タツハを救え!
「タツハちゃん!タツハちゃんだよね!!?」
タツハが歩いている時一人の煌びやかな女子大生が話しかけて来た。
「え?誰…ですか?」
タツハは縮こまり目を泳がせながら聞く。
「レイコだよレイコ!小学生の頃の同級生だったじゃん!」
(そういやレイコっていたなー…)
とタツハは思った。
「久しぶりだねー元気ー?」
「はい…まあ…」
「小学生の頃のクラスメイトじゃん!敬語はよしこさん♪そこの喫茶店でも行かない?」
タツハは流されるままにレイコに喫茶店まで連れて行かれた。
そしてそしてタツハから目を離さないように3人がスパイ活動をしている。
「喫茶店に入って行ったよ!」
「行こうなんだか面白くなってきたぜ!」
「何で私まで…」
上からシエリ、フット、ノーナ。
3人もまた喫茶店に入り適当なテーブルを見つけてタツハの様子を伺う。
「私オールドスキンって会社の商品を売ってるの、ネットワークビジネスで儲けるシステムよ!」
レイコはパンフレット等を見せながらタツハに話を聞かせる。
「とにかく凄いの!楽して儲かるし、貴女も沢山稼いで楽しようよ!」
レイコはキラキラした目でアピールしまくる。
(なんだかよくわからないけど凄そうなシステムだなあ、私も今までの地味でぼっち冴えない毎日から変身出来そう!)
内容はよく読め込めないが話を聞いているうちにひょっとして自分はこれを転機に変われるかもと胸を踊らせた。
タツハはそれから主役になり様々な人に希望を与え、ひょっとしたら女優にもなれるかもしれない!?
「セミナーも1週間後に開くと言うから参加しようよ!絶対儲かるからさっ」
レイコはオーバーと言えるリアクションでタツハの手を握った。
「今だ!」フットは今のうちにレイコの分のコーラに下剤を入れた。
便意を誘い彼女を撒く作戦だ。
フットは慌ててシエリ達のテーブルへ急いだ。
「へへ我ながら頭良いだろ?」
フットは自身の頭に指差し自慢する。
「お兄ちゃん凄い!」
「フットさんにしては考えましたね」
上からシエリ、ノーナ。
「ノーナはシエリを見習えよ「それよりレイコさんから目を離さないでください」
フットが抗議をしようとするとノーナが鋭い突っ込みを入れる。
「可愛げないなー」
「まあまあ」
不機嫌にボヤくフットをシエリは宥める。
作戦通り、レイコはコーラを口に含んだ。
「喋りすぎると喉が渇くね。さてさて話の続きを……うぐっ!?」
レイコは突然便意を覚える。
「ちょちょっとトイレすぐ戻ってくるから……」
レイコは自分のsiriを押さえながら便所へと急いだ。
今のうちにシエリがタツハの手を握る。
「わわちょっとちょっと!」
半ば強引に外に連れ出されるタツハ。
ーーー
シエリ達はタツハをレイコから撒く事に成功しレイコが何しようとしてたのかタツハに説明した。
「タツハさん貴女はあの人に騙されてたんですよ」
「そんな訳が無いわレイコは小学生の頃のクラスメイトよ良い子だったわ」
状況の読み込めないタツハはあくまでレイコを庇う。
骨は折れたがなんとか話はわかってくれた。
「レイコが私を騙そうとしていたなんてショックです…」
「ネットワークビジネスそのものは違法ではありませんが初めても儲かるどころか慣れない人がすると在庫を抱えて破綻する羽目になります。だからだから、人脈の無い人がするべきものじゃありません」
とノーナは説明した。
「ところで何ですか?」
「やっぱりタツハさんは発達障害です」
単刀直入にシエリが突っ込む。
(ちょっとまたそんな事を!)とノーナはシエリを心の中で突っ込む。また怒らせると思った。
「やっぱりそんな気がしてたわ……」
しかしタツハは落ち込んだ様子で認めていた。
「私は昔から変わり者と言われていたわ…いじめられたり避けられる事もあった…普通の人に出来る事が私には出来なかった…思い悩んだわ…私はみんなと何が違うんだろうって……」
タツハは嗚咽しボロボロと涙を流しながら胸の内を打ち明けた。
悔しい思いの現れかぶら下げられた拳には力が入りかつ震えていた。




