゅう、ひゃく、せん…………ほらやっぱり! 54万ゴールドも持っているじゃない! そして、わたしと貴方はパートナー! ……つまり?』


「……はい。お金貸してあげるから、代わりにシャンプーをお貸しください……」


『商談、成立~♪ じゃあ借りていくわね。ふふ、どの洋服を買おうかしら……!』



 所持金 【0G】



 チャリーンという効果音と共に有り金を全部奪われました……。

 でも目先のシャンプーが最優先だ。


 うぃっちが畳の上に置いたボトルを手に、私は速攻で屋敷の離れにある風呂場に向かいました。




USER NAME/佐塚真奈美さづかまなみ

LOGIN NAME/マナ

SEX/男?

PARTNER/うぃっち

LOGIN TIME/35127:10:05

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