不思議なことだなあと
アラキさん。相模原を目指して自転車を走らせていた先週23日の三時過ぎのことです。グーグルマップの案内で八王子駅に出てしまいました。八王子に用があったわけではありません。グーグル先生に連れて行かれたのです。
あっ、と思い出しました。そうだった、アラキさんは一時期、八王子で暮らしていたんだっけ。相模原でバックパッキングを開始する以前は、八王子にいた。相模原のマンガ喫茶で寝泊りしていた時も、住民票は八王子だった。ふとその事が思い出されました。で、初めて来た八王子 ─ せっかくだから見て回ることにしたのです。ママチャリを置いて三時間ばかりプチ観光しました。
文化の香りがする町ですね。こう言っては相模原の方々に悪いのだけれども、段違いに文化的な街だと感じました。江戸時代にさかのぼる由緒ある夏祭りが有名だとかで、ホコ天にした甲州街道沿いにたくさんの山車が出る非常に賑やかなお祭りだと聞きました。駅近くに花街が残っていて、中の一角に『桑都テラス』という素敵なオープンスペースを見つけました。オープンスペースを使って市民は食事したりお酒を楽しんだり出来るようでした。
ちょっと離れると表通りから隠れるようにして白い教会堂がたっていました。カトリックの教会で、敷地内に幼稚園を併設していました。ベトナムとかラオスとかを旅していたころ、わたしはよくカトリックの教会に入って考え事をしたものです。誰でも中に入って腰をおろすことが出来ました。もしかしたら八王子の教会も同じかと思って覗いてみたら、一般市民ウェルカムのようだったので、入って勝手に着席させて頂きました。(もし不法侵入したのなら、教会関係者の方々にお詫び申し上げます。)
がらんとした教会堂。前には磔刑像。そして湾曲した高い天井を見あげつつ考えました。不思議なことだなあと思いました。なぜ、アラキさんは八王子のような文化都市を捨ててまでして相模原に移ったのか。マンガ喫茶に泊まってバックパッキングするだけなら、むしろ八王子に残るほうが便利でなかっただろうか。それなのに、あえて相模原に行った理由は何だったんだろうか。
だって、もしアラキさんが八王子のマンガ喫茶から便りを発信したのなら、決して二人は会うことがなかったのです。相模原のあのマンガ喫茶だったから出会えたのです。




