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運動が苦手だった剣術師範の高校生、真剣勝負で成り上がる  作者:


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アレクシア視点2

ビジネスの世界ハ、化かしあいと腹の探りあいの連続。


表情と行動がまるで一致しなイ。


 昨日にこやかに話していた相手ガ、今日はえげつない買収を仕掛けてくるなど日常茶飯事。


 そんな生き馬の目を抜くような世界で生きるため、ワタシも自然と取り繕い、嘘をつき、顔で笑って頭で策を練るようになっタ。


 オーバーシューレ、高校でも状況は同ジ。


 シーメンス社の跡取りであるワタシに向けられる視線なド、おべっかと嫉妬のみ。


 ワタシは人間というものニ、うんざりするようになっタ。


 そんな時にサムライを知っタ。それまではアニメーション好きの人間ガ時折話題にするくらいで、特に興味もなかっタ。


 しかし自分で調べ、古典を読んでいくうちにそれまで軽蔑していたがどっぷりはまっタ。


 上杉謙信、源義経、新選組といったものに特に興味を持っタ。


 敵対しているはずの相手に軍需物資であル塩を送ったリ。


 勝ち馬に乗るのが当然の世渡りなのニ、創作では負けたほうを英雄視したリ。


 忠義を重んじるのハ珍しくないですガ、これらの行動は世界的にも滅多にありませン。


 このサムライというものならバ、今までワタシが知りえなかった世界を見せてくれるかもしれなイ。


 信じられる何かが、見つかるかもしれなイ。


 日本語を勉強し、期待を抱いてヤーパンを訪れ、サムライの総本山たル北辰一刀流の本部を訪れたガ結果はドイッチュラントと同ジ。


 裏には必ず騙し誤魔化しがあル、という今までの出来事と何ら変わるところがなかっタ。


 ヤーパンのクラスメイトも、程度の差こそあれドイッチュラントのそれとワタシに対する態度はほとんど変わらなかっタ。


 でも問題はなイ。今まで通りにやればイイ。


 表情を張り付けテ、心にもないことを言イ、周囲が望む通りに振舞ウ。


 北辰一刀流の本部を見に行った翌日ハ、さすがに今まで通りとはいきませんでしたガ。


 それに、ホームステイ先のアヤだけは違っタ。嘘をつかないというよりつけない性格なのデ、裏を読もうと神経を使わなくて済ム。


 信頼できる、数少ない相手でス。縁を大事にしていこうと思いましタ。ビジネスの面でも、あの若さで人工知能をあそこまで理解している人間と懇意にしておいて損はなイ。


 そんな中で出会い、剣を合わせたソウタ。


 ヤーパンの剣とは、流派ごとにここまで違うのかト。こういうふうに振舞う使い手がいるのかト。興味が沸々と湧き上がリ、一度は絶望した剣やサムライに対する憧れが再び蘇りましタ。


 シーメンス社のコネと情報網を利用して徹底的に調べ上げた結果、彼と彼の流派は信頼できそうとわかりましタ。


 彼から剣を習い、彼が大会で勝ち進んでいくのを見るたびに忘れかけていたサムライへの思いが蘇ってくるのを感じましタ。


 熱に浮かされ、つい決勝前に手づから食べさせるような真似をしてしまいましたガ。今思い返すと、顔から火が出る思いでス。


 そして決勝。


 刀中勢、猿廻、合撃打なド次から次へと見たこともない技を使い、北辰葵をたびたび追い詰めていク。


 彼女が青い顔をするたびに胸のすく思いがしましタ。


 ソウタの剣が彼女を捉えそうになるたびに胸に疼くような喜びがあふレ、彼女の剣がソウタを捉えそうになるたびに胸の奥にひやりとしたものを感じましタ。 


 結局、期待とは違った結果になってしまいましたガ。


 ワタシの無知ゆえにソウタにはひどいことを言ってしまったけれド、アヤが真実を突き止めてくれましタ。


 やはりアヤは賢いでス。


 それにその後のソウタの言葉。


 サムライというもの、ワタシが求めてやまなかった何かに触れられた気がしまス。


 もう少しヤーパンと彼を、見守ってみたイ。


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