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次の日。
天気は雨。しかも梅雨らしくない土砂降り。
こんな日には、やっぱり良くないことが起きる……
晶君は欠席だった。
そして、朝の会が終わった後、奏ちゃんを除いた4人が廊下に呼ばれた。
今回はすぐに帰ってきたけど、みんな顔色が優れない。
それもそのはず……
『晶の父親来るのかよ……』
どうやら放課後に晶君と一緒にお父さんが学校に来るみたい。
当然いい話じゃないだろう……
なんだか関係のない私までそわそわしてしまう。
あっという間に時間は過ぎ放課後。
4人は図書館に向かった。
私はというと……無田君の顔が頭から離れなくて、気づいたら図書室の窓の外に座っていた。
勝手な居残りはよくないし、盗み聞きはもっとよくない。
でも……いても立ってもいられなかったんだ。
窓は少し開いていて、そこから聞こえてくるのは……一方的な暴言。
聞いていて辛かった。先生も含めて、みんなに浴びせられるひどい言葉の数々。
こっちの方がよっぽどいじめだと思ったけど、みんな何も言わない。
黙って耐えている。
みんなの辛そうな心の声に、涙が出そうだった。
「お前達に言っても埒があかないな。こんなやつらを育てた親にも責任がある。呼んで一人一人に謝罪させるか。」
その時だった。
初めて聞く心の声。その声は小さくて、吹けば消えてしまいそうな儚いものだったけど、私にはちゃんと聞こえた。
『親は呼ばないで……』
私は、膝の間に顔をうずめた。




