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レンタル彼女(2)

ノーナはノンレムに従いビールを買い戻ってきた。

「買ってきました」

「さあ持って来い」

ニタリとさせながらノンレムは命令口調を叩く。


ゴクゴクゴク…。

ノーナは悔しさを抑えて正座している。


そんな所でノンレムが泣き出した。


「う…うぅ…」

「どうしたんですか?」

ノーナはノンレムに話しかける。


「悔しかったのだ…家族に見放されて、病院からも見放されて…」

「よしよし辛かったね…」

ノーナはヨシヨシしてあげた。


(心変わり激しいなこの人…でもでもしかし根は悪い人で無いんだ良かった…)

とノーナは思った。


ノーナはあるものに気がついた。

「Switch持ってますねプレイして良いですか?」

「うん良いよ」

ポウっとした顔でノンレムは答えた。


(こんな面白いものをどうしてやる気になれないんだろう?)とノーナは思った。


それと同時に鬱病ってそこまで人の心を壊す病気なのかとも。


その翌日ーーーー

「くぉらーぁ起きろ!!」

「きゃあっ!」

突然足蹴にされるノーナ。


「どうしたんですか突然!?」

「貴様ビールの缶そのまま置いてるじゃないかちゃんと捨てないか!!」

突然の変わりようにノーナは理解が追いつかない。


そう彼は酔っていて一時本来の自分に戻っていただけなのだ。


ノーナはその事を知らない。

ただその、理不尽な仕打ちにアクションを起こさないとそのまま彼の奴隷となってしまう。


それはノーナ的にも耐えられなかった。


もしチイチイだったらノンレムが調子に乗った時点で大破させてあっという間に改心させれたに違いない。


しかしノーナはチイチイみたいに意志が強いわけでも戦闘能力が高いわけでも無い。


しかしノーナのコンプレックスを更に抉る現実は他にあった。


「くそーあいつ(いじめっ子)の奥さんや子供はスッゲー可愛いのに何でお前はどチビで可愛げも無いんだ?」

と比較して悔しがってさえいた。


(あぁ私が琴奈さんみたいに綺麗だったら…)

琴奈でもよかったかも知れない。

琴奈のように美人でスタイル抜群ならノーナみたいに当たりは厳しくなかったかもしれない。


チイチイの強さ、琴奈の優しさと包容力もノーナには自信がなく、彼女は事実レンタル彼女じゃなくレンタル奴隷になってしまっていた。


しかしノーナはある作品に救われる。

ノンレムが寝てしまっている時にとある本が目に止まる。


「ガラクタライフ2」と無印の続編。

その主人公の女の子、ユレアが勇敢で、凄まじい向上心を持っていた。


何と不思議な事にそのユレアがノーナに言った。

『ノーナちゃん、辛いねしかししかし、それを乗り越えたら光はすぐそこだよ!ノーナちゃんなら出来る!』


「ユレアさん、私…頑張る!」

ノーナは意志を強く持った。


「ホラホラホラホラ!!」

翌日もノンレムは調子をこく。


「良い加減にしなさいベルゼブブアターーーック!!」

「こんなもの…!」

ノーナの攻撃を無効化するノンレムだがノーナは新たな必殺技を繰り出す。


「…からの、ユレアアターーーック!!」

「ぶはぁ!!」

ノーナは昨夜読んだユレアの体を具体化させて戦闘能力をブーストさせてノンレムをぶっ飛ばした。


「や…やった…」ノーナは息を切らしながらノンレムを倒した事にある種の達成感を覚えた。


そこで勝利者のルールを思い出す。


まりりんからは負けた相手を気遣う事が最低限の勝利者の嗜みだよと教わった。


本人曰く例外もあったが基本まりりんは負けた相手にも敬意を払う根っからのくノ一だった。


「立てますか?」

ノーナはノンレムに手を差し伸べた。

「ごめん、君がそんなに強いとは知らずに僕は君の事を…」とノンレムは謝罪を述べた。


「良いって事です。私もユレアさんが助けなければこのまま貴方の奴隷になってました。しかしユレアさんもまた、ノンレムさんを応援している一人です。一緒に頑張りましょう」


「うんっ!」


そしてそして、ノーナはノンレムが立ち直るのを滅茶苦茶支援した。


その甲斐もあってノンレムは真人間に近づいた。


その時ノンレムは言った。

「実は僕は絵を描くのが趣味だったんだ。鬱病発症してから描かなくなったけどね。だからだから、最後の記念に君を描かせて欲しい」

とノーナが懇願される。


「え、本当ですか?」とノーナは照れる。

「あぁ、とそこでその…君のありのままの絵を描きたい…駄目かな?」

とノンレムが顔を真っ赤にして尋ねる。


(ここで断ったら気の毒だし、思いきってOKと言おう)と思い「良いよ」と答えた。


そしてノーナは服を脱いで依頼されたポーズを取る。

その間、とてつもなく恥ずかしさが押し寄せた。


肌寒い程の温度も何故かそれを感じなかった。

ただ、彼が丁寧に丁寧に描いてくれているのが伝わった。



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