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ノーナケンノエに出会う

挿絵(By みてみん)


ケンノエ(今は白鳥)

優美:ミールと祐輔の間に生まれた子供。

女の子らしい大和撫子に育った。


ケンノエ:人間だったがノーナの為に命を張り命を落とした。

今は白鳥に生まれ変わりミール家に飼われる

「チイチイのロンド♪りおりおのロンド♪のぞのぞのロンド♪気づけばぼくも♪」

ノーナと優美がランドセルを揺らしながら帰路に着いている。


「ありがとうありがとう♪ノーナ、他のクラスメイトには引かれてるからお友達になってくれる人なんていなかったからさ…」


「いえいえ、ひとりぼっちの人は助けてあげてとお母さんも言っていたから♪」

と優美は言う。


そんな時そんな時

「優美が暗くて悪い奴と仲良く歩いてるぞ!」

「えへへ意地悪してやる!」


男子生徒達が嫌がらせしてきた。

「優美ちゃんだけでも逃げて!ノーナこんなの慣れてるから!」

「そう言う訳にはいかない!私はノーナちゃんの味方だからっね!」


優美は素早く踏み込み生徒の懐に入る。

「冥土正拳突き!!」

「ぶはぁ!!」

その生徒はぶっ飛ばされる。


「次にやられたいのは誰?」

優美は闘気をユラユラと揺らしながら顔を闇半分で覆わせて目をギラリと光らせて歩み寄る。


生徒達は恐れ慄き逃げ出した。

「うわぁー可愛い顔して怖い奴〜!!」

と。


「へんおととい来なさい!」

「凄い優美ちゃん、カースマルツと戦っても勝てるんじゃないかな?」

「だってだって、ミールお母さんの子供だもの強いに決まってるよ」


おとなしそうな顔してるのにとノーナは密かに思った。


そしてそして、小堀家に着く。

広くて、庭は走れる程度にはある。

そしてそして、立派で泳いで回れそうな広さの池まで備えている。


「大きい〜凄いね!」

「そうかな?スイーツ城程では無いと思うけど」


そしてそして、立派な像をノーナは見つける。

壮年の男性の像だった。

道義を着ていて、筋肉で体は引き締まっており、整っているが精悍な面構えをしている。

「凄い!この像は?」

「これはチイチイ父の像、昔々、ミールさんがチイチイ父に贈呈されたんだって!」

「へえぇチイチイ父ってどんな人なんだろ?」

とノーナは言った。


「そうだそうだ、優美ちゃんもメイド隊に入隊すれば良いのに」

「冗談はよしこさんだよ。お母さんが許してくれるかどうか…」

靴を脱いでスリッパに履き替え玄関に上がる。


(いけないいけない、シュカシュカお姉様の言いつけを忘れていたよ)

「おじゃまします」と言ってからノーナは上がった。


(お邪魔しますって言えたよ♪シュカシュカお姉様ノーナは偉いでしょ?)

とノーナは鼻をスンスンさせて自慢していた。


最低限の礼儀で別に偉ぶるほどの事ではない。


「あらぁ優美おかえりなさい♪そしてそしてそちらの可愛いお嬢さん、優美がお世話になっています。私は優美の母のミールです♪」

ミールが周辺に花でも咲いているかのような雰囲気で優美とノーナを出迎えた。


「ノーナですお邪魔します…」

ノーナはミールの雰囲気が聞いていたのとだいぶ違うように感じた。


鬼母神のような恐ろしい形相で金棒持っていて筋肉質な母親を想像していたから。


(隣の優美ちゃんに似て優しそうな人みたいだ良かった…)

と優美の母と言っても違和感を感じない美人の母と優美を見て思った。


「さあさあクッキーお食べ♪」

「うわぁい!」

ノーナはクッキーを口に入れる。


「うふうぅ〜ん美味しい〜ぃ♪」

ノーナは幸せいっぱいに表情がにやける。

「喜んでいただけて嬉しいわ♪」

とミールは微笑んだ。


「思ってたより綺麗な人だね!」

「ノーナちゃんどんな人想像してたの?」

優美は呆れ笑いする。


そりゃ勿論、上部の通りである。


そしてそして、何処かで外がキラキラと何かが降ってきていた。


「あ、あれは!!」と優美は立ち上がって外を見る。

「なになに?」とノーナ。


気がつけば大きく立派な白鳥が池の上に佇んでいた。


優美とノーナが裏庭に出る。


「ケンノエ!」

と優美が白鳥に抱きつく。

ケンノエは優美を優しく包む。


「危ないよ危ないよ襲ったりして来ない?」

ノーナはケンノエにビク付きながら聞く。


子供は慣れるまでは大抵大きな動物に恐怖を感じる。

ノーナも例外では無かった。


「そんな事ないよケンノエはとても良い子だよ」と優美が言った。


「でもでも『ノーナかい?』

そんな時そんな時ケンノエがノーナに振り向きこう語りかけているのがノーナの耳に入った。


「男の人の声が誰??」とノーナがちょっと戸惑う。

『ケンノエだ優美ちゃんを抱いている僕だよ』

そしてノーナはようやく気づいた今のは今優美と戯れている白鳥が語りかけてきたのだと。


「白鳥さんなの?」恐る恐るノーナが聞いた。

『そうだ。ノーナ久しぶりに会えて良かった君は心が完全に醜くなっていないようだ』

「心が醜く…てどう言う事なの?」

とノーナが聞いた。


「どうしたのノーナちゃん?」と優美。


『僕は君の実の父親だ。君はノフィン君に託したけれど残念な事にカースマルツの手に渡ってしまった。そこで君はカースマルツから心が闇に完全に染まるように仕向けられた。カースマルツ。マルツは僕の実の子だが見ての通りだ』

とケンノエは語ってきた。


ケンノエは更に言う。

『カースマルツは人生の落伍者らくごしゃ、既に心が闇に染まりきり手の施しようが無くなっている。だが君は違う』


「そうなの?ノーナは心が闇に染まりきってないの?」

『そうだ、それとそれと優美ちゃん』

そしてケンノエは優美に語りかけだす。


「は、はい!」

優美はちょっとびっくりするように答えた。


『僕はケンノエ。ノーナちゃんがお世話になっているようだ。ノーナちゃんの心が闇に染まりきらない為には君の力が必要だ。だからだから、君がノーナちゃんを支えてあげて!』


「ケンノエ、ケンノエなの?わかった勿論だよ!」

優美はケンノエを見上げて言った。


『良かった良い子だ。ノーナちゃんもおいで僕がヨシヨシしてあげよう』


ノーナがケンノエに寄るとケンノエは二人を包み込んでヨシヨシした。


暫くしてケンノエは翼を離す。

『ノーナ、君にはこれからも沢山の試練が舞い込むはずだしかししかし挫けてはいけないよ。誰かに頼っても良い迷惑をかけても良いでもでも、心だけは闇に負けないで!』

「うん、ノーナは負けない…」

ノーナは涙がブワッと出た。


「優美!ノーナちゃん…あらあら…」

ジュースをミールが持ってきたが二人はケンノエと戯れていたのでそっと見守る事にした。


ノーナは一つ気になった事があった。

何故ノーナは完全に心が闇に覆われてはいないのかと。


「ねえねえケンノエさん。どうしてノーナが心が闇に覆われていないと一目でわかったの?」


ケンノエは目を伏せて言った。

『それはねノーナ。君が僕の声に反応したからだよ』

「ケンノエさんの声に?」

『そうだ。僕のテレパシーの声は心の澄んだ人にしか聞こえない。君は心が澄んでいると言う事だよ』

「そんな事無いよ…ノーナは悪い子だよ。嫌われてたし、カースマルツには沢山いじめられた…」

ノーナは肩を振るわせながら言う。

「ノーナちゃん…」と優美。


ケンノエのテレパシーは心が澄んでいないと聞こえないらしい。


『それはあくまで周りからの評価だ。周りからの評価を気にしてると本当に心が闇に覆われてしまうよ。自分に自信を持って!』

とケンノエは本当の父親のようにノーナを励ます。


「うんわかった…お父さん…」

『僕の事をお父さんと呼んでくれたね。嬉しいよノーナ…』


とケンノエは密かに雫を溢した。


それをじっと見守っていたミールは瞳をうるうるさせていた。


「ケンノエさん。久しぶりの娘との再会ですものね。私にはそばに娘はいるけれど、ケンノエさんはこれだけ良い人なのに波乱に巻き込まれて娘とは離れ離れになり、精神を蝕んだ。出来れば人間のうちに会ってて育てたかったのでしょうね…」


そしてそしてーーー

暫くするとチイチイが迎えに来た。

何故ならミールが連絡していて、ノーナには帰る家が無いからだ。


「ノーナ、迎えに来たで」

「嫌だ!ノーナは優美ちゃんとケンノエさんと一緒にいる!!」

と喚き続けた。


ノーナはまだ子供だ。

ケンノエは気持ちはわかるよと言いながら背中を押した。


「ぐすんぐすん……」

「泣かないでノーナちゃん、また遊びに来れば良いよ」

「うん…」

こうしてノーナはチイチイと馬車に乗ってスイーツ城に戻った。


その子供らしさがいつまでも失わなければ良いな。


チイチイはそっとノーナにそう思った。



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