ノーナの挑戦
こうしてノーナ達はミルクのタンクを荷馬車に積める。
その様子を荷馬車の馬主は微笑ましそうに見ていた。
「ありがとう可愛らしいお嬢ちゃん達、これお代♪」
「「ありがとうございました」」
そしてその馬主からお代を受け取るシュカシュカ達。
「良いことした後は気持ちが良いですね銭湯でも行って体を流し合いっこしましょう」
「そうですねそうですね♪」
銭湯と聞くと上機嫌になるノーナ。
「あらノーナちゃんは銭湯がお気に入りみたいですね?」
「だってだって、気持ちが良いし何より楽しいんだもの♪」
ーーーそしてそして。
「楽しかった楽しかった♪」
「うふふ♪あらあの人は…」
ノーシュカが歩いているとシュカシュカがある人物を見かけた。
その人物は朝方に会ったノンレムと言う男だった。
だが足元がおぼつかない。
「どうしたんでしょうあの人…あ大変!」
ドサリッその男性は道端に崩れた。
「大丈夫ですか!?ノーナちゃん救急車をっ!」
「はいっ!」
そしてそしてノンレムは病院に運ばれる。
そしてそしてその原因が薬の飲む量を誤った事によるものと知られるとくるみんがその男性に侘びた。
「ごめんなさい私が飲む量を伝えたのを間違えてたばっかりに……」
「いや良いよお嬢ちゃんのせいじゃない」
くるみんが見舞いに来て詫びた。
「やいお前くるみんを傷つけてなんのつもりだあぁん!?」
クロトがそこでノンレムの胸ぐらを掴んできた。
「やめてくださいやめてください!!」
ノーシュカがクロトを抑える。
「あぁだからクロトを連れてくるの嫌だったんです」
くるみんは頭を悩ませる。
だがノンレムはそれどころじゃない、症状が更に悪化したのだ。
「うあああああああぁっ!!!」
頭を抱えてノンレムがもがき出す。
「な、なんだこいつ気持ち悪いな」と引くクロト。
「貴方のせいですよ!!」
そこでクロトは帰しノンレムをなんとか宥めるノーシュカ達。
クロトは「ケッおれは悪者かよ」と去っていったが。
(くるみん先輩はクロトのどこを好きになったんだろう?)とノーナ的に気になったのは余談。
「すみません主人には後でよく叱っておきますから」
「こっちこそ取り乱してごめん」
そして双方は謝る。
「確かにさっきの取り乱し方は尋常じゃなかったですね、何があったんですか?」とノーナが聞く。
「実は実は、あの人の態度が僕の高校時代のいじめっ子によく似ていたんです、それで…」
首を垂らしてノンレムは淡々と話す。
「2度もご迷惑をかけてすみません、謝礼金そしてそして、誰か支援をつけますのでどうかお許しください」
ともっと謝りまくるくるみん。
(支援!もし私がこの人の支援をしたら私は未来のメイド長に!!)
ノーナは目を輝かせた。
「はい!はい!生活の支援は私にお任せくださいっ!」
積極果敢にノーナが挙手する。
「貴女は駄目よ、まだ幼いし。ここはベテランでママのチイチイや琴奈さんが行くべきだわ」
くるみんが言う。
「しかししかしチイチイや琴奈先輩は海外派遣で忙しいんじゃ…?」
「あ、そうだったわ」
シュカシュカの言葉でくるみんは気づく。
そして結局ノーナがノンレムの生活支援をする事になった。
「ベルゼブブアターーーック!!」
ノーナは異能でノンレムをぶっ飛ばした。
とりあえずは鎮静化した。
「落ち着いて落ち着いて、貴方は良くなりますから…」
「……………」
ノーナは宥めるがノンレムは何を考えているのか、その後は虚な目でどこかを見ていた。
(畜生なんで私はここにいるのよ、謝るなり泣くなりリアクション取れや)
ノーナは思わず泣きたい気持ちになった。
運転手が気になったのか聞き出した。
「さっきはすまないね、お嬢ちゃんこの人とはどう言う関係だい?」
「赤の他人です、先輩の失敗の尻拭いとしてアフターケアに来ています」
とノーナ。
「そうかい大変だねえ、お詫びにうまい棒あげる、しっかり世話をしてあげてね」
「うわあありがとうございます♪」
うまい棒を貰うとノーナはさっきまでの憂鬱が吹き飛んだように喜んだ。
2本もらったからもう一つのうまい棒はノンレムさんに渡そう。とノーナはノンレムにうまい棒を差し出した。
「ノンレムさんいりますか?」
「…………いらない………」
ノンレムはこうとしか答えなかった。
(うわあと言う事は丸ごとノーナの物だぁ!)といつもなら喜ぶノーナだが何の感情もなくただボーッとしているだけのノンレムが哀れに思った。
(この人…何も感じていないのかな?一体何を考えているんだろう…?)
まるで空虚にいるようなノンレムの心を開くのは至難の業のようだ。
「ドウッ着いたよ」
運転手は馬車を停めてノーナ達を降ろす。
「ありがとうございました」
「しっかりやるんだよメイド隊員さん」
こう挨拶し合い運転手は「ハイヤ!」と手綱を叩き馬を走らせる。
「入りましょうか」
「…………」
ノンレムはただノーナや自分の意志とは関係なく何かに操られるように自らの家の中に入った。




