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04


ゴールデンウィーク明けの5月。

私は帰りの準備をしながらぼーっと窓の外を眺めていた。



無田君は陸上部に入部した。

本来入部できるのは5年生の3学期からなんだけど、転入生ということもあり特例で入部することができたみたい。

先生達の声を聞く限り、優勝のためぜひ入部してほしいって感じだったから、私が声をかけなくてもいずれ誰かに勧誘されていた気はする。


ちなみに、入部理由は放課後暇だからというもの。「他の人には言わない方がいいよ。」と釘を刺しておいた。



「凛花ちゃん、最近よく部活見てるね!」


『誰か気になる人でもいるの?凛花ちゃんの気になる子とかレアすぎる!知りたい知りたい!』


「あはは、みんな頑張ってるなーって思って。」


恋バナ大好き奏ちゃんの心の声は盛大にスルーして、当たり障りのない感想を伝え、『先生か!』というツッコミを心の声で受ける。


「私はね、やっぱり旭君が好きなんだ。足も速いし、ちょっと背は小さめだけど、イケメンで話しやすいし!」


「知ってるよー。奏ちゃん、好き好きオーラ、いつも全開だからね。」


何度も……それこそ耳にタコができるくらい聞いた話。

そして、枕詞のように最後に発せられる心の声。


『絶対に手は出さないでね!』


全然好みじゃないからいいんだけど、もし知らずに手を出したら大変なことになるんだろうなと他人事のように思う私であった。



こういう時、心の声が聞こえるのは便利だなぁって思うんだけど……


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